相変わらずクラスメイトとの距離感に悩んでいる。

それはさておき今日は好きなものマジプレゼンの担当でした。授業の中で毎週2人ずつ好きなものについて1〜2分程度のスピーチをしていくということだった。

というわけで私が作った資料がこちら。

レジュメ作ったりパワポ作ったり実物持ってきてもいいとのことだったのでこの資料を自宅で作って印刷して配った。あと名前を挙げた『あなたのための短歌集』『オールアラウンドユー』『荻窪メリーゴーランド』の3冊も一応資料として。

私は歌人のなかでは木下龍也さんが一番好きなので好きな歌もオススメ作品も木下さんのものから選んだ。あまり偏るのも良くないのかなあと思ったんだけど別に国語の授業でもなし”俺の”好きなものマジプレゼンじゃオラァ！！！！！という気持ちで押し切った。イェーイ木下さん見てます〜〜〜！？？！？！？

まあおそらく頻繁にエゴサをされている方なのでこの日記も遅かれ早かれ御本人の目に入るんだろうということを想定して実際プレゼンでどんな感じのことを言ったかというと

・短歌について
ここは『天才による凡人のための短歌教室』を参考に最低限のところだけ（時間もスペースもないので）。試し書きの歌は自作です。実際万年筆とか買ったときに試し書きで書いてる。

・短歌の魅力
私が思う短歌の魅力。小説にも好きな文章やシーンはあるけど前後の繋がりがあってその部分があるので抜き出しても良さが伝わらなかったり曲解されたりするかもというのと、そもそも一語一句覚えるのが難しいというのがある。その点短歌は31音しかない上基本的にはその一首で独立しているので覚えやすく伝えやすい。辛いときや苦しいときのような負の感情のときはもちろん、良いことがあったときや日常のひとコマでふと思い出せるお守りのような呪文だと思っています。
後者の制限については完全に個人的な相性の問題。短歌作るのは比較的早いし得意（なお技術力は）だけど俳句とか川柳は文字数が少なすぎる。標語とか公募系のやつでたまに作るけどやっぱり短歌より苦手意識があるんですよねえ……

・好きな歌

「絶望も」は特に私にとっての前述の”お守り”だなあと思っています。私は心身の健康状態がダメで、そのせいで退職せざるを得なかったり病気療養という名のヒキニート生活をしてたりと色々あり、今学校に通えてるのも奇跡なレベルなんですがこの歌はそういった鬱々とした精神状態のときに思い出すことで虎視眈々と絶望に勝てるように時が来るのを待てる気がしてすごく支えになっています。「違いとは」も同様に、人間関係や数々の持病・障害で他人と違う自分の性質に悩んだときに思い出す呪文です。最近特にお世話になっております…………

これは好きなのに加えてクラスメイトに共感されやすいかなと思って選んだ歌。”推しのイベントが3ヶ月後に開催決定してチケットもご用意されてめちゃくちゃ楽しみ！！！でも逆に言えばこの3ヶ月間はリアイベ無しがほぼ確定してて、でもこの3ヶ月間を生き抜かないと推しには会えなくて……”みたいな解説をした。うちのクラスメイトはオタクが多いので。私含め。

・オススメの歌集
私は大して数を読んだわけではないんだけどそれでもオススメできるな〜と思った2冊を。
『あなたのための短歌集』はこの前友達の誕生日プレゼントにも選んだ本。やっぱり短歌に限らず芸術作品は”何についての作品なのか”、”何を伝えたいのか”というのが一発で分かる方が取っつきやすくていいと思っている。特にあまり作品に触れていない最初のうちはその芸術への苦手意識を持ってほしくない。なので明確なお題やテーマがあってその歌のメッセージが分かりやすいこの本にしました。余談ですがこのサービスいいなあと思って私も自分が所属するネットコミュニティでお題をもらってその人だけの短歌を作るという遊び？を不定期でしています。これを見ている人にもコメントとかTwitterでお題くれたら作ります。

『荻窪メリーゴーランド』は”短歌でこんなことができるんだ”と衝撃を受けた作品。私が短歌により深くハマるきっかけになった本です。2人の歌人が登場人物の男女の目線で交互に歌を詠んでいき、それが物語になっていく珍しいタイプの作品。たった31音のやり取りの積み重ねとは思えないストーリー、歌を詠む順番で状況やキャラの心情を表現する演出、そしてシンプルにそれぞれの歌のクオリティ。マジで映画やドラマを観たかのような読後感でとんでもない作品でした。個人的には解説小冊子付きの特装版の方がオススメ。私は最初通常版を買ったんですが後から特装版も買いました。小冊子読みたくて。その分値段も変わるけど全然それに見合うだけの価値はあるので！！！何卒！！！！！試し読みからでも読んでみてほしい。そのためにわざわざQRコードも付けたんだぞ。持っていった通常版は授業後担任の先生にお貸ししました。

とりあえず最低限伝えたいことは伝えられたと思う。思いっきり時間オーバーしたけど別にいいって先生も言ってたし良しとしよう。クラスメイトは気合いの入れ方に若干引いてた気がしないでもないが”好きなものについてスピーチする”っていう課題で気合い入らん方がおかしいので……何のためにわざわざ高い学費払って進学したと思ってるんだ。遊びに来てんとちゃうねんからさあ…………という気持ちだ。

また好きなものマジプレゼンやりたいな。もっと制限時間長くして。