DX (Digital Transformation)は甘くない

巷ではDX (Digital Transformation)という単語がよく出てきています

平たく言うとビジネスをデジタルに対応したり活用できるように、トランスフォーメーション(変革)しよう、という意味です。

DXをやるためには、当然、デジタルについて知見や経験がないとできません。デジタルで作るだけでなく、作ってから運用、改善のPDCAサイクルも回したことがないと、成長させていくことも含めた設計ができません

と、ここまでは経験者も多いと思います。GAFAだけでなく、楽天、ヤフー、CA、GMO、スタートアップと、日本にもたくさんのデジタル企業があります

これらの会社は、元々デジタルネイティブに作られた会社がほとんどです。デジタルのビジネスを行うために、ビジネスの全てが設計されているといっても過言ではありません

しかし、世の中の大多数の企業は、デジタルネイティブではなく、後付けでデジタル化しようとしています。そしてデジタルに疎いです。

一方でデジタルの人も、Nonデジタルな会社の事情に疎いです。デジタルでは当たり前すぎることがあたりまえでないことが多すぎます

ハンコだったり、クラウドサービス使えなかったり、紙伝票があったり、、、と。

これらをDXするのは並大抵の労力ではできません。

デジタルに関する深い知見だけでなく、レガシーなビジネスプロセスを作り変えるというのは、マンションでいえば大規模修繕です。ビジネスプロセスの深いところまで理解したうえで、途中で止めないように「デジタル+ビジネス建築学」を併せ持って推進する必要があります

もちろん、一人がすべてを兼ね備える必要はありませんが、完全に分担してもうまくいかないでしょう。デジタルの人であればある程度のビジネス建築学を、現場やコンサルの人は最低限のデジタル理解力を備え、チームとして推進していくことが求められます

そういう意味で言うと、本当にDXに成功した会社というのは非常に少ないと思われます。私もパッと事例が思いつきません

自分はまさに、ゴリゴリのデジタルプラットフォーマーから、設立100年以上のグローバル消費財メーカーに移ってきて、ゼロからでないにせよDXに関わっている身として、この先にどれだけの課題が待ち受けているか、見当もつきません

同じような境遇にいる方と、いろいろ意見交換できたらいいなと思った今日この頃でした


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