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イノベーションの歴史 18 (描画)

描画についてのイノベーションの歴史

  • 古代エジプト時代(紀元前3000年頃から紀元前30年頃): 壁画が作られました。ペイントブラシを使って制作され、当時の技術と材料を使って美しい作品が作られました。

  • 中世(5世紀から15世紀): 挿絵が発展しました。本や手紙などに装飾的な挿絵が施されるようになり、教会画家も多くの作品を制作しました。

  • ルネサンス(14世紀から17世紀): 描画技術が大幅に進化しました。ペイントブラシ技術が向上し、新しい色彩調整の方法も開発されました。有名な絵画家たちが多くの作品を制作しました。

  • 19世紀(1800年代): 新しい描画技術が発明されました。パステルペンシルや水彩画具などが発明されました。

  • 写真の発明は、19世紀に起こりました。正確な年は1826年にフランスの Joseph Nicéphore Niépce が最初の写真を撮影したことが記録されています。当時は、写真は長時間をかけて撮影する必要があり、また画像が薄いものであったため、まだ普及するには時間がかかりました。しかし、後に Louis Daguerre が開発した Daguerreotype という新しい写真技術によって、写真が一般に普及することができました。

  • 20世紀(1900年代): デジタル技術の進歩に伴い、描画技術も変革が起こりました。コンピュータグラフィックスやデジタルアートなどが生まれました。

  • 21世紀(2000年代以降): モバイルデバイスの普及に伴い、デジタル描画の普及も進みました。人工知能や機械学習などの新しい技術も描画業界に大きな影響を与えています。

  • 2022年:画像生成AIが登場しました。プロの画家にも負けないクオリティが人類に衝撃を与えました。絵画や写真のコンテストでAI生成の画像が優勝する事態も起きました。

写真の登場による職業の変化

写真の登場: 写真が登場したのは、19世紀初頭で、それまで絵画や版画でしか表現できなかったものが、写真によってリアルに記録できるようになりました。これにより以下のような職業の変化が起こりました。

  1. 写真家: 写真技術の登場によって、新たな職業として写真家が生まれました。彼らは結婚式や記念日、風景やポートレートなど、様々なシーンを撮影しました。

  2. 写真スタジオ: 写真技術の普及に伴い、写真スタジオが次々と開業しました。これにより、写真の撮影や現像、印刷に関連する職業が増えました。

  3. 写真用品の製造・販売: カメラやフィルム、現像液などの写真用品の製造・販売業者が増加しました。

  4. 絵画や版画の衰退: 写真がリアルな表現を可能にしたことで、絵画や版画の需要が減少し、関連する職業にも影響が出ました。
    特に写実的な絵画が影響を受け、美術界は写実の精度を競うのではなく、写真には写らない独自の感性で描く方向に行こうしました。

コンピューターグラフィックスの登場による職業の変化


コンピューターグラフィックスの登場: コンピューターグラフィックスは、20世紀後半に登場し、デジタル技術を用いて画像や動画を生成・加工する技術です。CGの登場によって、以下のような職業の変化が起こりました。

  1. CGアーティスト: 映画やテレビ、ゲームなどのエンターテイメント業界で、リアルな3D画像や動画を制作するCGアーティストが登場しました。

  2. ウェブデザイナー: インターネットの普及に伴い、ウェブサイトのデザインや制作を行うウェブデザイナーが増えました。

  3. ゲームデザイナー: CG技術が発展することで、ゲームのグラフィックやアニメーションがよりリアルで魅力的になり、ゲームデザイナーの需要が高まりました。彼らはストーリーの構築やキャラクターデザイン、環境デザインなどを行います。

  4. VFXアーティスト: 映画やテレビ番組で、視覚効果(VFX)を作成する専門家が増えました。彼らはリアルな爆発や怪物、未来の街並みなど、現実では実現困難なシーンを作り出します。

  5. 教育分野の変化: コンピューターグラフィックス技術の発展に伴い、美術やデザインの教育分野でもデジタル技術が導入され、新たなカリキュラムや教職員が必要とされるようになりました。

  6. 従来の職業の変化: デジタル技術の普及により、従来の職業も変化しました。例えば、広告デザイナーやアニメーター、建築家などの職業でも、デジタル技術が必要不可欠になり、それに対応するスキルが求められるようになりました。
    産業界ではデジタルが支配的になり、手書きの絵画は美術界で残りました。

画像生成AIの登場による職業の変化

今度ばかりは、芸術界での手書きの絵画も、産業界でのグラフィックデザイナーも両方壊滅的になると思われます。
残るは、書道、陶芸、乗馬のような趣味としての絵描きだけになる可能性が高いです。

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