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心房細動とはどのような病気か

今日のポイント

  1. 心房細動とは心臓の一部が震えるような動きになる不整脈である

  2. 心房細動は脳梗塞の原因となる病気で、認知症のリスクも高くなる

  3. 心房細動は適切に診断し治療することで、脳梗塞を予防することができる

本文

心房細動とはどんな病気か、ご存知でしょうか。心房細動とは心臓の一部である心房が小刻みに震えるような動きになってしまう不整脈の一種です。心房細動が生じると、自覚的には何も感じないこともありますが、動悸や胸の不快感、息苦しさといった症状が出現することがあります。そして何より、心房細動は脳梗塞の中でも特に重症になりやすい「心原性脳塞栓症」の主な原因なのです。さらに、心房細動がある人は認知症のリスクも増大することが指摘されています。

心房細動はさして珍しい病気ではありません。日本だけでも推定 100万人近く心房細動の患者さんがおられると言われています。心房細動は加齢、飲酒、喫煙、肥満、高血圧、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、狭心症や心筋梗塞などがある人に多いので、当てはまる人は要注意です。

心房細動は無症状であることも珍しくありませんので、脳梗塞を発症して初めて心房細動があったことに気づく、ということも多いです。脳卒中の救急診療の現場では、未治療あるいは未診断の心房細動が原因で脳梗塞を発症された患者さんは、それこそ毎週のように搬送されてきます。その度に、脳梗塞を発症する前に心房細動を治療できていれば・・と思わずにはおれません。

実は、心房細動を適切に診断し治療することで、脳梗塞を予防することができるのです。もちろん 100%防げるわけではないのですが、とても大事な事ですので、診断と治療についてはまた別の記事で詳しくお話ししたいと思います。明日以降になりますが、記事を執筆でき次第アップロードしますので、あわせて読んでいただければ幸いです。

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