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【138.水曜映画れびゅ~】"Nyad”~不屈~

"Nyad”ナイアド その決意は海を越えるは、昨年からNetflixにて配信されている映画。

来月行われる米アカデミー賞にて、アネット・ベニングとジョディ・フォスターがそれぞれ主演女優賞・助演女優賞にノミネートされています。

㊗ アカデミー賞 ノミネート!!

☆ノミネート
助演女優賞・主演女優賞

第96回米アカデミー賞 結果一覧

あらすじ

アスリートのダイアナ・ナイアドは、60歳にして諦めていた障害の夢を実現しようと決意。それは、キューバからフロリダまで、160キロもの外洋を泳いで渡るという壮大な挑戦だった。

Netflixより

不屈

ダイアナ・ナイアド。26歳でマンハッタン島のオーシャンスイム1周を記録的な速さで成し遂げた。次の目標は、史上初のフロリダ海峡の泳破。しかし、28歳での挑戦は失敗した。そしてナイアドは、目標を成し遂げれぬまま、現役を退いた。

それから時は流れ、60歳になったナイアドは、フロリダ海峡への挑戦に失敗した自身のインタビューを観ていた。

そして数日後、親友であるボニー・ストールとピンポンをしている時に突然こう話した。

「もう1度、フロリダを渡りたい」

ボニーは必死で止めたが、彼女の意志は固かった。結局ボニーが折れて、約30年振り2度目の挑戦が始まった。しかし、挑戦は失敗した。

でも…ナイアドは諦めなかった。

嘘みたいなホントの話

本作は、2013年9月2日に64歳でキューバ―米国フロリダ間の約180kmを自力で泳ぎ切ったダイアナ・ナイアドの物語。

20代の時に成し遂げれなかった偉業に、60代で再挑戦、再々挑戦、再再々挑戦した、まさに不屈のストーリーがそこに描かれています。

監督は、エリザベス・チャイ・バサルヘリィ&ジミー・チンの夫婦監督。
ロッククライマーのアレックス・オノルドのフリーソロ・クライミングの挑戦を追った『フリー・ソロ』(2019)でアカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞するなど、ドキュメンタリー界で活躍してきた方々です。

ドキュメンタリー出身監督として、実際の映像を盛り込ませながらストーリーを展開させていきます。それゆえに、この”嘘みたいなホントの話”に、確実に事実であることという説得力が湧いてきます。

老練女優による圧巻の演技

そして、なんといっても素晴らしいのが、ナイアドとその親友のボニーを演じた2人の女優。

ナイアドを演じ主演を務めたのは、アネット・ベニング。『アメリカン・ビューティー』(1999)などでアカデミー賞ノミネート歴がある大女優です。『20センチュリー・ウーマン』などでも、自由で強い意志を持った女性を演じてきたベニングですが、そんな彼女の真骨頂が本作で見れます。

「とにかく1度やると決めたら、成し遂げるまで終わらない」

ありふれた言葉ですが、それを地で行くナイアドの姿を、見事に体現しました。本人にも、そっくり!

そして、ナイアドの親友を演じたのが、こちらも大女優ジョディ・フォスター。もうとにかくチャキチャキなおばちゃんを、全力で演じています。顔はジョディ・フォスターなんですけど、ボニーって人はこんな人だったんだなって雰囲気が全身から醸し出されていました。もう、脱帽ですね。

冒頭で触れましたが、この2人がアカデミー賞にノミネートされています。(そのほかにも、脚色賞や撮影賞、メイクアップ・ヘアスタイル賞とかにもノミネートされていいような気がしましたが…)他のノミニーとの関係で主演女優賞は難しいかもしれませんが、ジョディ・フォスターはワンチャンあるのではないかと思っています。

・・・

ということで、今回はNetflixにて配信されている『ナイアド その決意は海を越える』を紹介させていただきました。勇気をもらえる一作です。

ぜひ、お時間がある時に。


前回記事と、次回記事

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次回の更新では、アカデミー主演男優賞ノミネートされたことでも話題の"Rustin"ラスティン ワシントンの「あの日」を作った男を紹介させていただきます。

お楽しみに!