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太陽の塔のプラモデルをつくる

2023年9月に海洋堂から『ARTPLA 太陽の塔』が発売されました。

1/200スケールの太陽の塔のプラモデルです。税込み19,800円。もちろん予約して発売日当日に手に入れました。

仕事が少し落ち着いたら取り掛かろうと考えていた年末、ヤマトから巨大な段ボール箱が届きます。開封すると『ARTPLA 太陽の塔』が入ってます。
応募していた海洋堂ARTPLAモニターキャンペーンに当選したのでした。

我が家に『ARTPLA 太陽の塔』が2箱揃いました。

パッケージイラストから素晴らしい

海洋堂からのメッセージには「1月末までに完成させて送り返してね。ヨドバシ梅田で展示するよ」的なことが書いてるではありませんか。
過去のモニターキャンペーンを調べてみると凄腕モデラーの素晴らしい作品がずらり。こんな方々の作品と並べて展示されるのか。

本気出すしかない。

というわけで製作期間1ヶ月の記録です。
プラモデル作りは子供の頃以来なのでネットで情報を漁りながら手探りで進めました。これから作り始めようかなという方の参考になれば幸いです。


【まずはじめに】

太陽の塔を見にいきました。これまで散々見てきましたが、あらためてあらゆる角度から写真を撮りまくり、もちろん内部に入館して生命の樹も細部までじっくり観察。岡本太郎のエネルギーをたっぷり浴びて製作のモチベーションがさらに上がります。

定番ポーズ
横顔も良い
生命の樹の迫力

そしてランナー(パーツがついている枠)とパッケージのイラストを眺めながら一杯。完成イメージを膨らませます。

酒がすすむ

【道具を揃える】

近所のジョーシンキッズランドのプラモデル関連の品揃えが充実していて、ほとんどの道具はここで揃いました。製作中10回は通いました。

  • ニッパー

  • 接着剤

これがあればパーツを切り出して接着して組み立てる、がとりあえずできます。ARTPLA太陽の塔は基本の成形色が白色、黄金の顔が美しい金メッキなのでそのまま組み立てるだけでも十分見応えのあるものが出来上がりますよ。

つづいて塗料はこちら↓

スプレー缶だからラッカー塗料というわけではないのです
  • Mr.サーフェイサー(下地塗料)各種

  • Mr.カラー(ラッカー塗料)各種

  • タミヤカラーアクリル(水性アクリル塗料)各種

  • 水性プレミアムトップコート(つや消し)

ラッカー塗料の上に水性アクリル塗料は塗れますが逆はできません。
ラッカー塗料はシンナー臭がきついですが水性アクリル塗料はずいぶんマシです。

  • エアブラシ

以前から欲しかったんですが、製作の途中で思い切って購入しました。

タミヤ スプレーワーク HG コンプレッサーレボ II

塗料を空気で噴射して塗装する道具です。面を薄くムラなく塗ったりグラデーション塗装などできます。
あると人生変わります。
でもなくても大丈夫です。

あとは

  • 塗料皿

  • 薄め液

  • ピンセット

  • 紙やすり

なんだかんだ色々必要になります。

【つくる】

組んでみる

並べてみるとパーツの多さに驚かされます。塗装に影響のなさそうな範囲で組んでみます。

美しい。このまま展示したい

ボディの大きなパーツを接着。すでにかっこいい。

無塗装で組み上げても素敵
前面を外して内部が見られるようになっています

生命の樹の最下層、原生動物のポリプとウミユリを植えていきます。ピンセットがあった方がいいですね。
ランナーから切り離すとどれがどれかわからなくなるので番号順に1本(1匹?)ずつ切り離して植えていきましょう。

これがポリプ
植え終わった時の達成感


下地づくり

そのままでもとてもクオリティの高いテクスチャー(表面の質感、素材感)なのですが、よりリアルな太陽の塔にするため、下地として500番のサーフェイサーをスポンジで叩くように塗って凹凸を出します。
正面の太陽の顔は他の部分と材質が違うので「タミヤ情景テクスチャーペイント」という塗料を使ってザラザラ感を表現。

この後、白のサーフェイサーの存在を知りがっかりする

缶スプレーで全体を白色に。

イメージ通りにできた


塗装テーマ

説明書通りの色を塗っても本物の迫力は出せそうにないし、他の方の作品と差別化したいし、考えた結果、

『モノクロ写真のような作品』

をテーマに塗装することにしました。色は見る人の想像力に委ねます。
塗装の種類も減らせるしちょっと楽になるかと思ってたんですが、白と黒の混色だけで塗り分けるのは逆に大変だということを後ほど思い知るのでした。

完成イメージ


塗る

資料の写真にモノクロフィルターをかけて見比べながらホワイトとブラックを混ぜてコツコツ塗りすすめます。グレーの調色は目分量なので同じ色をもう一度使いたい時の再現に苦労しました。リアルに寄せすぎるとボヤッとするのでコントラストやや強めに。

細かくて目がショボショボする
キルトセラス デクリオやアンモナイトの
縞模様がんばりました
参考資料


生命の樹、完成。写真を撮ってみるとちゃんとモノクロ写真っぽい。

このまま飾りたい


黒い太陽(後ろの顔)と稲妻模様を塗ります。
しっかりとマスキングして、いよいよエアブラシの出番。まだ塗料の濃度調整に慣れませんが期待以上に綺麗に塗れます。買ってよかったエアブラシ。

マスキングテープを貼る精度にかかってます

マスキングを剥がします。いちばん楽しい瞬間。

完璧です


黄金の顔はきれいなゴールドメッキのパーツなのですが、モノクロにする必要があるのでせっかくのメッキを剥がすことにします。

メッキ剥がすのをためらう美しさ

キッチンハイターに浸けて剥がすというネット情報通りに試してみますが変化なし。パーツの角に少しヤスリをかけて再チャレンジ。

原液に浸けます。素手で触らないよう注意

ひと晩置いて見事に真っ白に。

下地に黒、その上にシルバーを重ねます。メタリック系の塗装は難しそうなイメージでしたが、思った以上にきれいなシルバーに仕上がりました。エアブラシ最高。

Mr.カラーの「スーパークロームシルバー2」を使いました


他のパーツの組み立て塗装も進んで佳境に。

腕内部の骨組み、階段も再現
実物はこんな感じ
生命の樹を中に入れて完成間近


最後に外装にウェザリング(汚し塗装)を施します。
やりすぎると汚くなるし、足りないとリアリティがないので加減が大事。

ここでもエアブラシ
雨垂れは筆で描きました


【ついに完成!】

付属のデカール(ステッカー)とプラ板でキャプションボードを作りました
パッケージを白黒コピーして撮りました
生命の樹の迫力
黒い太陽
横顔も良い
黄金の顔


【展示のお知らせ】

最後までご覧いただきありがとうございました。
久しぶりのプラモデル製作はめちゃくちゃ楽しかったです。

この作品は他のモニターの方の太陽の塔とともにヨドバシカメラマルチディア梅田5階のホビーコーナーに展示されています。(4月上旬までの予定)
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください!

右上が私の作品です
ガラスの反射で写真撮りにくい…

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