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自分らしさ80%と非自分らしさ20% インプットのバランスで純度を保つ

NewsPicksでインフォグラフィック・エディターをされている櫻田潤さんのVoicy『「デザイン逃避行」ラジオ』。櫻田サロン公式noteではテキスト版としてお届けします。今回は第四回「自分らしさ80%、非自分らしさ20%」です。


櫻田さんのインプット経路


はい。「デザイン逃避行」ラジオの時間です。櫻田です。今日はインプットについて話そうと思います。

今まで僕のインプットは大体3つくらいの経路があったんですけれど、最近異変といいますか、変化が起きています。4つ目の経路があるなと気づいたので、今回はその話をしようかなと思っています。

4つ目のインプットの話をする前に、まずは既存の3つの話からしていきましょう。1つ目がメディアで、2つ目がSNSで、3つ目が書店や映画館といったリアルの場というふうに分けています。

最初のメディアに関していうと、いくつか読むのを決めているメディアがあるので、それをfeedlyというアプリでRSS登録しておいて、毎日ざっと見るようにしています。

そうすると毎日200記事くらい溜まっていくんですよね。電車の中でタイトルを見ていって、深読みしたいやつはじっくり読んでいます。

だけど、毎日200記事だから見きれない時があるんですけれど、そういうときは週末などにまとめてざーっと流し見して、必ずどこかで0にしておきます。メールも未読0にしないと気が済まないタイプなので、これもどこかで0にするようにしています。

見てるメディアにどんなものがあるかというと、海外メディアを中心に、一般ニュースとテクロノジー関連、あとはクリエイティブデザイン関連のニュースを見ています。

その他、国内メディアはいくつか決めているところがあって、WIREDナショナルジオグラフィックVICEi-D、あとBUSINESS INSIDERかな。それらを見るようにしています。

なぜ海外メディアをそんなにたくさん見るかというと、記事になるのが1日早いんですよね。テクロノジーとかは特にそうです。1日以上早い時もあるかな。

情報を1日早く、前もって見られると、日本語で出回る前に自分なりの価値判断ができる。この情報はどうなんだろう、このニュースはどうなんだろうというところで、自分なりのスタンスを決めた上で見ることになる。なので、日本語に翻訳されたものが出てきた時に「自分はこう思ってるんだけど、ああこういうふうな感じなんだ。こういう捉え方するんだ」と自分軸で判断できるようになります。このためにあえて海外メディアで情報を取るようにしています。

2つ目はSNS。これはそんなに言うことないですね。Twitterがメインかな。あと最近はInstagramも多いかなという感じです。

3つ目がリアル。というか、まあ書店と映画館などです。メディアとSNSに関していうと、結構もうフィルターバブル真っ只中みたいな可能性があって、広く情報を取る動きも必要になる。それで、ちょうどいいものとして書店と映画館を設定しています。

自分らしさと非自分らしさの割合

一時期は、もっと幅広く守備範囲を広げて普段見ないメディアとか見なきゃ、と思った時もありました。けどそれは失敗しました。あまり広げすぎると時間も取られるし、良い消化ができないことがわかったので、それはほどほどにしています。純度を保っておきたいというような気持ちもあるんです。

純度というのは、自分らしさと非自分らしさの割合ですね。で、自分らしさが80%くらい、非自分らしさが20%くらいというのが一番いい状態です。たとえば、好きなメディアやフォローしている人たちからの情報だけで形成していくと、自分らしさの方が80%を超えちゃう時があるので、残り20%をどこかで入れていかなきゃいけないとなります。そのちょうどいいところとして、書店とか映画館を設定しています。

書店は当然、ベストセラーとか色々なものが目に入ってくる。普段はランキングとか気にしないで生きているんですけど、たまにそういうのを見ると「あ、世の中ってこうなっているんだ」と思ったりします。

映画館の良いところは予告編を席に座った時点で見せられるところですね。あれで大体の世の中の流れというか、こんな感じのが今はいいんだなというのを掴んできます。

けど、本当にいいなって思った映画では僕、予告編で目をつぶっちゃいます。何でかというと、予告編って結構大事なことを言っちゃっていて、後から振り返ると結構大事なシーンが入ってると思うことが多いので、「この映画は見たい」と数秒で判断した時は目をつぶる。「この映画は見ないだろう」というやつは最後まで予告編を見る。そんなことをしてたりします。

そんな感じでメディア、SNS、それから書店・映画館というのが既存の3つの経路になっています。これに加えて最近、4番目のインプット経路みたいなものがあるなって思ったので、いよいよそこの話をしていきます。

4番目のインプット経路は…?


はい。いよいよ4番目の経路です。まあそんなに大げさにする話でもないんですけれど、比重の高まりを感じているのがNetflixです。


前回の配信で、普段聞かないK-POPの話をしたんですけれど、それもNetflixのドキュメンタリー番組で見たのをベースに、覚えたての話をしていました。

今日もさっきまで、これまた普段聞かないラップのドキュメンタリー番組を見てたんです。ロジックというラッパーは有名な方なんですよね。僕は本当に知らなくて、曲も番組で初めて聞いたんです。そういう普段聞かないようなものをインプットする先としてNetflixを使うことが増えました。さっきの「自分らしさ80%、非自分らしさ20%」というところの、非20%のところを入れるためのインプット経路として、いいなと思っています。

番組で初めてロジックの曲を聞いてて、歌詞がいいなと思いました。その中に、他人をリスペクトしろっていうのがありました。「人種、宗教、性別とか、性的嗜好とか関係なく、賛成できなくても石をぶつけるな。彼らはそこ、自分はここ、これでいいだろう」という感じだったんですけれど。多様性って、こういうことだなって思うんですよね。

彼らはそこ、自分はここ、これでいいだろう。放っておき合うっていうのはすごく大事かなと思っていて、無理に対話したりコミュニケーションで解決しようとすると、混じり合わないものを無理矢理やろうとするから、対立だけ深まっちゃったりする。だったら存在だけ認めておけばいいんじゃないかなと、このところ思うことがありますよね。

それから全然違う面でいうと、動画にしろ、この音声の番組にしろ最近は早口の方が耳に入ってくる感じが僕はするんです。だからラップのこの話し方…、話し方というと変なのかな。この歌い方というのは、ネットともそもそも相性がいいんだなと感じていますね。

そんなふうにNetflixが大事なインプット経路になってるという話なんです。だから僕は(Netflixで)ニュース番組とかもやってほしいんですけどね。毎日起動して何か面白いのないかなって見てるから、ニュースもやってくれたら結構見るんじゃないのかなと思うんです。

まあ、ストック価値があるような番組にはならないので、おそらくやらないと思うんですけどね。なんかね、あったら見ちゃうなと思いました。

世界観を保ちつつ、進化できるゆらぎを持つ

はい、今日はね、4つのインプット経路の話をしました。1つ目がメディア、2つ目がSNS、3つ目がリアルの書店とか映画館。で、思いっきり言い忘れていたんですけど、本も読んでます。雑誌とかも。

そして、さらに4つ目のインプット経路としてNetflixの比重が増えてきたよって話でしたね。けど、まあ今日の話のポイントはこの4つの経路というよりは、インプットのバランスをとることによって自分らしさ80%非自分らしさ20%の状態を作ることの方が大事かもしれませんね。

このバランスというのは人によって違うかもしれなくて、僕はこの80-20というのがちょうどいいです。これがいいアウトプットができる状態なんですよね。世界観を保ちつつ、だけどそれを固定的にするのではなく、進化できる20%のゆらぎがある状態。進化できる可能性を残しているようなバランスと考えています。

と、まあこんなところですね。

本当は最近見た映画の話とかもしたかったんですけど、時間ですね。『レディ・バード』と『モリーズ・ゲーム』を見てどっちも感じるところがあったので、その話は別の機会に。

今日も「デザイン逃避行」ラジオ、聞いてくれてありがとうございました。また次回も聞いてください。

おやすみなさい。


※この記事はVoicy『櫻田潤の「デザイン逃避行」ラジオ』の「自分らしさ80%、非自分らしさ20%」の内容を書き起こし、加筆・修正を加えて編集したものです。

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櫻田潤の「デザイン逃避行」ラジオ
(第六回まで配信中 ※2018年8月14日現在。随時更新)

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テキスト:守隨佑果
編集:石川遼
写真:池田実加

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