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そこのアナタ!「Made in Japanだから売れる」思い込みはもう時代遅れです!

かつてはMade in Japanの製品は高品質でコスパの良いと言われ、世界で売れていましたが、近年では日本製品は売れなくなってきています。
多くのプロモーション企画に携わっている中、クライアントに「御社の商品の特徴は何でしょうか」を聞くと、商品の性能特徴ではなく、「商品はすべて日本で生産しているから、Made in Japanです」と回答してるくるお客様が多々おります。

いわゆるバブル時代のように商品を作れば絶対売れていた時代と違って、ものが溢れている時代の中で、日本では「爆買」という言葉が出てきた時から日本だけではなく、全世界のブランドが中国へ進出し始めてました。東京のセレクトショップで少量の商品しか売ってないブランドが上海で大きな旗艦店を出しています。その中で、近年は中国国産のブランドも追い風になり、選択肢がたくさんある中国市場では、爆買はすべて過去形で、帰ってきません。

コロナ3年間、特に去年上海のロックダウンから始まり中国国内の内循環の悪い中で、去年のダブル11の結果は初めてアリババから発表されていなかったことから見ても、実は消費の減退が起こっています。よって、さらにプロダクトの特徴やブランディングの必要性が出てきています。

経済産業省の令和3年のレポートで課題として「短期的利益にとらわれず、長期的な視点で動くことも必要になっていくこと」を挙げられています。

中国でもブランディングより売上だけを求める時代は終わり!!
2023年、SHISEIDOは社長交代が発表されました。中国事業担当していた藤原さんがCEOになり、2016年に資生堂 執行役員、資生堂(中国)投資有限公司 総経理に就任後、最先端のデジタル事業の知見を深め大きな事業成長を推進、1万人近い大規模な組織運営を行なってきました。藤原社長は「日本事業の成長が資生堂の拡大の鍵。」だと述べていました。そこには、私の理解だと、「中国に売ればいいという時代が終わり、日本ブランドとして日本でまず売れるようにしていってから世界へいく」ということを意味しており、まずは自国で商品を売り、ブランディングを確立することが必要ということではないでしょうか。日本でのブランディングのあとに、海外でのブランディングを考えるべきだと思います。
つまり、長期的なブランディング戦略が求められるようになってます。

中国広告メディアDigitalingの2023年の予測によると
1、利益を追求する前提はアクセス数よりもブランド集約化に注力する。
ネット上のアクセス数を求める第一の目的は販売ではなく、ブランド力を高めることであり、ブランド力の確率は文化、商品特徴と世界観によって支えられるものです。どう正しくブランドを理解し、ユーザーへ届けていくことが鍵になります。ライブコマースやインフルエンサーが世界のマーケティングと販売のすべてであると思わないでください。
さらにもうひとつの数字を見ていきます。
中国市場ウェブ上で行われる販売(ライブコマースを含む)は、中国の小売総額の20%にすぎず、その他の割合は百貨店が15%、残りの65%は従来の小売店です。利益とリピート購入を追求することが、2023年の主要なタスクになります。
では、利益とリピートをどう追求しますか?ライブコマースのほんと役割はどこにありますか?
ショート動画とライブコマースはこれから欠かせないことであることは間違いないです。ただし、上記に述べているのはライブコマースとインフルエンサーはあくまでもツールであり、マーケティングの全てではありません。ライブコマースだけで売上を上げ続けることは限界があります。またブランドの知名度がないと中国ではどのチャンネルでも売上を作るのは難しいと思います。
2022年8月のDouyinでの各ブランドの売上構成比から見ると、
ライブコマースはDouyinのコンバージョンを取る主要な手段であるが、実はオーガニック流量の比率は約2割を占めています。

もう一つのグラフを見ていただきたいです。
KOLを起用し、ライブコマースを行なっていることが当たり前のように、2022年もKOLライブコマースでの販売はブランドの大半の売上になりますが、部分的なブランドの自社コマースがすでに主導権を“奪い返し”はじめ、直接消費者とのコミュニケーション関係を構築できるようになったことがわかります。
例:Estee Lauderが今年の6月から自社コマースを行い始め、2ヶ月間で、自社コマースの売上のいい成績を出している。

ブランドとして一番利益を得られるポイントは広告を出さずに商品が勝手に売れていくことであり、オーガニック流量を獲得するためにブランディングは必須であり、KOLはあくまでもツール、最終的にKOLからもらった流量を受け皿としてブランド側がきちんとキャッチしていくことが大事であって、自社ブランド/公式自身が影響力を持つことが最終的に利益とリピートを獲得する一番大事なことだと思います。

2.Content is King, 企業自営コンテンツの時代が全面的に到来!
中国では多くのブランドが自社の”編集部”を設立することが現実のものとなり、編集チームも、最初は「公式アカウントのライター」からコンテンツの専門家チームへと変化しています。組織内の知識を構造化して浸透させ、企業ブランドイメージが確率され、ブランドイメージが統一されることによって、コアなユーザーへのアプローチするツールとなりました。

3, ヒット商品マーケティングは、コアターゲットに向けた「ブランド運営」へ
「刷屏Shua Ping」(過度のスクリーンタイム!ネット上で同じ情報が繰り返し表示され、大量のユーザーがそれを見ること」を指します。)という言葉は、徐々に歴史になっています。今では、どんなに知名度のあるブランドでも、すべての人を同時に好きにさせることが非常に難しいです。ウェブで爆発剤を仕掛けて人気を得ることで企業の知名度を高め、ブランディングを確立しようとするのはもうやめましょう。代わりに、コアターゲットに集中して発信することがキーになります。誰がこの商品が必要としていますか?ユーザーのどんな悩みを解決したいですか?商品をユーザーに対してどのような存在なのか?などの質問に答えることができる企業はまだ少なく、2023年には、コンテンツが前提であると同時に、ブランドとユーザーの関係性を構築することに専念することが第二の要素となります。あいまいなコンテンツだと市場を獲得することができなく、ブランドの主張を伝えることは不可能な時代です。

下記は2022年RED上化粧品コンテンツのセグメント一例になっております。
消費者像および使用シーン別で商品を当てはめています。

最後に、以前のブログにも書いてましたが、中国市場においてZ世代の影響力を無視してはならない!
中国では5年1世代だと言われている中、コロナ後の今では00年生まれの時代です。中国大きく経済発展している真っ最中に生まれた彼らが好まれるのは日本でもなく、韓流でもなく、自国の商品です!Made in Japanだけのために商品は買いません。(ここの内容について、また別途書きます。)

コロナ3年!以前の爆買は帰ってきません!
経済が減退している中の中国市場これからどう変化していくかの参考になれたら嬉しいです。


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