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中国ライブコマースを攻略しよう。【前編】中国ライブコマースって実際どうなの?

中国越境EC・インバウンド専門 JUTOU株式会社の辻です。
日本企業さまのインバウンド、越境EC、現地展開のサポートをしています。
業種・企業規模問わずお手伝いさせていただいているので、最前線で実務に携わる者として情報・ノウハウをお伝えしていきます。

本日は、「中国ライブコマースを攻略しよう。」というテーマで、

前編:中国ライブコマースって実際どうなの?
後編:中国ライブコマース成功のポイント

の2部にわたって中国ライブコマース市場についての私なりに解説したいと思います。

本記事は、前編「中国ライブコマースって実際どうなの?」についてです。

超イケイケな中国ライブコマース市場

中国ライブコマース市場はここ1、2年で急激に成長しているマーケットで、中国の艾媒咨询によると、中国ライブコマース市場は、2019年4338億元、2020年は9610元になると予測されており、倍々ゲームで成長しているマーケットです。

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新型コロナウイルスによる巣篭もり消費の促進がライブコマース市場の成長を一層加速させましたが、それがなくても大きく成長していたでしょう。

TOP層のライブコマースKOLになると一晩で10億円以上売る人もいるので、日本ではありえないような売れ方をします。

中国越境EC、現地ECに取り組む日系ブランドも総じてこのライブコマースを主な販売チャネルとして活用し、成果を出しています。


中国ライブコマースのメリット

中国ライブコマースを利用するメリットは以下です。

①淘宝(天猫)などのECプラットフォーム内にライブコマースの仕組みがあるので、購買意欲の高い視聴者を集めやすい
②データが正確に取れる。:WEIBO、WECHAT、小紅書(REDBOOK)等のSNSでプロモーションをしても、淘宝(天猫)でのCV等を正確に取るのが難しかった、めんどくさかったが、モール内のライブコマースであれば正確にデータが取れる。
③KOLプロモーション、リスティング系の運用広告のCVが悪化する中、成約報酬がメインのライブコマースは利用ハードル・リスクも軽減される。
④短期間で新規獲得、販売個数を積み上げることができる:モールでは販売数がSEO、CVRに影響するため、短期間で爆発的に数字を作る手段として最適
⑤超人気のKOLを使うことができれば、クチコミが広がり、二次効果・商品信頼度の醸成も期待できる

個人的には、プロモーションが「コンバージョン(購買)」としてすぐにわかるのがありがたいので重宝しています。

中国ライブコマースって実際儲かるの?

中国ライブコマースは商品紹介をしてもらうライブコマースKOLをきちんと選定すれば「売れます」。

上記記事で紹介されている「口紅王子」ことAustinさんは、中国ライブコマース業界の双璧をなす1人で、日系化粧品ブランドだと、一晩で5,000~30,000個程度売る力があります。
その他、商材にもよりますが、TOP50くらいまでのKOLは費用をペイするだけの効果をもたらすので、KOLと商品の相性が良ければしっかりと結果に結びつきます。

「儲かるか?」という点については、商品原価等にもよりますが薄利、またはライブコマース単体でいけば赤字になることもあります。

TOP層になると初期費用、成約マージンも高いこと、そしてライブコマース時にはめちゃくちゃ割引しろというのを条件にしてくるKOLもいるので、下手したら日本の売価よりも安く売らざるをえないというケースも出てきます。

それでもTOPのKOLに依頼が集中するのは、「売れる」からです。
大量のユーザーに商品を購入してもらえること、そして「このKOLが紹介してた商品」というクチコミも広がったりする二次的な効果も期待できるので、赤字になってでも依頼する企業が後を絶たないのです。

売れる確率が高いのは、ほんの一部のTOPKOLで、それ以外の、中堅以下のKOLの正直販売力は微妙です・・

特に中国の価格相場より高い日系ブランドになると、よりターゲットが絞られ、売れるKOLも限られてきます。

あまり質のよくないKOLは費用も安いのですが、「分の悪いバクチ」になりがちで、あまり考えもせずに依頼すると、労力と金の無駄になることが多く、失敗するケースは多い、というのが実情です。

TOPレベルのライブコマースKOLは主導権を握っているので、事前に彼らに商品審査をしてもらい、審査通過した商品しかライブコマースで売ってくれません。したがって、中国市場であまり認知度のないブランドさんは扱ってもらえる可能性が低くなる点もハードルとして存在します。

旨味もありますが、デメリット、取り組む上でのハードルもあるので、いくら売れる手法とはいえ、上手に活用していかないと、特に新規で越境ECに取り組まれる企業さんは費用の無駄遣いになります。

では、日系ブランドは中国のライブコマースにどのように取り組むべきなのか?
次回の記事 後編「中国ライブコマース成功のポイント」にて私なりの解説をしていきたいと思います。

本日はここまでです。ありがとうございました。

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