東大卒の友人A君が教えてくれた現代の東京で必要なモテの要素

今回の記事はYoutubeなどであるような、いわゆる女の口説き方講座や持ち帰るための指南書ではなく、どちらかと言うと社会科学的な側面から東京でのモテを考察した記事となる。
また以下の記事と関連した内容にもなっている。

筆者には、大学のサークル時代から仲良くしているA君という友人がいる。
彼は地方の比較的なマイナーな高校から現役で東大文2に合格した努力家で、発達障害の筆者とも仲良くしてくれるようなナイスガイである。
彼は大学時代の学業も優秀で、経済学部に進学後も真面目に授業には全て出席して、殆どの科目で優を取っており、GPAも首席クラスで良かったと思う。
また彼は比較的早い段階から、公認会計士の学習をしており、在学中に合格してそのままファーストキャリアでは大手監査法人に就職した。
また今は、一流企業勤務の奥さんと結婚して東京でパワーカップルを形成して幸せそうにしている。
ここまで書くとA君はただの真っ当な男なのであるが、A君には一つ悪い(悪いとは言い切れない?)癖があった。A君、とても女好きなのである。(なのであった)

A君は、大学時代から当時はマッチングアプリとは呼ばない、通称出会い系をやっていたし、全大学インカレの食べ歩きサークルにも入っていた。
社会人になってからというものの、その勢いは止まらず、マッチングアプリに合コン等本当にありとあらゆる方法で、出会いを作り出し、まあそういう事をしていた。
ここでA君のことを「だらしない」「真っ当でない」「倫理観に欠ける」とかそのような批判を寄せて脳死で何も考えないのは簡単である。
A君は勿論東大卒で会計士で、しかも爽やかな見た目をしているので、モテて当然ではあるが、東京にはもっと強力なハイスぺ層が存在するのも事実である。
外銀や総合商社、更には医師、弁護士、更には労働者階級から一線を画した資本家階級等。。。。
強烈なライバルが多く存在する中で、A君はかなりの好実績を叩きだしている方だと思われる。
また言葉は悪いが、A君は地方出身であり(しかも医師家庭などでもない)、別に都心のエリサラ家庭に生まれたわけでもなく、どちらかと言うと自分の実力で地方から這い上がってきたタイプの東大卒である。
つまり生まれつきの「持てる」ものでもない。
A君のモテは努力次第である程度再現性が高く、それが今回A君のモテを言語化して、分析しようと考えた背景である。

それでは、筆者なりに考えた現代の東京で、モテるために必要な要素に関して数点に分けて考察してみたい。

①東京のターミナル駅に社会人1年目から一人暮らしをしている点

前述した通り、A君は公認会計士に早期に合格し、社会人1年目から監査法人に入社していた。残業代込みでA君は初年度から550~600万程度はもらっていたと思う。そのため、A君は社会人一年目から東京のいわゆるターミナル駅の近くに住んでいた。
これが実は東京で恋愛活動を行う上で極めて重要なポイントになってくる。
首都圏であれば、別に東京でも、神奈川でも千葉でも埼玉でもそこまで居住地は関係ないのではないかと思われるかもしれない。
しかしこれはマッチングアプリが導入されて以降は極めて重要なポイントになっていたりする。以下にそうなる要素を列挙した。

・地理的な特殊性
首都圏の地図を思い浮かべて頂きたいが、首都圏は東京を神奈川、千葉、埼玉が囲む形になっている。その結果として、実は埼玉⇔千葉間の移動や、埼玉⇔神奈川、千葉⇔埼玉の移動を行うにあたっては、殆どのケースで東京を一度経由する必要があり、移動には大幅な時間がかかることも多い。一部武蔵野線のように埼玉⇔千葉の移動を可能にしてくれる路線も存在するが、少数派であり、殆どのケースにおいては、東京がそのハブとなることが多い。
そのため、居住地:東京の場合は、東京、埼玉、神奈川、千葉在住の人全員とマッチすることが出来る一方で、東京以外の3県の場合は、実質マッチする可能性がある相手は、同じ県に在住している人が対象になってしまう可能性が高いし、またいざ他県の人とマッチしても会うのにわざわざ東京までお互いが出ていく必要があり、不便極まりない。
筆者も数年前まではマッチングアプリユーザーであったのだが、やはり何人かに聞いてみても、神奈川在住の方であれば、検索対象は神奈川か東京、千葉在住の方であれば検索対象は千葉か東京にしているとのことだった。
また彼は、ターミナル駅に在住しており、そこは様々な路線が乗り入れている。例えば、マッチングアプリで集合する際に、「(北区の)東十条集合で」と言われると警戒する人が多いと思うが、「渋谷集合で」とか「新宿集合で」と言われると、不審に思う人は少ないのではないか?
考えてみれば当たり前の話であるが、立地が良い場所に住むことは職住近接の観点だけでなく、恋愛活動を行う上でも極めて重要なファクタ―なのである。

・無言でステータスの高さをアピールできる

マッチングアプリでは、年収は男女ともに自己申告制である。ゼクシィ系のように年収証明があるアプリも存在するが、大半はそのような仕様にはなっていない。
そのため、いくらでも年収を盛ることが出来、マッチングアプリには年収1000万円プレーヤーがわんさか存在する。
女性からすると、本当にその人がどの程度稼いでいるかは、なかなか判別がつきにくく、会社名などから判断せざるを得なくなる。
この際に有用になってくるのが居住地である。
例えば港区や千代田区に相手が住んでいる場合、相手のステータスの高さを何となく察することが一方で、年収1000万とマッチングアプリに書いているにも関わらず、居住地が埼玉とか千葉の奥地の場合は「何で?」となるわけである。
居住地は、自分のステータスの高さ、年収の高さを自分から何も言わなくとも勝手にアピールしてくれる好材料となる。

・東京だけに限定すれば、男女比に偏りはない。
日本の20~30代の男女比は不思議なもので、基本的には西高東低になっている。西側では女性の比率が高く、東側は男性の割合が高い。
ネットでよく上がる福岡が人気なのは、全国で一番男女比が拮抗しており、男性にとっては恋愛が行いやすい点もあるだろう。
他にもあまり注目されることはないが、実は兵庫や大阪当たりの近畿圏も実は男女比が拮抗しており、男性有利とは言わなくとも少なくとも競争は緩いはずである。それに対して、工業地帯が多い愛知や距離的に首都圏に近くそこに多くの女性をもっていかれる東北などでは、過度な男性余りが生じている。
また首都圏でもグラデーションがあり、神奈川、埼玉、千葉はいずれも男性の比率が高いが、東京だけは拮抗している。
ちなみに更にミクロな観点で分析すると、東京内部でも実は格差が存在し、こちらも西高東低になっている。
つまり、女性は東京の中でもステータスが高く、安全性が高い世田谷区や渋谷区、目黒区更には港区辺りを好む一方で、北区や足立区更には荒川区等の東京東部は好まないため、区別で見ても結構な差がある。
上記を踏まえると、実は東京のターミナル駅、しかも西側に住んでいるだけでマッチ出来る対象が格段に広がる一方で、神奈川、埼玉、千葉の場合は男余りの自分の県だけで戦う必要が出てくるため数的な観点でかなりの格差が生じてしまうのだ。
東京のターミナル駅に住むには、ある程度の年収は必要になるので、若いうちから高い年収を得られる業界に所属していることはかなり有利に働く。その点、A君は初年度から600万近く稼げる監査法人に所属しており、条件的に有利であった。

②長年一人暮らしをしている点
最近話題になった婚活ノンフィクションでも挙げられていたが、実家暮らしは恋愛、婚活いずれにおいてもかなり不利である。
これは大学時代を回想しても当てはまる。
大学時代に、女遊びが激しかった友人はもれなく関西とか九州とか非首都圏で東京で一人暮らしをしているものであった。
特にこの2地域出身者は、元々言葉も若干訛っているのもあって、話していて楽しいというのもあるのかもしれない。
その一方で、大学時代に開成や筑駒等の首都圏の進学校出身者でそのような激しい遊び方をしている友人は皆無でどちらかと言うと恋愛面ではパッとしていなかった。
背景には、一人暮らしをしているか、親の監視が行き届くかという単純にこの二点が挙げられる。別にこれは本人の容姿等のスペックの問題ではない。
A君も当然地方出身なので、ずっと一人暮らしである。恋愛面では、とにかく場数を踏めるという点で有利であるし、婚活面でも料理を含めた家事が一通りできる点で非常に有利である。
また新卒で監査法人に入った点も大きかったと思う。
監査法人は初任給は高いが、金融や商社のように寮が用意されているわけではないので、いきなり一人暮らし出来る点も大きい。(逆に言うと福利厚生が大手企業ほど良いわけではない)。寮生活ではなかなかそのような荒ぶった生活を送ることは厳しいであろう。

③転勤がないとアピールできる点
これは女性の社会進出が進み、共働きが一般化した現代においては非常に強力なモテ要素となる。
転勤がない会社に勤めている場合に加えて、何らかの理由で転勤がないと宣言できる場合は非常に強い。
後者の例としては、例えば金融機関に勤めているが、金融専門職関連の部署の経験が長く、地方転勤は実質的にない場合や、何らかの専門性や資格を有していて、いざとなったら転職によって居住地を選択できる場合などが含まれる。
特にこの転勤がないアピールは、確りとしたキャリアを積んでいる総合職女子にはものすごく刺さる。彼女たちは、わざわざ夫の仕事によって自分たちが築いてきたキャリアを手放したくないのだ。当たり前の話である。
その点、A君の場合は監査法人勤務なので、会社都合の転勤はないし、希望すれば基本的に東京勤務である。殆どのサラリーマンは自分で居住地を選択できないことが一般的であるので(その分転勤プレミアムとして高いサラリーを享受している)、公認会計士などの士業はかなり強い。
ちなみに昨今では、配属ガチャ等の言葉で、僻地や地方に配属された若者が不平不満を言っているのを耳にする機会が多い。
筆者一個人の意見にはなってしまうが、これは以下の点で完全に間違っていると思う。
・そもそも転勤があるのは分かっていたはず
・そうであれば、なぜ転勤がないと思われるベンチャー企業や中小企業を志望しなかった?
・A君のように会計士の勉強をするなどの努力はしたか?大学時代に何らかの専門性を身に着けるために勉強したのか?

という点でもっと出来ることはあったんじゃないの?というのが筆者の意見だ。現に金融機関では、転勤がないという理由でディスカウントされた給与に甘んじているエリア総合職もいるので、文句を言うのはちょっと違うと思う。
話は逸れてしまったが、転勤の有無は現代の恋愛では非常に重要な要素になったし、筆者の周りでもパワーカップルを形成している夫婦を見ると大抵のケースで夫の方が何らかの専門性や特殊事情によって、最初からずっと東京で勤務しているものが多い。
これが近年、文系総合職的な立ち位置の地位が低下してしまった理由でもあるのではないかと思う。 
一番最悪のパターンは転勤を繰り返した結果として、配偶者が完全に労働市場から退出してしまったり、転居が多すぎてそもそも結婚相手に恵まれないというパターンである。
こんな時代だからこそ、転勤なしは自分で勝ち取らないといけないのだ。

また余談にはなってしまうが、転勤がある場合でも、その転勤先が、アメリカやイギリス更にはシンガポール、香港などの先進国の場合であれば、女性は目を輝かせることが多い。大阪や名古屋更には他の地方であれば、あれだけ嫌がっていたのに、先進国の中の更に大都市であれば、喜んでついていきたいという方は多い。悲しいかな、地方転勤と海外駐在では大きな差がありそうである。

④中高が共学であった点
昨今の中学受験では男女共学の人気が高まっていると聞く。
渋幕や西大和、更には渋渋等、昨今進学実績を伸ばしているのも共学が多い。
これは筆者の仮説であるがこのような共学の人気が高まっている背景には、やはり女性の社会進出が進んでいることを受験生を持つ保護者たちが実感していて、男女別学の場合は将来の恋愛面で苦労する点をを察知していることがあるのではないか。
現に大学に入学した後も男子校出身者が会話に苦労する一方で、A君は特に問題なく会話出来ていた。
このようにA君は最初から場数を踏める資質に恵まれていた。
またA君とは関係ないが、首都圏の共学であれば将来的にも多くが首都圏に残ると予想され、これは将来的に最高の出会いの場になる可能性もあるという点は敢えて言及しておく。

⑤そもそものスペックが高い
これはあまり言及しても面白味が無いだろう。A君は東大卒で公認会計士なので、世間一般から見るとハイスペックである。
東大卒の筆者が言うと非難されそうで怖いが、ぶっちゃけ東京で恋活や婚活をする際に、東大卒の肩書は有利である。
東京はそもそも女性もハイスぺが多い。
筆者がマッチングアプリをしていた時に、試しに大阪や福岡、更には仙台なども検索対象に入れて色んな方のプロフィールを眺めていたのであるが、東京は断トツで高学歴の女性が多かった。大抵は大卒で、しかも自分から学歴を書いてくれている方も多く、属性の判断がしやすい。
以前の記事でも述べたが、女性の首都圏への(正確には東京への)ハイスぺ集中度は男性よりも高いのだ。
またこれは色んな意見があるだろうが、男性の場合は会社名や年収も重要であるが、意外とその二つは転職などで変わることも多いことが女性も分かっているので、移ろいにくい大学名は重要なファクタ―になりやすい。
これは、東大だけでなく京大、一橋、早慶、医学部卒の方であれば、同じであろう。
日本の他の地域と比較して、東京は断トツで学歴社会の様相が強い。


他にもA君は、清潔感を高めるために、全身脱毛やAGA治療をしていたし、確りと勉強してきているからか会話の引き出しも豊富であった。

A君は公認会計士という資格の優位性に大学時代から気づいており、それもあって学生時代に必死に勉強したとのことである。
再現性という観点からも(東大→公認会計士というキャリアが再現性が高いかと言われると賛否両論あると思うが)A君のキャリアは参考になる部分が多い。
ただ別に公認会計士になるには何も東大である必要はない。
別に大学名は問わないし、何なら高卒でもokだ。

結局専門性を高める努力は色んな方面で自分を救うということがA君の事例からも確認できる。