ジャニーズ会見を視聴した感想
ネット記事を見る中で、情報が錯綜しており、会見内容を把握できなかったので、YouTubeで会見を視聴しました。
会見を見た感想としては、『この内容ならいいんじゃないか。実際に会見した内容が実行されれば、許してあげてはどうか』と好意的に思いました。
以下、長くなるかもしれませんが、その理由を書きます。興味がありましたら、読んでいただけると嬉しいです。
私は、9月7日の会見に納得がいかず、色々とnoteに「つぶやき」を書きました。
9月7日の会見は酷い内容でした。
・被害者には補償します。
・東山さんがタレントを辞めてジャニーズ事務所の新社長になります。
内容的には、これだけです。
「ジャニー喜多川がやってきた性加害行為」
「株式会社であるジャニーズ事務所(当時の最高権力者であるメリー喜多川の主導)による積極的な隠蔽行為」
これらの行為による罪の重さを全く理解できていないと、私は思いました。
調査報告書では「解体的出直し」が提言されています。この報告書の内容については、「林眞琴」元検事総長の指揮の下で調査された結果なので、私は一定の信頼が置けるものと考えています。
私は法律への関心が高かったため、学生の頃に「週刊文春」で書かれていた裁判の記事を興味深く読んでいたので、ジャニー喜多川が少年に性加害していた過去があることは知っていました。
また、ニコニコ動画にも、2008年に投稿されていました。昔の2ちゃんねるネタです。不死鳥動画タグが付いているので、何回か消されたことが分かります。
ただ、テレビや新聞等のメディアでは全く問題になりませんでした。大々的に性加害を追及する報道特集が組まれるようなことはありませんでした。
このメディアの状況から、ジャニー喜多川も老いており、さすがに今現在は性加害をしていないのかなと、私は思っていました。(文春裁判での性加害自体は昭和の時代の話です。昭和は、職場の飲み会で若い女性社員は上司に胸と尻を触られ、若い男性社員は裸になって躍るのが定番だった、パワハラやセクハラといった概念が存在しない時代です)
どちらかと言うと、私はパワハラ気質のメリー喜多川のほうが嫌いです。週刊文春記者の目の前で飯島さんへのパワハラを行った記事は、読んでいて腹が立ちました。その後にSMAPはパワハラ会見をさせられて、解散しました。
『はよ氏ね、このババア』と私に思わせた人は、メリー喜多川だけです。
また、日本テレビの「24時間テレビ」内でジャニー喜多川を追悼する特別企画が放映されて、私は「24時間テレビ」に否定的な立場になりました。
『このジャニー喜多川という人物は若い頃に何人もの少年に性加害をした可能性があるのに、なぜテレビで大々的に追悼するのか』と、私は思いました。
良識や良心を欠いたテレビ番組は嫌いです。
こういう認識でいた私にとって、ジャニー喜多川による少年への性加害が2016年(平成28年)頃まで行われ、カウアン・オカモトさんのような20代の人まで性加害を受けていたという事実は、かなり衝撃でした。
被害者は現在40~60代の上の世代の人で、平成初期くらいまであった古い話だと、私は無意識に誤解していたことに気づきました。
大手メディア(マスコミ)は、「取材しない自由」「報道しない自由」を使って、現在は性加害問題のない芸能事務所と誤解するように、騙していたのかなと思いました。
裁判後も性加害を放置していたジャニーズ事務所は、「解体的出直し」がされなければ潰れたらいいと思いました。
「個人」として罪を償うべきなのは、ジャニー喜多川とメリー喜多川です。しかし、この二人は亡くなっています。メリー喜多川の娘である「藤島ジュリー景子」さんがいますが、「個人」の責任を娘にまで問うのはおかしいと私は思います。
性加害を行った「個人」と、それをバックアップした「個人」は死んでいますが、性加害の事実を認識しながら何も対策せず、隠蔽行為に加担していた会社(法人)は残っています。
報告書は、「法人」の責任の取り方として、「被害者への補償」と「解体的出直し」を提言しています。
そのうち「解体的出直し」としては、今日の会見どおりに実行すれば十分ではないかと思います。
ジャニーズ事務所という会社は、被害者補償と人権ポリシー等の再発防止に特化した上で、SMILE-UP.に社名変更します。
補償認定する独立委員会は元裁判官の弁護士3人で、この委員構成に文句をつける大企業はいないと思います。法外な額の補償金を求める「不当要求」には、大企業は毅然として対峙します。損害賠償訴訟になった際に、これだけ補償を受けたのなら損害は補填されていると裁判所に認められる水準の金額を支払えば十分だと、私は思います。
なお、ジュリーさんが100%株主なのは、「法を超える」補償になるので妥当です。そもそも普通の企業ならパワハラ等を訴えても「裁判すればいい」で終わってしまう話です。民事上の消滅時効は成立し、不法行為の要件事実の立証が被害者側には困難な事案です(特に、損害と違法行為の立証です。また、損害は差額説で解釈するのが判例であり、制裁的賠償金は日本では認められません)。
タレント・アイドル・ジュニアは「新会社」とエージェント契約を締結し、「新会社」の社名はファンクラブとともに決めます。「新会社」とジュリーさんやSMILE-UPとの間に資本関係はなく、楽曲や肖像等の権利関係以外はゼロからのスタートとのことでした。
会見を見た限りでは、ファンに寄り沿ったもので良い案だと思いました。ようやく「ビジネス」ができる企業になりそうです。(会社名の公募に当たって「商号」や「商標」が心配でしたが、「西村・あさひ」の弁護士が顧問なので、「権利ゴロ」にやられるような手落ちはしないだろうと思います)
以上から、私は今日の会見に好意的な印象を持ちました。
ただし、言うだけなら何とでも言えるので、きちんと実行するか次第の心境です。会社再編のスキームとプロセスが分からないため、「新会社」は実体のないペーパーカンパニーになる可能性も考えられます。
資本関係がなくても、ファンクラブ収入、楽曲やグッズ等の版権、練習施設、ノウハウなどの人材や財産をSMILE-UP.社が保有し続ければ、支配構造は変わらないと思います。
最後に、ヤジを飛ばした記者がうるさかったです。記者同士でケンカすんなよと思いました。会見終わりに早口でまくしたてた記者は『何も分かってない』と思いました。
この会見は「法人」の責任を問う会見で、「個人」の責任を問う会見ではありません。責任を問うべき「個人」はすでに死んでいます。誹謗中傷を受けても仕方のない「個人」は故人です。
また、記者会見はルールのない無法地帯ではありません。ジャニーズ事務所主催の記者会見にノコノコと出てきておいて、なぜジャニーズ事務所側の進行(一社一問形式など)に文句を言っているのか、私には理解不可能です。不満であればその場で『こんなの茶番だ』と言ってすぐに会場から出ていけばいいのに、なぜ最後まで付き合っているのか理解できません。
この会見で偉そうな態度をとっていいのは、忖度せず書く「週刊文春」の記者と、タブーを書く「実話ナックルズ」の記者くらいだと思います。(ヤジに対しての井ノ原副社長の発言に、的確な質問をした「実話ナックルズ」の記者が拍手していたのが印象に残りました)
東山社長の20年前の責任を強く指摘する記者もいましたが、『あなたは週刊文春の裁判結果を元に後追い取材をして、現在進行形で性加害が行われている事実を追及し、ジャニーズ事務所を糾弾する記事を当時書いたのか』と思いました。書いていないのなら、記者を辞めるべきです。酷いブーメラン発言じゃないかなと思いました。
あと、ファン目線記者の質問とか興味深く、見所は多かったです。
色々とジャニーズに対する私見をnoteの「つぶやき」に書いてきましたが、私は今日の会見に満足できました。応援したい気持ちになりました。
イノッチは、アドリブも含めて何から何まで素晴らしい演者だなと思いました。「傾聴」「機転」「配慮」の能力が高いと思いました。副社長のポジションのため、社長である東山さんよりも自由に発言できたのかもしれません。
この騒動を乗り越えた後の、タレント・アイドル・ジュニアの活躍と、ジャニオタとファンクラブの面々の幸せを願っています。また、「藤島ジュリー景子」さんのご健康も祈っております。
会見を見た勢いで書いたので拙い文章ですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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