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友達の話を聴く。

家にいる時間がますます増えた。
冬になったし、ホームスクールをしている娘も私もおうち時間が大好き。めっきり自分たちで出かけて行く場所は減ったけど、人と会わないのもさびしい。だから、訪ねてこられるのは嬉しかったりする。

ある朝、友達のAちゃんがうちに来た。寒い朝だった。
貸していたものを返しに来てくれたのだが、その日は仕事がないというので、あがる? と聞くと二つ返事。こたつにあたってもらってお茶飲みながら最近どお? な話を。

こういう雑談ができる人って、実は私、あまりいない。今はまだましだけど、昔はすぐに用件はなんだろうとか考えてた。

Aちゃんは普段、聴き上手で、今までは私がもっぱら話す方だった。だが、この朝、Aちゃんには聴いてもらいたいことがあるみたいだった。
それは彼女の長女のことだった。思春期に突入し、何を言っても(言わなくても)怒っているという。こういう話を聞くと、つい自分のケースをもとに要らぬアドバイスをしてしまったりしがちだが、彼女が求めているものはそれではない。それに考えてたっていいアドバイスなんて私の頭からは出てこない。なのでただひたすら話を聴く。

これ、自分の息子(18)にはできないのだ、なかなか。ついいろんな情報やらアドバイスやらしてしまって、気づいたときには失望顔が目の前に。「話さなきゃよかった」と言われた日にゃ、、

この世はメビウスの輪。
私も覚えがある。「話さなきゃよかった」って、夫に話を聞いてもらって、すぐに解決策を言われたり、NAVERまとめされた日にゃ同じ気持ちになる。

要は距離と信頼なのだ。
身内だとつい距離が近すぎたり、相手を心配しすぎるあまり信じられなくなったりする。

で、Aちゃん。話すだけ話したら、ちょっと内容が重かったと感じたのか、自分でNAVERまとめしだした。「まあ思春期だし、どこの家でもそうだよねぇ」
照れ隠しや相手を慮ってのことだと思うが、こういうとき、実は奥の奥にまだ言ってないことが隠れてたりする。そして他人であればあるほど、それがみえるときがある。このときがそうだった。

「長女ちゃんに期待してること、ない?」
Aちゃんだから聞けたことで、関係性次第では反発を招くこともある質問だったと思う。
Aちゃんの表情が変わり、つい最近あった自分の期待とそれを裏切る長女の行動について話してくれた。

「自分が安心したいだけなんだよね、結局」
Aちゃんからこのせりふがでて、あーAちゃんすごい、ちゃんと自分で着地点みつけた、て思った。
子どものことを心配したり、介入したくなるのは、最終的にちゃんと成長して、自分がいなくてもなんとかやっていけるかどうか確信が持ちたいだけなんだよね、と話は華麗なるフィナーレへ。
無理やりNAVERまとめしなくても、とても自然に、私たちは黙った。

楽しいことをしていきます。ご一緒できたら、ほんとにうれしいです!