見出し画像

【グルメ】自己啓発書より「オモウマい店」がタメになる?

「オモウマい店」
火曜日、夜7時からの
ヒューマン・グルメンタリー。
今大人気のウマいお店紹介番組。

紹介されるどのお店の店主さんも、
みなちょっと過去に大変な
ご苦労があったりなかったり。
とにかく、お客さんには
お腹いっぱいになって欲しいという
一念が半端ないんですね。

色んな苦労や工夫をしながら、
お店をしているのがわかります。

自分が儲けたい気持ちより、
食べる人に喜んで欲しい、
楽しんで欲しい、
笑ってほしいとか、
相手に対して、色んなことを
考えているんです。
自分本意ではないカッコ良さ。
だから、お店が繁盛するんです。

ああ、地方にはこころ優しい人が
いっぱいいるんだなと改めて痛感。
しかも綺麗ごとではないんです、
みんな、本気なんです。

「ポツンと一軒屋」とよく似た
感覚になりますかしら。
リアルの今の日本の人々の姿。
辛いのに、明るく飲食店をやってる
店主や店員さんは、自ら生き辛さを
語りだす訳では無いけど、
知らず知らず、あふれるようで。

時には、田舎の店では、
働き手の人口が少ないことを痛感したり、
または東京の無機質さを
改めて教えてくれたりもします。

先週放送してた、高崎の
たこ焼き屋さん「べんてん」さんの
クダリでもある台詞に、感激しました。

たこ焼き屋のおねえさんは、
店前でマツケンサンバを
何度もタコ踊りするんです。
変わってるでしょ?!

取材する番組スタッフも
たぶん視聴者もそれがおかしくて、
その訳が知りたかった。

やがて、ADさんが口火を切りました。
「なんで店の前で踊るんですか?」と。
すると店のおねえさんはこう語る。
やはりオープンする以上は、
大勢の人に知られたかった。
よし、なんとか目立つことをしよう。
で、呼び込みに踊ることにした。
それで、たこの顔の被りものを被り、
何かダンスを踊ろうと…。

でも「呼び込み」っていうのは、
考えたら、所詮は自分をお客さんに
押し付けようとする行為ですね。
お客さんへの思いが自分勝手だ。
自分の儲け、自分のエゴのためですね。
でも、お客さんにもっと 
楽しんでもらえるには、
興味を持ってもらえるには、
どうしたらいいか?
まずはお客さんに楽しんでもらおう、
という気持ちが生まれた時に、
本当のサービスが生まれていく。
お客さんも満足な買い物を
してもらうことができれば最高だ。
閉じた関係性ではなく、
お客さんにも開かれた関係性を作って、 
関わる人のマインドまで
幸せにしていこうとする。

小さなたこ焼き屋さんと、
番組スタッフのやり取りが、
まるで、極上の経済学を教えてくれる。
笑いながら経済学の極意がわかる。

この逸話を、ビジネス書的に聞けば、
自己啓発書の立体的な見本としても
感じられますね。

ノンフィクション番組って、
こういうことが不意にあるから
いいんですよね〜。

下手な自己啓発書を部屋で読むより、
オモウマい店で、
実業に生きる人を見たほうが
俄然、楽しいですね(笑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?