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第二十四章 マリの故郷へ

この物語はフィクションです。登場する団体、名称、人物等は実在のものとは関係ありません。


赤線とはー
性風俗の混乱を恐れた国が慰安所として許可を出した特殊飲食店街。半ば公認で売春が行われ、警察の地図に赤い線で囲ったため、赤線と呼ばれた。ー


―横浜・長野・須坂―

 赤線を舞台にした若者たちの無謀な旅はこうして終わりを迎えようとしていた。
浜やんは実家に帰ろうかとも思ったが、足に傷を負ったことで母親や妹に心配をかけるのも嫌だ。

 歩くとまだ足に痛みが走ったが、その足を引きずりながら港に行った。ふ頭には何隻もの貨物船が停泊していた。荷役の作業員が鉱石などを船から降ろしている。ふ頭をぶらぶらしていると、かつての仲間だった数人の船員たちが浜やんを目ざとく見つけ声をかて来た。

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