岸上純子/Junko Kishigami

建築家。本業は建築の意匠設計と設計教育。でも、まちづくりの中にある『モノ』の価値をもっ…

岸上純子/Junko Kishigami

建築家。本業は建築の意匠設計と設計教育。でも、まちづくりの中にある『モノ』の価値をもっと大事にしたいという思いがあり、まちづくりと都市経営に思いを馳せる今日この頃。 2020年1月からは毎月第二土曜日13時~17時で中津商店街にある事務所前で『ツキイチ屋台』の女将をやっています。

最近の記事

シーサーって買ってきただけでは◯◯◯って「ほんまなん!?」

今回も沖縄料理屋で聞いたお話。 沖縄で魔除けとして屋根の上などに設置されていることで有名なシーサー。 これを読んでくれてる方の中にも、家に「シーサー」があるよ!! っていう人が結構いるんじゃないでしょうか? そんなみなさんへ。 そのシーサー、買ってきたり、もらったりして、そのまま飾ってませんか?? もしそうだったとしたら、そのシーサーは全く役目を果たしてないんですって。 どうやらシーサーは、買ってきたりした状態のままだと「寝てる」そうです。 それをまず起こさないと、

    • パリでスタバって宮古島の方言で「〇で~する」って意味って「ほんまなん!?」

      今日は、方言っていろいろあるよね~~~。ってお話。 先日、沖縄料理屋に行った時のこと、そこでは毎日ライブをやっていて、合間に沖縄にまつわるMCが入って、沖縄の豆知識が知れるというお店。 その日は、宮古島の方言について。 どうやら、沖縄弁と言っても、沖縄本島と離島の宮古島や石垣島では全然違うらしくて、それぞれの方言でしゃべると、ほぼ通じないとか。 例えば、「こんにちは」は 本島では「はいさ~い」 宮古島では「はいー」(やすこか(笑)!) 石垣島では「くよーんなーら」

      • たばこ屋さんでアレも売ってることが多い理由って「ほんまなん!?」

        前回書いた、たばこ屋さんの「ほんまなん!?」に続くお話。 その日は、たばこ屋さんの話では終わりませんでした。 「昔(今でもあるけど)、たばこ屋さんでよく一緒に売ってたもん知ってるか?」 とまた、新たな問題を出されたのでした。 「お酒?」「駄菓子?」 とか答えてみたけどハズレ。 答えは「宝くじ」でした。 そう言われてみると、 昔、実家近くのたばこ屋に売ってた気もするし、なんか「たばこ屋」と 「宝くじ売場」のサイズ感ってなんか似てる。 その方曰く、 「『酒とたばこと

        • たばこ屋さんの「ほんまなん!?」

          とある行きつけの店で飲んでたら、常連のあるおじさまが 「たばこ屋さんって、なんでお店の人がおばちゃんが多いか知ってるか?」 と聞いてきたことから始まる、今回のお話。 実は、たばこ屋さんと日本の歴史にそんな関係があったのか。 と思わされるお話。 さて、 世の中の様々な「商売」には、「資格」や「免許」や「許可」が必要なものがたくさんあります。 例えば、特定の行為を行うための資格があります。 私のように、建築の設計をするなら「建築士免許」 医師は「医師免許」 その他にも

        シーサーって買ってきただけでは◯◯◯って「ほんまなん!?」

          2019年に行われた中津商店街のアーケード撤去の経緯について

          今更?と思う方も多くいらっしゃるかとは思いますが、長くなりますが、よければお付き合いください。 昨今、2019年の8月に行われた中津商店街のアーケードテント撤去に関して誤った情報が流れているようなので、ここできちんと書いておきたいと思います。 今まで私もきちんと経緯を時系列で発表していなかったことを反省しています。 いい機会なので、経緯を振り返り記録として残しておきたいと思います。 端的に書くと 「アーケードテントの撤去は、中津商栄会(中津商店街の商店会)によって行

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          2019年に行われた中津商店街のアーケード撤去の経緯につい…

          エリアの価値が上がって起こりうる残念な事態

          今や各地でエリアリノベーションによる、まちの価値向上が行われていますが、そういった動きをしたい!と思っている人へ。 知っておいて欲しい残念な事例と対策を。 うちは、持ち物件で助かっているのですが、そうでなかった時の悲惨なお話を。 こういうことってどこでもありうるんだろうな~~と思うので共有しておきたいと思いますし、同じようなことが他で起こらないことを願っています。 が、あまり公開できる話でもないので、有料記事で書かせていただきます。

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          エリアの価値が上がって起こりうる残念な事態

          公民連携で、はしごを外さない覚悟と信頼②~はしごを外した民間編~

          前回、はしごを外しちゃった公務員の話を書きましたが、民間にもはしごを外しちゃう人はいます。 第二弾はそんな民間にはしごを外された話を書きたいと思います。

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          公民連携で、はしごを外さない覚悟と信頼②~はしごを外し…

          公民連携で、はしごを外さない覚悟と信頼①~はしごを外した公務員編~

          先日まで、都市経営プロフェッショナルスクールの集合研修にアシスタントコーチとして参加していました。 その中で 「どうやって、パブリックマインドを持った民間を見つけるのか」 「どうやってプライベートマインドを持った行政マンを見つけるのか」 という話が出ていましたが、 そもそも、、 あなたは、見つけた相手と最後まで沿い遂げることができますか? あなたに、その覚悟はありますか? 覚悟がないやつはどうなるのか、はしごを外された側はどうなるのか。 最近結構悲惨な事例を聞いたので、実例

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          公民連携で、はしごを外さない覚悟と信頼①~はしごを外し…

          都市経営~小さくはじめた第一歩~②

          第一歩と書きながら、記事が二本に分かれてしまいました。 実は、自分自身、私の第一歩は「屋台を始めたこと」だと思っていました。 それは、スクールで大事だと言われる「稼ぐ」ということをやった第一歩だったからです。 でも、前回の記事を書くにつれて、その前段階でやった、アーケード撤去に伴う、いろいろな下準備や根回しが実は私の第一歩だったのかなと。

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          都市経営~小さくはじめた第一歩~②

          都市経営~小さくはじめた第一歩~①

          先日、私も受講していた、都市経営プロフェッショナルスクールの今期(7期)の開講式合宿が富山で開かれ、私もアシスタントコーチとして参加して来ました。その時に受講生の方々の発表を聞いたり、お話している中で、自分が受講していた3年前(4期生)に考えていたこととその時始めた第一歩をもう一度振り返っておこうと思い、ひさびさにnoteを書くことにしました。 〇都市経営プロフェッショナルスクールとは都市経営プロフェッショナルスクールに関してはHPを参照ください。 また、プロスクールに私が

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          不動産のリノベーション活用における用途地域の壁

          地域活性化の視点も含め、近年、空家や古民家のリノベーションによる活用が各地で増えていますよね。 こういった動きに対して、空家対策に伴う空家の活用や、地域活性化という視点では、その建物がある行政との連携がうまくいけば、補助金もそうですし、事業用であれば広報に関しても行政が協力してくれることもあるので、行政も事業者側もメリットがある思うのですが、連携するためには、法を遵守していることが必要なため、そこを見落さないことが重要です。 そこで、いったい古民家改修にはどんな法律が絡ん

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          ツキイチ屋台から①

          実は、一年ほど前から、私の住む大阪市北区の大淀コミュニティセンターが発行するニュースレター(年4回発行)にコラムを書かせていただいています。 3万部発行されているらしく、北区内のマンションを中心に配布されているこのニュースレター。どうしてもコミュニティー形成が難しく、地域と隔絶されがちなマンション居住者に対して、普段は気付かない北区の魅力を、さまざまな視点から掘り下げて伝えるニュースレターだという主旨を踏まえ、 このコラムを3か月に一回書く中で、「まちの魅力」という視点で思

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          古民家活用における都市計画区域の壁

          「都市計画区域」という言葉を聞いたことはありますか? 先日、この都市計画区域が古民家活用のネックになっているという話を、今うちの事務所の仕事として進行中の、古民家をシェアハウスにリノベーションしている現場を視察に来られた某役所の人と話す中で出てきて、なるほど。と思ったので書いておきます。 都市計画区域がネックで、市として活動を支援したいけどできない活用が多い、というお話です。

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          一級建築士が思う、食品衛生責任者という資格について

          私は現在、40年間シャッターが閉まったままだった、大正2年築の9坪ほどの木造建物「多忙飯店」を生まれ変わらせるべく、いろいろ進めています。どう生まれ変わらせるのかはまだまだ思考の途中なのですが、私自身が小さな飲食店が好きだということもあり、なにかしら飲食ができるスペースにしたいなと考えています。 とはいえ、私の本職は建築士。 大正2年築、築100年以上経った建物を建築として生まれ変わらせるのは得意ですが、食に関しては食べるばっかりで素人です。 そんな私が飲食を伴うスペース

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          民間がまちづくりプロジェクトを進める上で、地域(自治体)に求めるもの

          先日、経済産業省近畿経済産業局さん主催の『関西から「キーパーソン」と考える、次世代の地域活性化 2nd。』というセミナーに登壇させていただきました。 大阪市北区中津から私が、福井県小浜市からアンドプレイス合同会社の高野哲矢さんが、兵庫県洲本市から株式会社シマトワークスの富田祐介さんが、「キーパーソン」として呼ばれ、それぞれの活動について20分程度ずつの話と、その後、赤メガネのお兄さんでおなじみの、NPO法人チュラキューブの中川悠さんがファシリテーターとして入って下さって、5

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          リノベーションをして古い建物を利活用しようと思っている人が知っておくべきこと②性能について

          前回、リノベーションにまつわる法律について書きました。 建築の法律は基本的に人の命を守るために作られているので、守ることはとても大事なことですし、建築を所有する者として最低限の責任だと思います。 そして、その次に私が大事だと思っていることは、「人が快適に過ごせる空間なのかどうか」です。 〇人が快適に過ごせる空間とは建築に於いて、人が快適に過ごせる、というのは安全安心を確保した上でその次に重要なことだと思います。 私は建築の意匠設計をやっているので、もちろんデザインによる

          リノベーションをして古い建物を利活用しようと思っている人が知っておくべきこと②性能について