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趣味人を知る話 - 消費と物持ち

趣味人に対する誤解あるある
「趣味人はすべてにおいて浪費家というわけではない」

貯金をせずに消費を重ねる人を浪費家と言うのは簡単ですが、それだけで括ってしまうと趣味人の消費行動を捉え損ねてしまいます。

フィギュア好き、ガジェット好き、
オシャレ好き、漫画好き、
音楽好き、スマホゲーム好き、などなど…
その人たちのパーソナルスペースにいくと
趣味のものが所狭しと並んでいますが
そういう人たちの家に限って、往々にして
「趣味以外」のものがほとんどなかったりします

最低限の衣類や食器しかない、
家具がない、部屋の装飾がない、
本がない、などなど。

趣味人は趣味のものには金を惜しみませんが
それ以外のものに対する関心が薄く
所有や消費に強い抵抗感を感じることがあります。

金使いが荒く見えるからといって
お洒落なジャケットやインテリア
大きなテレビ
高い外食や旅行など
なんでもかんでもお金を出したり、モノを増やそうとはしません。
(彼らからしたらそういうものにお金をかける人たちが不思議だと思ってる)

部屋いっぱいにモノを溢れさせてはいますが
部屋の容積はきちんと自覚していたりします。


さて、これから大掃除の時期。
「趣味人のパートナーや家族が
モノを次々と増やすのに処分してくれない!」
ということにストレスを感じていたら
次のステップで考えてみてはどうでしょうか。

①単に処分の仕方を知らない、知ってても面倒だと思っているかもしれない
ゴミの処分方法は複雑です。
特に趣味品となると、プラ/金属製であったり、大型なものが多くなったりします。
どうやって捨てていいのかわからない、リサイクル品や粗大ゴミで出すのが面倒、お金かかるの嫌と思っているかもしれません。

②自分で処分したくないと思っているかもしれない
面倒さとは別に、入手に苦労した、大事な思い出と紐づいている、などの強い思い入れがあって「ゴミ」として自ら処分して手放すことに抵抗を感じているかもしれません。

③我が身を振り返ってみる
①②について、同じように自身の身の回りのものや、家の中のもので、使われず処分もされず眠ってるものはありませんか?
まずそこを片付けるところからはじめて、断捨離の姿勢を見せる・相手の言い訳の余地を作らないアプローチをおすすめします。

④子もパートナーも所詮は他人であり個人
モノの持ち方やお金の使い方というのは
どこまでいっても人の生き方、意思決定の問題であり
私個人としては「万人の正解」など存在しないと考えます。

例えば子どもやパートナーの人間関係や自己実現欲求を、精緻に把握していますか?
趣味関心が、その人たちの人間関係の維持構築や自己肯定感の醸成にどれほど重要な役割を果たしているかを、正確に理解していますか?

そこへの共感なくして、権威だろうが多数派だろうが、「自分でない誰か」のロジックを正論として強く要求することは、昨今の言い方でいえば、数の暴力であり、ダイバーシティの否定であり、一種のハラスメントでもあります。
まずは、部屋にせよ預金にせよ、コモンスペースとパーソナルスペースを両立させるところから提案してみてはいかがでしょう。

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