専門誌記者は激務、その理由がまさかだった

初めまして。こんにちは、こんばんわ。
全国紙の記者を10年やっていますが、新聞が嫌いです。w

マスコミ業界にいて感じること、外部の皆様に知っていただきたいことを不定期に発信しています。

今日はいわゆる業界紙、専門誌の記者が激務であるとされる理由をお話しします。

専門誌とは例えば、建築業界、旅行業界、食品業界など、特的の業種や職種に絞った記事を載せた新聞などの媒体になります。

今回は雑誌ではなく、新聞の専門誌の記者についてです。
プレジデントと東洋経済といった書店やコンビニに並べられる雑誌ではなく、定期購読する人の自宅や企業に届く専門誌になります。

専門誌の特徴としては、毎日発行されるものは多くはありません。
平日のみや週に2、3回、隔週など発行日が少なく、
扱う情報も限られているためページ数も全国一般紙より少ないです。

激務の理由は、より深掘りした情報を掲載しているから、ではない。

上記の通りですが、ほかの一般紙以上に深掘りした情報を載せ、
取材時間に時間をかけているからが激務の理由ではありません。
(もちろんそういう専門誌も一部ありますよ)

専門誌記者が激務である最大の理由は、
こなさなければならない業務が多い!
これにつきます。

多くのサラリーマンも該当するかとは思われますが、業界紙記者の事情は少し異なります。

一部業界紙の株主は、その業界トップ企業らが出資しています。
もうお分かりかと思いますが、外部の企業が発行している新聞ですが、
業界の広報誌、社内報の色合いが強いのです。

当然、読者は出資元企業やその関連企業や団体が多くなるわけで、その購読者層の存在は記事の方針にも大きな影響を及ぼします。

大株主のリリースはすべて記事化!

具体的んには、専門誌発行会社の株主のうち、大株主のリリースは担当記者がすべてリリースを記事にしているのです。

例えば、株主主催の土日祝日のイベントがあれば駆けつけ、需要があるかどうか不明の新商品の発売リリースも記事にするために問い合わせ、とにかくすべてのリリースに反応しなければならないのです。

業界紙に出資する業界トップの企業ですから、リリースは基本的に毎日、そして本数も相当な数になります。
もちろん担当の記者は複数の場合もありますが、1人であれば相当な負荷がかかります。

業界紙に入社を検討の方、必ずその業界紙の株主構成を調べましょう。
そしてリリースと記事化された内容を突き詰め、取材先にどれぐらいの関与度を求められるかを感じ取りましょう。

そして業界紙を読む読者の皆様、小さな記事も専門誌記者が土日返上で書いている事実に目を向け、感謝をしながら読みましょう。w
私もそうしています。w

ああ、この記事はきっと日曜の夜9時、缶ビール片手に専門誌記者が書いたんだろうか、なんて思いながらありがたく読んでいます。


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