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【財務】収益性分析の重要性

だいぶ前回の投稿から時間が空いてしまいました。何をしていたかといえば、色々と動き回っていたというのがシンプルな回答で、詳細は追ってボチボチ報告できればと考えています。

ともあれ、決意も新たに日々ビジネスに邁進する皆さまと私自身の成長のために今後も更新していきたい。今日は、経営にとって非常に重要な「収益性分析」について。

1.収益性分析とは?

企業にとって、収益性を分析することは経営状況を把握し、将来の成長戦略を策定するために不可欠。収益性分析は、企業がどれほど効率的に利益を上げているかを様々な指標を用いて評価する手法のこと。

2.収益性分析の重要性

収益性分析は、以下の3つの理由から重要。

  • 経営状況の把握

収益性分析は、企業がどれほど効率的に利益を上げているかを客観的に示す。売上高や利益率などの指標を分析することで、企業の強みや弱みを把握し、経営状況を改善するためのヒントを得ることができる。

  • 将来の成長戦略の策定

収益性分析は、将来の成長戦略を策定するために役立つ。例えば、収益率の高い商品やサービスに注力することで、企業はより効率的に利益を上げることができるようになる。

  • ステークホルダーへのアピール

収益性分析の結果は、投資家や金融機関、従業員などステークホルダーのへのアピールにもなる。収益性の高い企業は、投資家や金融機関から評価を得やすく、資金調達がしやすくなる。また、従業員満足度やリテンションにもつながる。

3.代表的な収益性指標

代表的な収益性指標として、ROA(総資産利益率)というものがある。数式で表すと以下の通り。

ROA=利益(当期純利益or経常利益)÷総資産

これは、企業が保有する総資産をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを表す指標。簡単に言えば、資産を使って、どれだけ稼いだか(利益を出したか)を表す。

例えば、10円の利益を稼ぐ2社(A社・B社)があるとする。総資産はA社が100円、B社は1,000円であった場合、上記の算式で計算すると、

  • A社|利益 10円÷総資産 100円=ROA 10%

  • B社|利益 10円÷総資産 1,000円=ROA 1%

この結果が意味することは、A社のほうがB社と比べて少ない資産で多くの利益を生み出せていることを示している。つまり、A社のほうが経営効率が高いと言える。

注意点としては、業種によって平均的なROAは異なるため、比較する際は同業他社と行うこと。また、時系列的に比較する場合は、短期的なROAの変動だけに注目するのではなく、長期的な視点で分析すべきである。

4.その他の収益性分析指標

前述のROA(総資産経常利益率)は、分解することで更にどのポイントに改善点があるかを把握することができる。俯瞰すると以下の図のとおり。

ROAの分解図
  • 売上高経常利益率=経常利益÷売上高

売上高経常利益率とは、売上高に対して経常利益が占める割合を示し、企業が本業を通じてどれほど効率的に利益を上げているかを表す。つまり、事業の利幅はどうかということである。
さらに分解すると、商品の利幅を表す売上高総利益率や、本業の利幅を表す売上高営業利益率などがある。

  • 総資本回転率=売上高÷総資本

総資本回転率とは、企業が資産をどれだけ効率的に活用して売上を上げているかを示す指標。先程のROAは分子が利益だったのに対し、総資本回転率は分子が売上高となる。
さらに、資産の主要科目である売上債権や棚卸資産、固定資産の回転期間を算出することで、資産の持ち方を分析し、改善の指標とする。

5.収益性分析の注意点

収益性分析は、単一の指標だけで判断するのではなく、複数の指標を組み合わせて分析することが重要。また、業種や企業規模によっても収益性の基準値は異なるため、同業他社との比較を行うことが有効。

6.収益性分析のまとめ

収益性分析は、企業にとって重要な経営分析ツールであると考える。収益性分析を定期的に行うことで、企業は経営状況を把握し、将来の成長戦略を策定することができる。

あとがき

今年の元旦に個人事業主として「うるおい経営」という屋号で開業しました。シンプルに私の名前である「潤」という文字からインスピレーションを受けて付けてみたのですが、家族や診断士仲間からは微妙な反応が多かったのが正直なところです。。

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