本屋に売ってるペン字練習帳を30日間やってみた
ペン字練習帳の思い出
26歳春。
人生の中でもっとも苦しくて長くてもう一生やりたくないことランキング1位の修士論文の執筆を瀕死になりながら終え、4月から働く会社に入る前の準備をしていた。
入社前研修の課題やアンケート、引越しや入寮の手続きなど、せっかく修論が終わったのにめちゃくちゃ忙しくて社会に出るってのは甘くないことを痛感するなどしていた。
なかでも自分が書いて会社に提出するだけじゃなく、会社から自分に届いた書類に自分が色々書いたあとそれを実家に送って親のサインをもらって返送してもらってそれを会社に提出するものもあったりして、すごく面倒だった。
すごく面倒だったし、親から返送されてきた封筒の中に「社会人になるのにその字の汚さはやばいから入社までに練習しときなさい」的なメッセージと共に大人から始めるペン字練習帳が入っており、親からの愛情を感じてとても泣けた。
そんなペン字練習帳は入社後しばらくして捨ててしまった。
もちろんやってない。
社会人になってから字の汚さについてはたしかにこれではいかんな、という場面は何度かあった。
実験でつくったサンプルたちに名前を書いたらぐちゃぐちゃで見分けがつかなくなったり、お客様に書類を送る時に書いた宛名が貧弱過ぎて上司にこれでは送れんやろ…と失望されたり。
一生懸命書いても線が上手く書けずしっくりこないというか、恥ずかしいというか、そんな気持ちはずっとあっていつか機会があったらあの時やらなかったペン字練習帳をやりたいなと心のどこかで思っていた。
字の汚さを克服するぞい
ということで30日間何かをやり続けるこの検証4回目は「ペン字30日チャレンジ」で字の汚さを克服することにした。30日という縛りを付けることでアンテナの精度が上がっていたのか、本屋で見つけてしまった。
中塚翠涛の30日できれいな字が書けるペン字練習帳
30日というワードがこの検証向きでグッと刺さった。中身は小学生でやるような字の練習を一年生から早送りでやっていく構成になっていて、ひらがなの五十音から始まってカタカナ〜よく使う漢字〜手紙の住所の書き方というような流れになっている。
見開き1ページで1日分となっていて、1日の目標は可視化しやすかった。Before→Afterを比較するために最後のページの文字を検証前に書いてみて、最後どのように書けるかを見ることにした。
カクカクで抑揚がなくとりあえず読めるくらいの感じである。
Twitterで振り返るペン字チャレンジの軌跡
ペン字について感じたこととか進捗をツイートで記録していたので振り返っていく。
1日目:しょっぱなからゲシュタルト崩壊に見舞われる
3日目:職人=手先が器用=字が上手い事実に気付く
4日目:字が難しくて住みたくない県が洗い出される
10日目:習慣が人をつくるとかなんとか
11日目:感謝の気持ちを伝えていきたくなる
15日目:作業になってしまっていることに気付く
18日目:アンケート大好きマンに進化する
19日目:漢字も進化させてしまう
20日目:やりきれそうな気配を感じる
27日目:万年筆を使ってみたりする
30日目:チャレンジを無事終えることに成功
ただただお手本を見て書いているようで、色々あったんだなと感じる次第。こうやって記録しておくと振り返りにも使えるのでどんなことでもTwitterで呟いておくってとてもいいことだ。
Before→After
30日間ペン字練習帳をやってみて、どうだったかを書いていく。
まず文字の書き方を少し理解することができたので、丁寧に書けばそれなりに綺麗に書けるようになった。と思う。
まだまだ汚い、という意見の人もいると思うけど個人的には上手く書けるようになったと思う。
そして丁寧に書けばそれなりに綺麗に書けることが自分の中で成功体験として落とし込むことができたため、時間があるときはできるだけ丁寧に書く意思が生まれた。これはとても大事なことだと自分で感じていて、そもそも今まで綺麗に書こうとする意思がほとんどなかったことにも気づけた。
ネガティブな結果としては、走り書きはまだまだということ。角をショートカットして曲げてしまったり、止め跳ねをサボったり。急いでいるとどうしてもそうなってしまっているのでこの辺りはまだまだ課題だと思う。
丁寧に綺麗に書く習慣を忘れなければいつか走り書きもマシになっていく気がするのでこのあたりは今後の自分に期待したい。
ペン字練習帳はオモシロかった
ペン字練習帳、とてもオモシロかった。
ひらがなの書き方とかも改めて学んでみて、こういう書き方すると上手く書けるのか…ということがわかったりして字が汚いというコンプレックスが好奇心に少し変わったように思う。
所要時間は1日あたり30分〜60分くらいなので、まとまった時間を取ることが難しい人は昼休みとかお風呂上がりに少しずつ進めていくことをおすすめする。
いただいたサポートのおかげで検証継続のモチベーションが上がっています。ありがとうございます。