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【追悼・横山SAKEVI】G.I.S.M – Endless Blockades for the Pussy Footer~日和見主義者の無限封鎖


ギズムの横山サケビさんが逝去された。


ミュージシャンの訃報が相次いでいる。

ハードコア・パンクの帝王、ギズムのボーカリストが、この8月に亡くなっていたという。

スローガンは、アナーキー&バイオレンス!!

英語でしか歌わない、海外でも驚くほどの大人気パンクバンド。


その知名度は群を抜いて高く、欧米を含む英語圏では神懸かり。

白人の信者が特に多く、数年前のオランダ・ライブは大盛況だった。

横山の怒号のような叫び声とうなり声「日本の野武士」と表現され、「ハラキリ」「セップク」時の居合斬りの苦悶の声と解釈。
三島由紀夫と並ぶ、ザ・日本人だった。


GISM is a Japanese hardcore punk band formed in Tokyo in 1981. The band’s name stands for “God In the Schizoid Mind”. The band was known for their unique sound, which combined elements of punk rock, heavy metal, and noise rock. GISM was also known for their elaborate stage shows and their use of military-inspired costumes. The band’s music has been described as “brutal”, “intense”, and “uncompromising” .

G-I-S-M   BARMY ARMY!!


GISMは、当時、大学生だった私たちに大きな衝撃を与えた。

彼らのライブは法政大学学館ホールで二度、体験している。

世にも恐ろしい驚愕のライブだった。

別バンドのメンバーの投げた、一升瓶が飛んでくる。

割れた瓶の破片が飛び散って突き刺さる。

ボーカルの横山氏。彼のマイクを奪ったモヒカン客を殴る蹴るの暴行に出て、取り巻きにボコボコにされる血塗れの大重体。救急車が到着して、会場は大パニック。

逃げるパンクス連中を追いかけるギズムの親衛隊たち。

全員モヒカンだから「リアル北斗の拳の悪役」とみな、そう呼んでいた。

ボロボロのTシャツに逆立てた髪、軍パン、安全靴。

それが当時の僕の格好だ。18歳だったか。。。

逃げ惑うパンクスが、法大を一斉退去して、市ヶ谷駅までは大混乱状態に。

将棋倒しになり、倒れこむ女の子たちの悲鳴がこだまする。

法政大学キャンパスは何100人もの若者たちが大声を張り上げている。

まさに阿鼻叫喚の地獄絵図。こんなライブ有り得んでしょ??

この一部始終を僕はマンガにして、ファンジンと呼ばれる同人誌のような手作り本に描き、いろんな大学の生徒に配布して大爆笑を取った。

どうにも、僕らしい。。。。何でも笑いにしないと気が済まない。

タダでは転ばないのだ。

どんな時でも取材は徹底して怠らない。

ともあれ、ギズムのライブに行くには決死の覚悟が必要でした。

彼らの作品はアナログとCDで全部揃えました。それも全て発売日に。

沢山のオムニバスもあり、全部必聴です。

メタル・コア・パンク、デス・メタルを語るうえで彼らは欠かせません。

Des Des  Destry!!

G.I.S.M. 概要 Wikipediaより


G.I.S.M.(ギズム)は、日本のハードコア・パンクバンドである。1981年結成。ギタリストであるRANDY内田死去に伴い、2002年2月10日に行われたライブイベント"+R"を最後に活動を「永久凍結」(事実上解散)した。

概要
1981年に結成し、東大赤門ギグでライヴデビュー。活動スローガンに "anarchy & violence" を掲げ、間奏中にボーカリストの横山SAKEVIが客席に降りオーディエンスに暴行を加える、点火したガスバーナーやチェーンソーを持って客席に飛び込むなどそのスローガンを地でいく暴力的なステージを展開する。

1982年9月、新宿ロフトで行われた『消毒GIG特別篇ハードコアパンク2DAYS』にGAUZE、THE EXECUTE、THE COMES、MASTURBATION、LAUGHIN' NOSE等と出演。同年10月、テレビ東京『ヤングTOUCH』のじゃがたらのライブ本番生録りに横山SAKEVIらパンクスが乱入し乱闘騒ぎとなる。

1983年4月、目黒鹿鳴館で行われた『消毒GIG Vol.11』に出演。同年11月、音楽雑誌『DOLL』が設立したハードコア専門レーベル・ドグマレコードから1stミニアルバム『DETESTation』を発売。日本のハードコア・パンク黎明期にリリースされた1stミニアルバムは、後のバンドに多大な影響を及ぼしたとされる。また徳間ジャパンから発売されたオムニバスアルバム『GREAT PUNK HITS』に参加し、当時の日本のハードコアシーンの衝撃的な音源をメジャーレーベルを通じて知らしめる一端を担った。

1984年8月、AAレコードから発売されたオムニバスアルバム『ハードコア不法集会』にLAUGHIN' NOSE、COBRA、Lip Cream等と参加。同アルバムは日本のハードコア・オムニバスの金字塔的作品とみなされている。

2009年12月、3rdアルバム『SoniCRIME TheRapy』の3rdプレス発売をもって「第一期完結」とアナウンスされ、以降音源の発売はされなくなった。しかし、2015年4月、突如1stミニアルバム『DETESTation』の全曲及び『OUTSIDER』を除く全コンピレーションアルバムへの参加作品をまとめて[リマスターし収録したベストアルバム『DETERMINATION』が発売された。なお、宝島社が発売したオムニバスカセットブック『THE PUNX』に収録されている"G.I.S.M."という曲は"Aahb""Choke"という別々の曲をそれぞれ左チャンネル・右チャンネルに収録し1曲にまとめたものであり、『DETESTation』のボーナストラック及び『DETERMINATION』では2曲を切り離して独立の曲として収録している。

2015年10月現在、上述のベストアルバムを含む全ての音源・映像作品が廃盤になっており、入手は困難となっている。

2016年4月15日、オランダにて開催された音楽イベント『ロードバーンフェスティバル2016』に出演し、2002年2月に開催されたライブイベント『+R』以来14年振りにライブを行った。

2018年9月11日、未公開ライブ映像のみを編集した映画「烈波壊虐音群突入911」(安田潤司監督/60分)を立川シネマシティ2で1日2回(384席×2回)の限定上映。チケットは即日完売。リハーサル映像の「GOD SAVE THE QUEEN」、エッグプラントにおけるライブでの客が逃げ惑うライブ映像など、G.I.S.M.のみの1時間作品。上映終了時には拍手が起こった。日本のハードコアバンドの映画が商業映画館で上映されたのは初めてである。

2022年9月11日、BEAST ARTSから「烈波壊虐音群突入911」の発売がリリースされる。

2023年8月24日、バンドの中心人物である横山が死去。

メンバー

横山SAKEVI(ボーカル)
本名 横山茂久
和光大学卒業。
2023年8月24日、死去。

RANDY内田(ギター)
和光大学卒業。
80年代にG.I.S.M.と並行してHIROSHIMAと共にR.U.G. (Randy Uchida Group)というヘヴィメタルバンドのギタリストとしても活動していた。
2001年2月、胃癌により死去。

KIICHI(ベース)
"+R"ではギター。元サブラベルズのメンバー。

IRONFIST TATSUSHIMA(ドラムス) 元The Magnets
旧メンバー

CLOUDY("+R"にはKANNONとして参加)(ベース)

MARIO(ドラムス)
女性。

HIROSHIMA(ドラムス)
2022年2月に死去。

香村カヲリ(ドラムス) MARIOの前任者

GHOST(ベース)元GHOUL

南部(ギター)ディフェランス

EXECUTIONER(コーラス)1stEP "DETESTation" の1, 3曲目に参加

ディスコグラフィ

アルバム

DETESTation (1983年、ミニアルバム。1992年にボーナストラック3曲を追加してCD化。)

M.A.N. (Military Affairs Neurotic) (1987年、初回プレスのみポスター付属、2023年LP.CD.カセットテープ再発)

SoniCRIME TheRapy (2002年)

DETERMINATION(2015年、ベストアルバム)

ビデオ・映画

Performance (1985年)
BOOTLEG 1986 (1986年)
Gay Individual Social Mean - Subj & Egos, chopped (1995年)
+R, Regicide Reverberation (2002年)
映画「烈波壊虐音群突入911」(2018年)
すべて映像作家の安田潤司が監督。

オムニバス

OUTSIDER (1982年)
GREAT PUNK HITS (1983年)
ハードコア不法集会 (1984年)
P.E.A.C.E./War (1984年)
THE PUNX (1985年、カセットテープのみ発売)
なお、この他ライブでのみ演奏され公式音源への収録は一度もされていない"Punks is Hippies"という曲が存在する。

ギズムを知るならディスチャージとクラスをまず聴こう! スマホ配信でも聴けます。

補足すると、ギズムのメンバーは、英国のハードコア・パンク・バンドの、Dichargeと、本物のアナーキスト集団パンクバンドのCRASSに影響を受けている。ディスチャージの初来日に前座として決まっていたが、来日直前にディスチャージは暴力事件を起こして、それは中止となりました。

ディスチャージは、1977年にイギリスのストーク=オン=トレントで結成されたハードコア・パンクバンド。バンド名は、セックス・ピストルズの「Bodies」内の歌詞から取られている。ディスチャージは、ハードコア・パンク、ディー・ビート、クロスオーバー・スラッシュ、ヘヴィメタルなどのジャンルで活動している。バンドは、Tony "Bones" Roberts(ギター)、Roy "Rainy" Wainright(ベース)、Terry "Tezz" Robert(ボーカル)、およびTony "Hacko" Axon(ドラム)によって結成された。バンドは、当時のパンク・ロックシーンに大きな影響を与えたとされている。ディスチャージの代表曲には、「Realities of War」、「Fight Back」、「Decontrol」、「Never Again」、「State Violence State Control」、「The More I See」などがある。

クラスは、イギリスのアナキスト・パンクバンドで、1977年から1984年にかけて活動していた。彼らは、政治思想、ライフスタイル、抵抗運動としてのアナキズムを実践し、直接行動、動物の権利、フェミニズム、環境保護を主張しました。彼らは、DIY(Do It Yourself)の倫理的アプローチを提唱し、アルバム、サウンド・コラージュ、フライヤー、映像に取り組んだ。クラスはパンクやユースカルチャーに批判的でありながら、彼らが推進したアナキストのアイデアはパンクのジャンルをより持続的なものとしました。


パンクもロックもない骨抜きにされた若者たち


若者たちに、未来もクソもないこの時代。

社会政府や大人に対して異議を唱え、サヴァイブしていた、あの時代は今、いずこ。

東大、京大、早大、明大、法大には「日帝打倒!!」のタテ看板だらけだった、あの時代。


※日帝 日本帝国主義

大学にさえ通えば、それなりの会社に就職して結婚出来た。

それはもう遥か、昔の物語。

壊滅する日本。

この合言葉を客席で連呼していた、ぼくたちはまだ恵まれていた。

G-I-S-M   BARMY ARMY!!  

ジー・アイ・エス・エム、バカげた軍隊。

かつて、横山は言った。

東アジア反日武装戦線に共鳴する。

オレたちは暴力を肯定する!

国家政府の圧力に屈するな!

戦争には反対だと。



キティちゃんの大ファンで、サンリオグッズを全て集めるコレクター。

見た目や、演技者としてのパフォーマンスに反して、後輩に丁寧に事務仕事を教えたり、若手の育成をしたり、本を書いたり、誰にも優しく、弱者の味方だった横山さん。知的で本当に人望のある人格者でした。

宝島誌の取材では、パーカーにジーンズというモロ大学生ファッションで、ファンを笑わせていました。。。。

横山さんのご冥福を謹んで申し上げます。


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