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【57.水曜映画れびゅ~】"Spider‑Man: No Way Home"~スパイダーマンが、アカデミー賞を狙う!?~

"Spider‑Man: No Way Home" スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームは、1月7日から劇場公開されているスパイダーマン最新作。

日本を含め全世界で超大ヒット中の話題作です。

あらすじ

前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でホログラム技術を武器に操るミステリオを倒したピーターだったが、ミステリオが残した映像をタブロイド紙の「デイリー・ビューグル」が世界に公開したことでミステリオ殺害の容疑がかけられてしまったうえ、正体も暴かれてしまう。マスコミに騒ぎ立てられ、ピーターの生活は一変。身近な大切な人にも危険が及ぶことを恐れたピーターは、共にサノスと闘ったドクター・ストレンジに助力を求め、魔術の力で自分がスパイダーマンだと知られていない世界にしてほしいと頼むが……。

映画.comより一部抜粋

全世界待望のMCUスパイダーマン第3弾!

SONY傘下のコロンビア ピクチャーズが映画権を持っていたことで、MCU入りが不可能と思われていた『スパイダーマン』シリーズ。

しかし『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)にて、トム・ホランド演じるスパイダーマンが初登場し、MCUの仲間入りをしました。

その翌年に単独作品『スパイダーマン: ホームカミング』が公開。それ以降『アベンジャーズ』シリーズなどへの出演もし、そして2019年には第2弾となる『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が公開されました。

※どちらの作品も、現在(2021/01/19)、AmazoプライムとNetflixにて配信中です。

本作は、この「MCUスパイダーマン:ホームシリーズ」の第3弾!

前作『ファー・フロム・ホーム』では、ミステリオと激闘を繰り広げたスパイダーマン。しかし、映画の最後でその正体がピーター・パーカーであると明かされてしまいます。

本作は、そんな前作のラストシーンから映画が始まります!

歴代スパイダーマンで予習して臨もう!

そんな感じの「MCUスパイダーマン:ホームシリーズ」ですが、MCUに合流する前にも、スパイダーマン映画があったことは皆さんもご承知のはずでしょう。

最初の映画は、2002年公開の『スパイダーマン』

サム・ライミが監督を務め、トビー・マグワイアがスパイダーマン/ピーター・パーカーを演じ、同監督・同主演で2004年に『スパイダーマン2』、2007年に『スパイダーマン3』が公開されました。

この3部作は、監督の名前をとって「サム・ライミ版『スパイダーマン』」とよく言われますね。

このサム・ライミ版『スパイダーマン』に、思い入れのある方は多いのではないのでしょうか?

というのも、かくいう私がその一人で、小学生の頃には家にDVDがあったので繰り返し見ましたし、『スパイダーマン3』に関しては、お父さんと一緒に映画館で観た思い出があります。

そのサム・ライミ版が終了した後に作られたのが『アメージング・スパイダーマン』シリーズ(通称「アメスパ」)。

アンドリュー・ガーフィールドがスパイダーマンを、エマ・ストーンがヒロインのグウェン・ステイシー演じ、全部で2作製作されましたね。

アメスパはサム・ライミ版よりドラマ重視っぽい映画で、作品としては評価が分かれる部分もあるのですが、私個人としては結構好きですね。
あと、エマ・ストーンのグウェンにクラッシュした人は多いのではないでしょうか?(笑)

さて、なぜこのように歴代スパイダーマンシリーズを紹介しているかというと、本作に大変関係があるからです。

というのも本作では、予告編などでもわかるようにその歴代スパイダーマンが戦った敵たちがマルチバースを通じてMCUの世界線に乗り込んで来て、トムホ版スパイダーマンと戦うからです。

なので、サム・ライミ版やアメスパに出てた、あんな奴やこんな奴が出てくるんですよね。

なので、この歴代スパイダーマンシリーズは復習必須です!

…って私が言わなくてもいろんなところで言われてますね(笑)

そんな中で私としては、意外と見落とされがちな『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018)をご覧になることを強く推奨したいです。

こちらは、他2シリーズに比べると『ノーウェイホーム』と直接的な関係性はないのですが、本作に出てくる”マルチバース”が描かれるという点で共通しています。それに伴って、実は割とキーになってくる作品でもあるんですよ。

アカデミー長編アニメ映画賞を受賞した作品でもあるので、面白さは保証済みです。

スパイダーマンの敵は…

そういう私も『ノーウェイホーム』を観る前に、『スパイダーバース』を含めこれまでのスパイダーマンシリーズを総復習しました。

その時に、ある言葉を心に留めながら見ていました。

それが、映画評論家の町山智弘さんのこの言葉です。

つまり「スパイダーマンは、スパイダーマンの敵にもなり得た。」ということ。

この言葉は、全スパイダーマン作品、そして『ノーウェイホーム』にもつながる核心をついてるものです。

みなさんも、この言葉を胸に再度スパイダーマンと向き合ってみれば、今まで見えなかったスパイダーマン作品の真髄を再発見できると思います。

アカデミー作品賞ノミネートなるか!?

そんな本作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、全世界的に大ヒットしており、実際に2021年の全米興行収入No.1の作品でもあります。

しかも、ただ人気というわけではなく批評的にも大絶賛の嵐で、世界で最も影響力がある批評サイトRotten Tomatoesではスーパーヒーロー映画としては異例の肯定的評価90%超を記録しています(2021/01/18時点)。

また先ほどツイートを紹介させていただいた町山智弘さんも、本作を『水俣曼荼羅』と並び2021年のNo.1映画であると評価しています。

そして先日「ソニーが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のアカデミー作品賞ノミネートへ動き出した」という報道がありました。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の世界的大ヒットとその批評を受け、ソニーがアカデミー作品賞ノミネーション獲得へ興味を示している。

"Sony Kicks-Off ‘Spider-Man: No Way Home’s Oscar Campaign for Best Picture"より

一昔前までは『ダークナイト』(2008)がノミネーション落ちするなど、スーパーヒーロー映画に冷たかったオスカー会員ですが、近年は『ブラックパンサー』(2018)や『ジョーカー』(2019)が作品賞にノミネートされています。

つまり、十分に期待ができるということです!

スパイダーマンがアカデミー作品賞の候補に名を連ねるなんて、想像しただけで鳥肌ものですよ!

さらに、今回のアカデミー賞は4年ぶりにメインホスト有での開催であり、その司会候補筆頭がトム・ホランドとなっています。

「多忙であるため、トムホの可能性は低い」という意見もあったのですが、本人は前向きなコメントをしているため、可能性は十分にありますね。

やるとしたら、ゼンデイヤとのリアルカップルコンビかも…?

最後に、この『ノーウェイ・ホーム』は3部作の最終章という位置づけだったのですが、先日ソニー・ピクチャーズ元会長エイミー・パスカルは以下のようなコメントを残しています。

「マーベルと一緒に作る映画は、これが最後ではありません。最後のスパイダーマン映画にはしませんよ。トム・ホランドやマーベルとともに、次なるスパイダーマン映画を作る準備をしています。これまで3部作として考えてきましたが、次もまた3作にするつもりです。今回が我々最後のMCU映画にはなりません。」

THE RIVER より

さて、どうなるか?
期待が膨らみますね!


前回記事と、次回予告

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お楽しみに!