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障害者雇用促進法による障害者雇用の話を聞いて

私自身、補聴器のお店をしているのですが、その中には、身体障害者手帳をお持ちの方も来られます。

そして、その中には、障害者雇用促進法によるいわゆる障害者枠での採用、雇用についての話を聞くことがあります。

私自身は、障害者手帳がないため、そういった制度を利用して採用されたことはありません。ですので、自分が経験したことがない世界の話は、興味があり、よくお客さんとお話をします。

その話を聞いて感じたのは、やはり障害者こそ、自分自身は、どのようなことができるのか、どのようなことなら他者に貢献できるのかを考えるのが大事。ということでした。

障害者枠での採用の話を聞いて

私の良いところは、自分でお店をやっていること、そして、自分自身が難聴者なので、お客さんとの距離が近い人が多く、そういった難聴関連のこと、障害関連に関することを気軽に聞けることですね。ですので、個人的な興味で、こういった関連のことはよく聞いたりします。

で、お店には何名か、身体障害者手帳をお持ちの方がおり、その中でもそれを利用して、障害者枠で採用された方々がいるのですが、そのような方々が口を揃えていうのは、「暇だ」ということでした。

話によると簡単な業務の処理をお願いされるようなのですが、簡単な業務なので、すぐに終わり、仕事に関してもらいにいくと、人によっては、「そんなに頑張らなくて良いのよ」と言われることもあるようです。

ここは流石に場所によって異なるとは思うのですが、そのような制度を利用して採用された方々の話を聞くと、簡単な業務しかなく、日々が結構退屈で、それで辞めてしまったという方もいました。

この話を聞いて、割とこの問題は大きそうだなと感じました。

なぜこんなことになってしまった?

障害者雇用促進法に関しては、私もそこまで詳しくないのですが、基本、どの会社にも適応されるもので、44人以上(43.5人以上)の従業員がいる会社では、障害者雇用促進法により、身体障害者を採用する必要がある。というものです。

元々は、障害があるからという理由だけで差別することなく、同じような雇用の機会が与えられるべきである。ということから、このような法律ができたのですが、ただ、この部分は、早急にもしかしたら決めすぎたのかもしれません。

実際に雇用された方々のお話を聞くと単純な業務が多く、退屈な部分が多い。つまり、企業側もどのような仕事なら、障害があったとしても仕事ができるのか、成果を出せるのかがわからないことから、そのようなことになっているのはないか。というのが私の推測です。

確かに障害がある、と言われて、できない、あるいは、どうしても身体的にできないことが出てくるのは事実です。そこに、会社として、法律を守らないといけない(無理にでも採用しないといけない)、という無理が生じ、このような歪な感じになってしまったのかな。というのが正直な感想です。

ちなみに人によっては、障害によってそれ自体が難しいのに関わらず、採用された後、なぜかそれをさせられた。あるいは、こういう風にして欲しいと言われることもあり、契約前と話しが違うこともあったと聞いています。

話を聞けば聞くほど、なかなかに難しい問題のようだなと感じます。

解決策はあるのか

話を聞いていて思ったのですが、これに関する解決策は、恐らく、障害を抱えているご本人が自分はどのような仕事ならできるのか、あるいは、どのような仕事なら成果を出すことができるのか、を考えること。これに尽きるのではないかと思っています。

私自身は、自分でお店をやっており、日々、さまざまな方を見ますが、障害とっても人により異なります。さらに、個性、性格、好きなこと、苦手なこと、これも人によって違います。ですので、この障害があるから、こういう仕事がいい。というのは、当てはめづらいのです。

人それぞれ違うので、じゃあ、自分はどのような仕事ならできそうか、あるいは、成果を出せそうか。そこを考えることが一番大事なのではないか。と感じます。

上記の問題は、そもそも採用する側がどのように採用した人を活かせば良いかわからないことから来ています。(もちろん、それだけではないとは思いますが)

採用担当の人も会社から言われて、法律上、それを守らないと会社がまずいことになる。会社もレッテルをはられるわけにもいかないので、採用した。というケースが正直多いでしょう。

なので、「これくらいならできるかな?」ということでほぼ雑用のような仕事をさせられる。法律という強い規制により、ほぼ無理やり採用されたような形態の方は、ほぼこのような状態になってしまうのは、ある意味仕方がないかもしれません。

であれば、どのように解決していくのか。それは、障害がある自分がどのようなことなら仕事ができるのか、どのようなことなら、その障害自体があまりハンディにならないのか、など考えて仕事をすることではないかと思います。

ここで大事なのは、できないことがあるのは悪いことではない。ということです。私もできないことはたくさんありますし、できないことはしていません。

仕事で大事なのは、お客様に価値を提供することです。じゃあ、自分はどういった仕事なら価値を提供できるのか。ここですね。できないことで価値を提供するのはまさにできないことなので、できないことを考える必要はありません。

そうではなく、できることから、それであれば、こういった仕事ならできる。こういったことならできる。と考えれば良いのです。

障害があるからこそ、できることから考えることが大事です。障害があるというのは、できないことがあるということでもあるからです。

仕事で救いがあるのは、全てのことができなければ仕事ができない。というわけではないことです。できることがあれば、それを提供することで、仕事にすることができます。

なので、やはり最後は、ご本人が自分はどのような仕事ならできるのか、どのようなことなら、価値を提供できるのか、成果を出せるのか、そこを考えることに尽きる。と思っています。

これは、障害がある場合は特にそうですね。障害があるということはできないことがあると同意だからです。であれば、できることに集中する。それしか方法はありません。

と、話を聞いて思ったことでした。

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