地方紙記者に起きた悲劇、と、そこから学べること

初めまして。こんにちはこんばんわ。
全国紙の記者を10年やっていますが、新聞が嫌いです。w

マスコミ業界にいて感じること、外部の皆様に知っていただきたいことを不定期に発信しています。

今回は地方紙で起きた信じられない出来事を紹介します。

基本的に全国紙に比べ、地方紙の方が業務のデジタル化などが遅れ、ブラック職場である傾向は強いです。

私の地元の地方紙もそれは例外ではありません。

労働環境改善を訴えた記者らを左遷

その地方紙記者が今年の夏、あまりにひどい労働環境の改善を上司に申し出たところ、なんと左遷されました。

新聞のレイアウトを構成する内勤職場に「整理部」という部署があるのですが、そこに飛ばされたのです。

しかも、驚くことに、労働環境改善を訴えた記者4人とも全員です。
現場を統括するゆる「キャップ」を含む4人です。

しかも、一部記者はその地方紙で有望とされていたため、採用ホームページで笑顔のインタビューが掲載されています。
ただ、左遷後も異動前の部署でのインタビューがそのまま掲載されています。w
その部署には既にいないのですが。

会社側のメリットを訴えないと聞き入れられない

左遷された4人の記者たちは、1つのグループに所属し、同じ記者クラブに所属していました。
そして土日も出勤を命じられる、毎日深夜10時まで労働、記者クラブに問い合わせの電話がくるから帰宅できない、などなどあげたらキリがないほどの劣悪な環境で働いていたと聞いています。

しかし、それでも会社側は全員を配置転換して、何事もなかったかのように代替の記者4人たちは勤務しています。
つまり代替可能な人材である以上、どんなに正当な不平不満を言っても人事配置権を持つ会社側の方が強いんですよね。

私の会社でも部署全体、数十人規模がパワハラ気質な部長の配置交換を会社側に求め、
あまりに規模は大きい人数だったため会社側はそれに応じ、その部長は一時的に他部署に移りましたが、結局、その部長は今やなんと執行役員なのです。w

上層部がパワハラ気質な職場を勝ち抜き、今の地位を獲得してきただけに、労働環境改善の訴えは全く聞く耳を持ってもらえません。

しかし、それでは何も打つ手がないかと言うとそうではなくて、会社側のメリットがあると思わせれば良いのかと思います。
例えば、記者クラブでの拘束時間を減らす提案をすると同時に、ニュース、とくダネ取るためのこんな取材に充てたい。という言い方だってできると思います。

とくダネでなくとも、深掘り記事、特集記事を増やすので、
今これだけ消費している時間を、別のものに充てたいという提案ができるのではと思います。

改めてですが、地方紙は本当にブラックですよ。
就職など検討の方はよく熟考の上、諸先輩の社員の声を十分に聞き、就活すべきかと思います。


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