第二回オフ会レポート 「分析×デザイン」のピクトグラムに挑戦

この記事では、2018年4月24日(火)に行われた櫻田サロン第二回オフ会のレポートをお届けします。「ピクトグラム」というテーマでワークショップが開かれました。

サロンメンバーは実際にデザインをやっている方ばかりではありません。この日の参加者もふだんからデザインをやっている方は少数派でした。

櫻田さんはサロンの中でデザイナーを増やそうとしているわけではなく、みんながビジュアルを使えるようになったらいいと考えています。だからこそ、このワークショップの目的は、あらゆる場面で役立てるデザインの思考プロセスを誰でも経験ができるように、というものでした。

まず、オフ会の前半は櫻田さんからピクトグラムについてのレクチャーが行なわれました。


ピクトグラムに求められるスキルとは


NewsPicksでインフォグラフィック・エディターをされている櫻田さんによれば、インフォグラフィックを作る時のスキルセットは「分析」「デザイン」「編集」の3つの要素から成り立っています。

今回のワークショップのテーマであるピクトグラムでは、そのうちの「分析」と「デザイン」のスキルが特に求められるといいます。

また、図解をする場合により求められるのは「分析」と「編集力」。このように作るものによって求められるスキルが少しずつ異なるため、相対的に3つの要素が備わっていくことで、インフォグラフィックが作れるようになっていくそうです。


また、今回は時間の都合でできませんでしたが、ピクトグラムの派生系で『4ピク』という、4コマ漫画のピクト版のようなものがあります。お題に対して4つストーリーを書いて、人にプレゼンするような内容とのことです(※こちらは第三回のオフ会でワークショップが行なわれました)。



そして、今回取り組むピクトグラムとは何か。似たようなものとしてアイコンやイラスト、絵文字などがありますが、最近ではそれらの境界がなくなってきています。あえて分けるとすれば、書き込みの度合いが一番高く、より細かに描かれているのがイラスト、その対極にピクトグラムがあり、間にアイコンがあるイメージだといいます。

イラストとアイコンの違いはわかりやすいと思いますが、アイコンとピクトの違いに関してはなかなかパキっと答えられないかもしれません。

たとえば、スマートフォンのアプリのように、サービスのロゴなどが並んでいればそれがアイコンだというのが一目でわかると思います。デジタルのインターフェースは基本的にアイコンといえ、イメージとしては「ボタン押す」というような直接的なアクションにつながるものが一般的にアイコンと呼ばれているそうです。

一方で、ピクトグラムは標識などによく使われます。たとえば、駐輪場を表す「P」のマークやインフォメーションセンターを示す「i」のマークなどがありますが、これらはボタンを押すなどのアクションにはつながるものではないのでピクトグラムといえます。

「言葉がなくても伝わるもの」

櫻田さん曰く、ピクトグラムを作る際に意識してほしいのは「言葉を代替 / 補足するようなビジュアル」。わかりやすい例では、禁煙のピクトグラムがあります。タバコの絵と禁止のマーク。これだけで「タバコを吸ってはいけない」ということが言葉なしでも伝えることができます。

しかし、私たちが日常で目にしているトイレのマークは、それを生まれて初めて見た人には何かがわからないので「トイレ」であることを示す言葉が必要な場合があります。なので、これは絵文字に近いイメージかもしれません。

そのものが翻訳できる場合と、ワードとセットで使うと意味を成すものがありますが、理想形は「言葉がなくても伝わるもの」といえるでしょう。

ピクトグラムを使うことで、

・言葉で説明するスペースが足りない
・じっくり説明する時間がない
・言葉が通じない

こういった問題を解決することができるのです。

目標は、なるべく少ない部品で同じ機能を実装すること。

櫻田さんがグラフィックを作る際には、Appleの共同創設者の一人であるスティーブ・ウォズニアック氏のこの言葉を念頭に置いているそうです。ピクトグラムはまさにこの最たるものといえそうです。

モチーフの選び方


ピクトグラムを作る際のモチーフを選び方は「見た目から考える」と「意味から考える」と、大きく2つあります。そのためにはまずキーワードを抽出していきます。

たとえば、「誕生日」をピクトグラムで表現するとなった場合にどのようなキーワードが浮かぶでしょうか。「見た目」から考えられるものとしてはケーキやろうそく、プレゼント。「意味」から考えられるものとしては「年をとる」「一年に一回」「誰にでも起こる」といった例が挙がります。

このようにキーワードを徹底的に考えることは対象を理解することであり、グラフィックを作る時に必要な3つのスキルセットとして挙げた「分析」にもつながります。櫻田さんはこのステップが「大事」であると強調していました。

見た目のアプローチと意味のアプローチ、どちらのアプローチの場合でもキーワードの抽出は必要で、10個ほどのキーワードがあれば必ずそのなかにピンとくるものがあるはずだと話していました。

「浦島太郎」「コミュニティ」のピクトグラムに挑戦


オフ会の後半には、いよいよ手を動かしてピクトグラムの作成にチャレンジしました。いきなりピクトグラムは難易度が高いということもあって、ここではアイコンやイラストとの違いはそれほど気にしなくていということで行なわれました。

最初のお題は「浦島太郎」。5〜6人程度で1グループとなり、お互いに描いたピクトグラムを見せ合い、櫻田さんからもフィードバックをもらいながら視点の違いを感じることができました。

いきなり描き始めるのではなく、ここでもまずはキーワードを列挙することから始まりました。「亀」「漁師」「竜宮城」「玉手箱」といった見た目でイメージできるものをはじめ、浦島太郎が抱える「孤独・後悔」といった感情や、竜宮城で受ける「もてなし」もキーワードとなります。

しかし、亀の絵だけでは浦島太郎であることは伝わりません。「亀×漁師」のように組み合わせて絵にするのか、あるいは竜宮城の絵だけで伝えるのか。様々なバリエーションを考える必要がなります。

また、櫻田さんはピクトグラムを作る時には、パソコンやスマホで写真やイメージを検索して見ない方が良いとアドバイスします。それをしてしまうと、目にしたイメージに引っ張られ過ぎてしまい、バイアスがかかってしまうためです。調べるのはあくまで出来上がってから、間違っていないかを確認するためにやるのが良いとのことでした。


このように、メンバーはそれぞれに特徴ある浦島太郎の絵を披露。みんなが描き終えた後にはグループ毎に1人ずつどんなことを意識して描いたかをプレゼンをし、櫻田さんからのフィードバックを受けました。



さらに、続いては「コミュニティ」というお題にも挑戦。浦島太郎のように見た目にわかりやすいモチーフがないだけに、より難易度は高く、苦心しているメンバーも多かったようです。


オフ会は毎回ライブ配信がされているのですが、当日会場に足を運べなかったメンバーはオンライン上でワークショップ参加。計150件以上ものコメントとピクトグラムが投稿されるという盛り上がりを見せました。



櫻田サロンのオフ会では、このように実際に図解やグラフィック作成を通じて、スキルを学ぶことができます。インフォグラフィック・エディターの第一人者である櫻田さんからも直接フィードバックをもらえる貴重な場でもあり、Facebookグループ内では「今週のお題」という投稿企画も実施されています。

第一回オフ会ではまだメンバー同士のコミュニケーションも少なく、ぎこちなさもありましたが、みんなで一緒になって手を動かした第二回オフ会は笑い声の絶えない時間となりました。櫻田さんへ質問するメンバーも増え、お互いに堅さが少しずつ抜けてきたような印象です。

7月25日(水)には第五回のオフ会も予定されています。ワークショップのテーマは「図解」。どのような会になるのか今から楽しみです。

櫻田潤の「図解・インフォグラフィック」サロン

現在、サロンは満員状態ですが、月末に空きが出ることがあります。また、少数ですが月初のタイミングで追加募集をする可能性もあります。
気になった方は、ぜひチェックしてみてください。

お問い合わせ:junsakurada.salon@gmail.com

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テキスト:小木曽一馬
編集:石川遼
写真:池田実加

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『図で考える。シンプルになる。』『たのしいインフォグラフィック入門』著者・櫻田潤( https://junsakurada.com )のオンラインサロン公式note。サロンの様子をメンバーがお届け。

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