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【はじめての方向け】パワーリフティングの大会の流れをまとめてみた〜其の弐〜

こんにちは。自称:パワーリフティング応援隊です。
前回のnoteでは、はじめて大会に出場される方にむけた、パワーリフティングの大会当日の流れあれこれをまとめました。

んで、思った以上に文字数多くなってしまったので、このnoteでは、競技が始まってからの各競技、試技の流れ、ルールなどを改めてまとめてみました。

はじめに

大会の進行上、いろんな役割をされたスタッフがいることを頭の隅に置いておいてくださいw

<審判>
4人構成です。
主審がひとり、副審が2人、テクニカルコントロールと呼ばれる役割の方の4人です。

<進行>
競技の進行のアナウンスをされる方、選手の重量申請のカードを受け取る人、GoodLiftと呼ばれる進行表に入力をされる方など。
アナウンスをされるかたは、主に階級・名前・試技の重さのアナウンスや、試技の順番重量の設定にあたり使用するプレートの色、枚数などを案内したりもされてます。

<補助員>
各競技の重量を設定してくれるみなさんです。4〜5人でプレートをはめてくれたり、競技者が安全に試技をできるよう、何か合ったときに対応してくれるような補助にはいってくれます。

<陪審員>
主審、副審の判定が正しく行われているかを客観的に見てくださる方々です。主審・副審が成功試技の判定をしても、陪審員判断により失敗試技となることもあります。逆もしかりです。

各種目共通

<試技の順番>
試技は、スクワット→ベンチプレス→デッドリフトの順番に行われます。
各種目、試技の順番はグループ毎に分かれています。各グループ毎に、申告した重量が軽い順番にスタートします。1人1試技ずつ順番に行っていって、3試技終えるような流れです。
(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト一気にまとめてはやりませんw)

グループは大まかに、階級別に分かれていることが多いですが、階級毎の参加人数によって、別の階級のひとと同じグループにまとめられることもあります。

試合開始前になると、各コート申請した重量や名前などがまとめられた表が表示されますので、必ずご確認ください。
画像は東京都の大会の例です。たまに競技進行中に、選手の名前が呼ばれても選手がいない!といことがあるのでw

<試技の時間>
各試技、試技の時間は1分以内です。
1分以内に試技に入らないと、失敗試技になります。
画像にもありますが、残り時間が表示されるようになっています。

<コールと入場>
進行係のアナウンスで「バーイズローデッド」の後に階級、名前が呼ばれます。そこからタイマーが動きます。
テクニカルコントロールと呼ばれる審判の指示に従ってプラットフォームに向かってください。
リストラップを使用する場合、しっかり巻き切っていないと、プラットフォームへの進入を止められますw
ただし、このとき、タイマーは動き続けるので注意。
30秒経過すると、残り時間アナウンサーからの声かけがあります。

<試技の判定>
各試技、白2つ以上で成功試技です。
赤判定の際には、なんで失敗試技になったのかも理由が添えられます。

自分の試技が終了後、1分以内に次の試技の申告をする必要があります。
これが意外とバタバタしましすのでご注意ください。
うまく行かなかったときの重量選択とか、短時間で選択を迫られるのは意外と消耗します…。

ここから先は、各競技の試技の流れについての説明です。
画像つけながら説明していきます。

スクワット

バー(シャフト)をラックからあげます(担ぎます)

後ろに下がった後に制止します。

主審から「スクワット」のコールがあってからしゃがんでください。

大事なことなので繰り返します。
主審から「スクワット」のコールがあってからしゃがんでください!
ここで、コールより前にしゃがんでしまうと、試技がきれいにできても、
「コール無視」という扱いで失敗試技になります。

しっかり、しゃがんだ後は、頑張って踏ん張って立ってくださいw
その後、「ラック」のコールがあってからラックに戻してください。
ラックに戻す動作は補助員の方もフォローしてくれます。

この通りにやらないと、コール無視で失敗試技となります。
この後審判から判定が発表されます。

<どんな試技が失敗判定になるか>
・コール無視
→コールがかかる前に、しゃがんでしまったり、ラックに戻してしまったりのケースが多く見受けられます。2面コートで同時進行の場合、隣の声につられて試技をうあってしまった場合も、コール無視の扱いになります。

・しゃがみが浅い
→これ、OKじゃね?って言われそうですが、お尻の位置が、膝の位置より下がっていないために、浅いという判定になります。画像のような感じです。

余談ですが、大会調整の時には動画を撮るように為ているのですが、スクワットの浅さでは定評のある私の審判のギリギリをつくしゃがみで、ダメな例をご紹介します。

これは自分でも認識している浅さです。
これも場合によっては白もらえるかもですが、浅いです。

・潰れる
これも、スクワットあるあるですが重さに耐えられない、バランス後崩してしまうなどで支えきれなくなってしまった場合も失敗試技になります。

・挙上中に一度下がってしまう。
 これもたまにあるのですが、しゃがみきった後は思い切りよく押してくださいw(語彙力)

あと、一応ルールなので触れておきます。
ニースリーブ着用時は、ソックス、シングレットそれぞれとくっつくのはNGです。画像のような感じで、それぞれの位置がわかるようにしてください。
くっついてたりすると、テクニカルコントロールの方に指摘されますw

ベンチプレス

続いてベンチプレスです。
まずは、ラックからあげます。(ラックアップ)

肘が伸びてるのを主審が確認後、「スタート」のコールががかかります。
ボトムまで下ろしたら静止、「プレス」のコールがかりますので、
そのあと後、しっかりと押し切ります。

「ラック」のコールでラックに戻します。

このあと、試技の判定がされます。
プレスの声が掛かるまでのタイミングが、ぶっちゃけ主審によってばらけます。(正直長いなと感じるときもある)これはよく合図を聞いてください!

<やっちゃだめなこと>
ベンチシートに足を置くこと
これは以前はOKだったのですが、ルール改正によりNGになりました。

シャフトに対して親指を添える行為
ラックアップ後にこれが見受けられたときは、スタートの合図がかからない場合もあります。もしくは、「リプレイス」といわれて、ラックに戻すように指示をされることもあります。
※ちなみにリプレイスの指示があった場合は、時計は止まらず動き続けます

ちなみに初めての大会の時、無意識にやって、親指どけて!と注意されましたw

通称81ラインが隠れていないシャフトの持ち方
ワイドスタンスで手幅を広く持つスタンスの方にたまにあります。
81ラインと呼ばれるラインが、隠れていなかった場合、スタートの合図がかからない場合もあります。もしくは、「リプレイス」といわれて、ラックに戻すように指示をされることもあります。
※リプレイスの指示があった場合は、時計は止まらず動き続けます

<どんな試技が失敗判定になるか>
・コール無視
→コールがかかる前に、シャフトを下げてしまったり、プレスのコール前に押してしまったりなど。2面コートで同時進行の場合、隣の声につられて試技をしてしまった場合も、コール無視の扱いになります。

・挙上途中で下がってしまう
→「プレス」のコール後、挙上中、途中まで上がっていたのに下がってしまうとアウトです。写真のような感じです。これは自分で言うのもアレですが押し切る粘りが足りなかったw

・潰れてしまう
・プラットフォームから足が離れてしまう
・ベンチシートからお尻が浮いてしまう

↑プラットフォームから足が離れてしまう、ベンチシートからお尻が浮いてしまうは、意外と無意識になってしまうことがあるので注意が必要です。

デッドリフト

デッドリフトは、唯一、審判からの試技開始の合図はなく、
選手のペースで試技開始できる競技です。(1分以内は他競技同様です)
この写真では私、膝痛がひどかったため、悪化の防止のためにニースリーブをしていましたが、デッドリフトはニースリーブなしでも大丈夫です。
持ち方は、順手、逆手、すもうなどなど、持ち方いろいろありますが、今回は割愛します。

引き切った際は、膝が伸びきっていること。そして必ず肩を返してください。肩が返ったのを確認後、主審から「ダウン」のコールがかかります。
コントロールしながらゆっくり下ろしてください。

このあと、試技の判定がされます。

<どんな試技が失敗判定になるか>
・コール無視
→「ダウン」のコールがかかる前に、バーを落としてしまうのはNGです。

・挙上途中で下がってしまう
→引き上げる課程で、途中まで上がっていたのに下がってしまうとアウトです。例えば、写真のような感じでも、粘って粘って、最期まで引き上げた際に、膝がのびていてかつ、肩を返せればOKですが、この試技はが粘りが足りなかったのと、その前に主審からダウンのコールがかかってしまいましたw
(つまりはこれ以上は粘っても返せないなと思われた)

・引き上げ時に膝が曲がったままであったり、肩が返っていない
→これもよくある失敗試技なので気をつけてください。

・引き上げ時に反動を使ってしまう、膝上、腿にシャフトを乗せてしまう等
→意識していなくても、そのように判定されてしまうことがありますw

・シャフトを勢いよく落としてしまう
・そもそも引き上げれない

第二試技、第三試技の申請と順番について


第二第三試技の申請は試技の終了後になります。
試技終了後、1分以内に申告が必要です。
申請先は進行席です。
検量の時に渡されたカードに、自分の階級、名前、次にチャレンジする重量を記載して渡してくださください。
記入作業が発生するので、当日、ボールペンは必ず持参してください!

冒頭で、試技は重量が軽い順番に行われることを伝えましたが、第二試技以降は申告する重量によって試技する順番が大きく変わります。また、試技をパスする選手もでる可能性があるため、試技の順番がめまぐるしく変わっていくこともあり得ます。進行の方やテクニカルコントロールの方が、試技の順番に関しては気にかけていますが、選手の方も試技の順番には気をつけてください。

その他

液体チョークの使用について

各種目滑り止めのためなどに、液体チョークの使用はOKとなっていますが、パワーリフティング協会などからの提供や貸出はされておりません!
使われたい方は、必ず各自で持参をお願いします。

参考までに私は、こちらの液体チョークを使ってます。
液体チョークはAmazon、楽天などでも販売されていると思いますので、チェックしてみてください。

順位の決定について

各種目、成功試技のうち、もっとも重かった重量の合計値となります。
合計値が同じ場合、検量で体重が軽い方の方が順位が上となります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。各種目のルールについてはルールブックに基づいて説明をしていくと、果てしない+一度では覚えきれないなどありますので、大まかに全体像を知っていただくことを意識してまとめました。
失敗試技については、過去選手として失敗判定を受けたときの実例や実際に審判を為ているときによくある失敗試技をあげてみましたが、深掘りしていくとかなり奥が深いです。はじめて参加される選手のみなさんにとって、少しでもお役に立てたら幸いです。

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