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【ラクスル】シェアリングビジネスの代表

ラクスルについて

ここ数年でCMを見かける機会が多くなったラクスルですが、どのような会社か知っていますか?

印刷会社だと思った人もいるかもしれません。

CMでも「小ロットで印刷」などのキャッチフレーズとともに印刷価格の安さを打ち出していますしね。

ただ、実はラクスルは印刷会社ではありません。

デジタル化が進んでいない伝統的な産業にインターネットを活用して新しい価値を生む企業なのです。


ラクスルのビジネスモデル

ラクスルのビジネスモデルを説明します。

そもそも数年前は多くの企業や個人は、質の高い印刷物を手軽に作成することがほとんどできませんでした。

小ロットでの発注を本格的な印刷会社に行うのは難しかったからです。

一方で印刷会社は繁忙期とそうでないときの印刷機の稼働状況の差がありました。

つまり、印刷機の稼働が少ない時期があったのです。

そのため、印刷機の空きを埋めたいというニーズを持っていました。

ここに着目したのがラクスルです。

企業や個人の需要と、印刷会社が抱える印刷機の空きの問題に着目し、これらをネット上で結びつけることにしました。

つまりラクスルは「印刷シェアリングプラットフォーム」を提供しているのです。


https://corp.raksul.com/services/raksul/


このサービスによって企業や個人は小ロットでも質の高い印刷物を手に入れることができますし、印刷会社は印刷機を常に稼働させることができます。

これまではお互いのニーズがあったとしてもそれを結びつけるものがなかったので機会損失が生じていましたが、ラクスルの登場によって新たな価値が生まれたのです。

印刷業界などのいわゆる伝統的な業界とITはもしかしたら相性がいいのかもしれないですね。


ハコベルのビジネスモデル

ラクスルがデジタルの力で買えたのは印刷業界だけではありません。

ラクスルの成功を運送業界にも応用したのが「ハコベル」です。

ハコベルでは運送会社の非稼働時間や個人ドライバーを有効活用し、これも小ロットでの配送を可能にしました。

ハコベルでは「運送シェアリングプラットフォーム」を提供しているといえるでしょう。

https://www.hacobell.com/


こうしたデジタルの力でニーズ同士を結び付けるビジネスがもっと普及すれば、営業や広告といった工程を削減できるようになるかもしれません。

また、モノやサービスの取引において中間業者を挟むことが当たり前になっていた業界でも、DX(デジタルトランスフォーメーション)によって直接取引ができるようになれば、取引における時間や中間マージンなどのコストも削減できるのではないでしょうか。

DXには、企業や業界の中に潜む非効率を解消する役割もあるのです。


シェアモデルのポイント

シェアモデルを成功させるには、ユーザーは欲しがっているけど手に入りにくいという状況にあるものに目を付け、提供することがポイントです。

例えば、都市部では時間帯や天気によってタクシーが拾えない状況があると思います。

そこでライドシェアサービスを展開すれば、安く車で移動したい需要と走っている車という供給を結ぶことができるわけです。

つまりシェアモデルのビジネスは、需給バランスが崩れている、すなわち「需給のアンバランス」に目を付けるのが大事なのです。

そして需給のアンバランスを解消するためにデジタルの力を使えば新たな価値を生み出すことができます。

まだまだデジタルの力は可能性が広がりますね。

(参考文献)DX時代の成功事例がゼロからわかる! 使えるビジネスモデル見るだけノート 著者:平野敦士カール


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