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オンラインレッスンで脚本を読み続けることによる可能性

現在行われている「脚本読解ワークショップ」(8月からは「台本のある芝居」として実施)では、
「深く青い海」作:テレンス・ラティガンに取り組み、登場人物たちの目的や心情を丁寧に読み解いています。


ワークの中で大事にしているのは、脚本を読み解いていく上で、受講者個々の考えをシェアすることです。
自分の頭の中から一歩出て、他者の見方や考え方を参考にして、作者が書いたキャラクター像を探っていく。
自分一人で表面的に脚本を読むだけでは、キャラクターの心情を理解し、その作品の中での役割を理解するのは、慣れないと難しいものです。
慣れないうちは自分なりの読み方しかできず、キャラクターの心情を理解し、その作品の中での役割を理解するのは、なかなか難しいものです。

今回は毎週月曜日、全8回のコースで実施を行いました。
その中で出てきた意見を紹介します。

立ち稽古でセリフのやりとりを行う前段階、脚本を読んでいる段階でキャラクターの心情を理解し始めたことは初めてでした。
演技をする前に、自分ひとりでもこの状態までキャラクターを掘り下げることが出来たなら、今までとは全然違うところまでたどり着ける気がします。
役が大切にしてることがわからないから、台詞や相手にしがみつくことになるかもしれないなと思いました。
役が大切にしていることが腑におちれば、後はもう目の前の相手に向かうだけだな、怖くないな、と思ったのでした。怖くないという言葉がでてきたことによって、役のことを理解する前に稽古に入るのは怖かったんだと気づくことにもなった。
対面だったら立ち稽古に入ってしまうところが、オンラインだから本を読むことに集中した。毎週とにかく本に向き合い続けた結果、今までよりもキャラクターについて理解出来た実感がある。
オンラインで芝居の稽古が出来ないことを不安に思っていたけど、逆に対面の演劇が復活した時に向けてのチャンスなんじゃないかと思った。


「演技の上手い役者はホンが読める」と言われています。
現場に行く前の段階で、自分が演じる作品のこと、自分の演じるキャラクターのことを理解している。
稽古、本番の前に、自分ひとりでも最大限役に向き合うためのレッスンを今後も実施していきます。

また、今回のような大事な気づきへの振り返りは、今後は今井純オンラインサロン内で定期的に配信を行う予定です。
ワークショップの中での体験を、みなさんにも言葉でお届けしていきたいと思います。

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▼8月から新クラススタート「台本のある芝居」

10-13時 朝クラス / 19-22時 夜クラス
8-10月期はルーカス・ナス作『人形の家 PART2』に取り組みます。

既存の台本のテーマや主要人物の一貫した目的、各ビートごと目的を読み解くところからはじめ、コールドリーディング、抜粋したシーンをキャラクターとして演じるワークをしていきます。
台本の読み解きをしていくことで、一つの芝居作品の構成を頭ではなく感覚に落とし、身に染みつかせ、自然でリアリティーのある演技を身につけていきます。

毎週月曜日(全12回)
8/10.17.24.31.
9/7.14.21.28.
10/5.12.19.26
※全日程参加が前提でのお申し込みをいただきます

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▼講師
今井純 Jun Imai

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東京生まれ。20歳で渡米し、8年間カリフォルニアで過ごす。最後の2年間、ロサンジェルスの劇団「イースト・ウエスト・プレイヤーズ」を拠点に俳優活動をする。帰国後、キャスティング・ディレクター奈良橋陽子氏と出会う。以降、数々の世界的演技指導者、特にアクターズ・スタジオの芸術監督であるフランク・カサロからメソッド演技を、インプロのフォーマット「シアタースポーツ」のクリエイターであるキース・ジョンストンからインプロを学ぶ。
キース・ジョンストン、ロベルタ・ウォーラック、リン・ピアス、デニス・ケイヒル、ショーン・キンリー、スティーブ・ジャランド、マーク・ラムなど海外のインプロやメソッド演技指導者の来日ワークショップの際には通訳を務める。また、2011年からインプロの非営利団体「国際シアタースポーツ協会」のアジア代表理事を務め、2019年には同団体推奨講師に選任される。
1995年からインプロや演技、仮面を使ったキャラクターワークを指導。毎年、東京だけでなく、日本国内8箇所でワークショップを開き、海外ではこれまで、カナダ、ドイツ、イタリア、中国、香港、ドバイ、アメリカで「インプロと禅」をテーマにしたワークショップをしている。海外のあちらこちらで頻繁に行われているインプロ・フェスティバルでは、国際的に活躍しているインプロバイザーとともにステージに上がり、パフォーマンスをしている。
2006年に最初の著書「自由になるのは大変なのだ」を出版し、ロングセラーとなっている。その後「即興し始めたニッポン人」全3巻、そして「キース・ジョンストン 来日記録」を出版し、日本のインプロのコミュニティのみならず、演劇業界、そして教育業界にも影響を与えている。
大手芸能事務所にも指導に出向き、テレビや映画、舞台で活躍する俳優たちにも指導している。自身の開くワークショップには、中野裕太、長谷川京子、川島海荷、清水富美加など多くの若手俳優も参加。
一瞬一瞬目の前や周りのことに意識を配り、自分自身の判断で積極的に行動し、他者と絶妙なコミュニケーションを取り、想定外の出来事に前向きに対処し、未来に向かって勇敢に進んでいくインプロは、演技やエンターテイメント、アートに携わる人にだけではなく、教育関係者、心理や精神に携わる人、ビジネスマンや一般の人の生き方にとっても大きな変化をもたらすと確信し、精力的に活動の場を広げている。

▼ワークショップ講師歴
《2011年〜2019年 国際シアタースポーツ協会 アジア代表理事》
《2019年〜現在 国際シアタースポーツ協会 公認講師》

《俳優養成所》
劇団ひまわり
バンタン芸術学院
あっぷすアカデミー

《芸能事務所》
レプロエンタテインメント
研音
ユマニテ

その他、俳優のプライベートレッスン多数

《YouTube Space Tokyo》
はじめしゃちょー
くまみき
恭チャンネル
スカイピース
フィッシャーズ
2すとりーと

《スタジオGokko主催ワークショップ》
「人生は即興芝居」
「教育者のためのインプロ」
「人生をよりクリエイティブに生きるためのインプロ」
「ロングフォームのインプロ」
「インサイドアウトのインプロ」

《日本国内各地でのワークショップ・演出および講演》
「シアタースポーツ」
「マエストロ・インプロ」
「インサイドアウトのインプロ」
「ロングフォームのインプロ」
「医療関係者に向けたインプロワークショップ」
「教育関係者に向けたインプロワークショップ」
「日本心理劇学会 インプロワークショップ」
「日本遊戯療法学会 『遊びはインプロ』基調講演」

《「禅とインプロ」ワークショップ》
Calgary, Canada
Wurzburg, Germany
Milano, Italy
Rome, Italy
香港、中国
広州、中国
深圳、中国
北京、中国
Dubai, UAE
Los Angeles, USA
Tolfa, Italy
Vancouver, Canada

《海外でのインプロ出演歴》
「Theatresports」 Calgary, Canada Wurzburg, Germany Milano, Italy Dubai, UAE
Vancouver, Canada
「Maestro Impro」 Calgary, Canada Wurzburg, Germany Milano, Italy Dubai, UAE
Vancouver, Canada
「Gorilla Theatre」 Wurzburg, Germany Milano, Italy Vancouver, Canada
「The Mask Impro」 Milano, Italy Dubai, UAE
「How The West Was Improvised」  Dubai, UAE
「Surprise!」 Rome, Italy
「Momentos de la vida」 Rome, Italy
「Impro Jam」 Rome, Italy
「OK Tinder」 Vancouver, Canada
「Lugares」 Vancouver,Canada


▼ワークショップ受講歴
《キース・ジョンストンのインプロ》
Keith Johnstone
Dennis Cahill
Patti Stiles
Veena Sood
Steen Haakon Hansen
Shawn Kinley
Derek Flores
Michelle Neilson
Lyn Pierse

《インサイド・アウトのロングフォームインプロ》
Joe Bill
Mick Napier
Jullian Mueller
Meg Johns
Jimmy Pennington
Christy Bonstell
Bob Fisher

《フルレングス・ナラティヴのインプロ》
Dan O’Connor
Stephen Kearin
Jo McGinley
Mike Rock
Michelle Spears
Lisa Fredrickson
Madi Goff

《ヴァイオラ・スポーリンのインプロ》
Gary Schwartz
Max Schafer

《トランス・マスク》
Steve Jarand

《キャラクター・ワーク》
Norm Holly

《ミュージカル・インプロ》
Martina Pavone
Nancy Howland Walker
Kevin Connect
Brian Lohmann
Kelly Holden Bashar

《コンタクト・インプロ》
Mark Lamb

《パペット》
Sam Lock

《禅とインプロ》
Marshall C. Stern

《ベクデル・テスト》
Lisa Rowland

《インプロ》
Nathalie Van Renterghem
Inbal Lori
Rod Ben Zeev
Matt Schuurman
Davide Arcuri
Amy Shostak
Fabio Maccioni
Omar Galvan
Franck Buzz
Matthieu Loos
Rebecca Northan
Impro Boston

《応用インプロ》
Belina Raffy

《リアリズム演技》
Frank Corsaro
Hedy Sontag
Roberta Wallach
Nina Murano
奈良橋陽子
米倉リエナ
ボビー中西
中村秀和
大村未童
East West Players

《イヴァナ・チャバック》
Ivana Chubbuck

《PEM ペルデカンプ・エモーショナル・メソッド》
Sarah Victoria

《身体表現》
Felipe Ortiz
日野晃

《ルコック・システム》
井田邦明
James Sutherland

《映像の演技》
冨樫森
市井昌秀
谷内田彰久
滝本憲吾
崔洋一
飯塚花笑

《キム・セイル》
Kim Seil

《面創作》
ふじもりふじお

《演出術》
栗原崇

《脚本読解》
加藤正人
黒沢久子

《通訳》
Keith Johnstone
Dennis Cahill
Roberta Wallach
Steve Jarand
Shawn Kinley
Lyn Pierse
Mark Lamb
Martin St. James

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