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形を信じる勇気

ヒトは怖い・危ないと感じると防衛本能で身を守ろうとします。
また、ある動作をしようとして、効果が少ないと感じたり、失敗したと思ったら力を足して対応しようとします。自然な反応ですね。

ただ、これを武術的に見た場合、必ずしも効果的なものではないのです。
例えば、形の規定どおりに動けば当たらない・打たれないのに怖いと思って逃げてしまう、余計な手出しをしてしまう。また、形の指示では、一定の最小限の力で、等速運動すれば技が成立する、とされているのに、これでは効果不十分と自分なりに判断して、途中から力を加え加速してしまう。など、稽古の中ではよくあることです。

ヒトの反応の中でも反射はコントロールできませんから、反射が起こることを前提に対応する必要がありますが、上記の防衛本能などは意志によって制御できるし、制御するために稽古があるのだと思います。

怖くても・失敗しても・なかなかできなくても、形のとおりにやってみる、形を信じる勇気が大事です。
形は先人の経験・知恵などが凝縮されたお手本です。現代の多くの人にとって、このような形を超えるものを作ることは、難しいでしょう。
まずは、先人の教えに従ってみること、これは多くのことについて、最善のアプローチの一つだと思います。


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