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ブンデスリーガのスタジアムは日本のサッカー界の参考になるか?-ドイツのサッカースタジアムから考える日本のスタジアムの未来

日本のスタジアムは、陸上競技場や他の施設との共同利用のため、サッカー観戦に向いていない、そんな言葉をよく耳にする。

そして、多くのスタジアムはクラブが保有しているわけではなく地方自治体等が保有しているため、スタジアムで何か新しいことをしようとすると、まずはスタジアムの運営側と相談をしなければならず、機動的な取り組みができない、という話も聞く。

さらには、スタジアムで販売される飲食物の収益も運営側に入り、クラブには入らないという話もある(そのため、プロ野球では、横浜DeNAベイスターズが、株式会社横浜スタジアムの株式に対し、公開買い付け(TOB)を行い、子会社化したという事例もある)

では、観戦しやすくするためにサッカー専用のスタジアムを作ればよいのではないか?それもクラブの自前で。

確かに、ガンバ大阪のホームスタジアム「市立吹田サッカースタジアム」は、ファン、企業からの寄付等で資金を集め建設した。さらにスタジアムを吹田市に寄付した上で、ガンバ大阪が指定管理者として運営権を保有するというスキームを実現している。

しかし、同じスキームを他のクラブが実現できるか、というとそう簡単ではないし、多くのクラブが運営費を削っている昨今、Jリーグのクラブが自前でサッカー専用スタジアムを建設できるだけの資金を捻出することは至難の業である。

そこで、いまそこにあるスタジアムを最大限活用するヒントがブンデスリーガのスタジアムにないか、探ってみた。

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