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#1 秋の京都 栗を食べる

年に2回ほど訪れる京都。頑張れば歩ける範囲に全てが揃っている街のサイズが心地良く、更に地下鉄とバスの利用がしやすいところも気に入っており、将来的には移住したいと思っています。

「京都好き」=「神社仏閣愛好家」と思われますが、今回の2泊3日でも、拝観は0件。目的は街歩きと食で、今回は秋を食べるをテーマに、まずは栗の甘味を3つ頂きました。

マールブランシュ北山「ふんわりモンブラン」

抹茶ラングドシャにホワイトチャコレートを挟んだ焼き菓子「茶の菓」が有名で
全国の出店している大規模メーカーというイメージで、北山に本店があることは知っていても、わざわざ行く気持ちにはならず、前を通ることがあってもお店に入ることはありませんでした。

こちらの苺の季節に登場する「ナポレオンパイ」を2年連続で投稿されている方のInstagramを拝見し、強くお勧めされていたことに背中を押され、展開終了間際に滑り込み頂きました。

パイ生地がバラバラにならず、お皿にカスを残すことなく完食出来たことに感動し
お会計の際にスタッフの方にそのことを伝えると「その点にシェフがこだわっている」ことを教えていただき、とても心を打たれました。美味しさに加えて、食べやすさにも気を配ってくださっていることに好感を持ち、秋にはモンブランを是非食べに行きたいと決意しました。

持ち帰り、イートイン共に可能なケーキとして「丹波栗の贅沢モンブラン」「贅沢モンブラン」、そして通年展開されているイートインデザートの「モンブラン・オートクチュール」がありますが、今回は、この時期だけ頂ける「丹波栗のふんわりモンブラン」を選びました。

丹波栗の贅沢モンブラン

モンブランというと濃厚さをイメージしますが、こちらはその名の通り、ふんわり軽やかでした。まず、細く絞られた丹波栗のクリームが軽やかで、内部はクリームではなく冷んやりとしたバニラアイスクリームでサクサクと食べ進められました。本場風のモンブランの様にベースがメレンゲのタイプが主流になってきましたが、そのメレンゲを極薄いシートタイプに焼い上から添えられている、ここがまた軽やかな印象で食べる事が出来ました。

このメレンゲ、茶色はコーヒー、白は柚子の風味です。栗と柚子の食べ合わせには一抹の不安を感じましたが、栗と柚子がお互いを引き立て合い実に美味しかったです。

メレンゲを外すと

市内の百貨店内のショップでもケーキは購入出来ますが、本店の優雅な喫茶スペースで頂くと高揚感を感じながら味わえるので、機会がある方にはお勧めです。

茶房いせはん「丹波栗あんみつ」

つやつやと光り輝く煮あずきが目をひく茶房いせはんさんの甘味。
昨年「あんみつ氷」を頂いてこちらの茶房に好印象を持ち、昨秋を逃し、ようやく今年「丹波栗あんみつ」と出会えました。

栗あんみつ 茶房いせはん

つやつや煮あずき、白玉、わらび餅、少し大きめにカットされた抹茶と黒糖の寒天、細かめな寒天、フルーツ系が加わらないシンプルな構成に好感を持ち、そこに栗のアイスクリームと、丹波栗。

いせはんさんのInstagramによれば、「銀寄」という新種を使われているそうです。検索して見ると、丹波栗の中でも最高の品種の様です。素人すぎて、また、丁寧に煮含められているので、美味しいの一言に尽きます。

今回頂き始めてから気づいたこととして、蜜が別添えではなく、器に蜜を入れてから盛り付けられているスタイルでした。上からかけることで、全て蜜の味になってしまいますが、底に蜜があると「栗」「小豆」を蜜に侵されず味わえますよね。

更に、蜜の量が控えめだと感じましたが、それぞれの味を打ち消すことなく、際立たせる分量を見極めていらっしゃる事が伝わるあんみつでした。

あんみつ好きな方には、一度体験いただきたいです。

茶寮月ヶ瀬「栗あんみつ」

堺町店さんの設と雰囲気も好きて、何度か寄せて頂いていますが、「栗あんみつ」は初めて頂きました。

こちらは栗の渋皮煮と、栗餡の構成です。滑らかな栗餡が超美味。蜜は和三盆とのことで、上品な味わいでした。

栗あんみつ 茶寮 月ヶ瀬

食べて思い出しましたが、こちらの寒天は柔らかです。寒天と言うと歯ごたえ
がある様に作られているところもありますが、こちらは口に含むとほろっと崩れる様な印象を受けています。

こちらの栗あんみつを特徴づけているのは、ワイン色立方体、こちらはラズベリーのゼリーだそうです。フランス菓子で栗とカシスの組合せがありますが、栗とベリーの組合せ、個人的には大好きです。栗あんみつにラズベリーのゼリーを加えることを思いついたなんて、素晴らし過ぎます。

今回ご紹介の3つを頂いてつくづく感じたことは、丁寧に作られていることの以前に、メニュー立案が秀逸だと言うことです。あらゆることを吟味して、一つのスイーツ・甘味が完成されたことを思うと、頂きながらジーンとしました。

極めるって、本当に素晴らしいですね。

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