SXSW official Meet Up in Tokyoでのセッション+α のメモ書きなど

五反田にあるInnovation Space DEJIMAにてSXSW公式のMeet Upイベントがあり(2018年6月26日)、そこでお話しする機会があったので備忘録的にメモ。僕の発言だけでなく、その周辺で耳に残ってるワードを箇条書きでバーっと書きます。また、発言してない内容でも個人的に感じていることは追記しています。
もし来年のエントリーや視察の際の参考になれば。

ちなみにセッションは、元Wired編集長の若林恵さん、電通でOpenmeals Projectを引っ張ってる榊さん、そして急遽壇上に呼んだTodai To Texasの下川さんと僕を含む4名で行いました。
大体30分くらい。参加者は200人ちょっとくらいでしょうか。

Panel Pickerについて

・そもそも日本ではトレードショーが注目されがちだが、SXSW事務局はPanel Pickerにこそ応募してほしいと考えている。

・Panelでは、自身がやってるプロジェクトについての問いかけをオーディエンスに対し行い、「議論を交わす」事が目的。そこから未来に向けた会話が生まれる。その状況を通じて国や人種、思想、文化が混ざり合い、未来への提言に繋がる。

・Panelのエントリーは既に始まっており、7/20が締め切り。審査は3つの視点から行われる。(1)パブリック投票:30% (2)専門委員によるジャッジ:40% (3)SXSWスタッフによるジャッジ:30%

・Panelエントリーの際に、「未来への仮説」とそれを乗り越える「オリジナルのソリューション」を両方語る事が必要だと考える。個人的に、日本人はソリューションを語る事が中心になりがちだが、欧米ではやってくるかもしれない未来に対しての自分なりの提言と、なぜそこにこのチームが向き合うべきなのか?の意味性にこそ価値を見出すと考える。

・セッションを行うメンバーの多様性はかなり重要。人種、性別、職種、思想のダイバースを意識してメンバーを組み立てるべき。一社完結型のセッションで採用に繋げるのはかなり難しい印象。ただし、Soloセッションという枠もある。

Trade Showや全体について

・SXSWは本質として「ビジネス」のフェスティバル。アートやテック、コミュニティ、カルチャーだけのフェスティバルではない。それらは全て、未来のビジネスを語るテーマピースとしてセットされている。(ただしインタラクティブを中心に覗いているので、FilmやMusic、EDUなんかは別の視点があるかも)

・通常の仕事の枠を超えた自分たち発信のクリエイティブを投げ込み、来場者と4日間フルで会話する事で、ビジネス領域と能力の拡張が得られる。また、余波としてメディアへの接触も生まれやすい。

・ただし、出展で得られた反応を持ち帰っても(投資したい、海外での販路を作りたい、ブランドコラボしたい・・・等々)会社の業態によっては吸収できないケースも多々ある。子会社を作るか、専門部署を作るか、外部委託するかなどの選択肢になるが、判断とコストの両面で負荷はかかる。(その点で見ると、大企業よりスタートアップのが柔軟な対応がしやすい)

・逆の視点で捉えると、踏み込んでみたからこそ様々なニーズが外部にある事が発見できる。そこから経営層への説得/提案材料に使えるネタや可能性が生まれ、新しいビジネスコミットのキッカケになるかもしれない。

・海外の出展では、日本企業のネームバリュー、ブランド力が通じないケースが多い。それゆえ、主題の設定とコンテンツのポテンシャル自身をどれだけシャープにできるかがキモだと考える。

・上の流れで考えた際、組織よりも個の力にフォーカスが当たるケースが多く見られる。そこから繋がる新しい人/コミュニティとの繋がりが、新しいストーリーを生む。

・出展がリクルートに寄与するケースもある。面白いことをやっている会社だという認識から学生の注目を浴びるケースや、SXSWキッカケで海外からの人材が入社に繋がったケースもある。

・記念受験的なトレードショー出展も見られる。先に述べたようにここは新しいビジネスを作る場所。何をテーマに据えているか、結果的に何を持ち帰るか、4日間の中で起きた出来事から何を見出すかなど、祭りに参加し燃やした炎の燃えカスの中に、光るダイヤの原石をどう見つけるか。そこが重要になってくる。

・SXSWはとりあえず新しいことを始めたい人に、新しいバッターボックスを提供するような場所。例えばTodai To Texasの2018年度のブースデザインは多摩美の学生が行なっている。海外フェスに学生がリアルなワークスを提供できるような場所を作ることで、その個人の能力拡張、仕事の幅、人との接点拡張に大きく繋がる。

・SXSWに踏み込むことで、世界と自分との距離感を測ることができる。組織内向型になりやすい日本型の現場を一歩でも飛び越えてみて自分達のブランドやドメインが通じない世界で会話する事で、世間とのズレや距離感を測ることができる。世界と、自分を取り巻く社会とのキャリブレーション。

・日本は「変化」に対して寛容でない部分がある。その状況に同調しすぎると、世界とのズレが生まれやすい。インターネット以降、コミュニケーションやサービス、メディアがフリーになっていく中で他言語間での文化交流が盛んになり、思想やカルチャーが混ざり、オープンになっている。一方で、変化を求めない状況が生まれやすい日本の現場ではクリエイティビティもガラパゴス化する(恐れがある)。失敗や挑戦、変化に柔軟に対応し、色々な機会を設けることで、結果的に企業の将来的なビジネス向上に繋がるのでは、と考える。

そんな感じでバーっとざっくばらんなのと、30分弱と時間が少なかったのでとりとめのない話になりましたが、若林さんのファシリテーションと榊さん下川さんの多角的なパス回しにより、個人的にとても楽しめる会でした。SXSWは日本からの参加者が1500人を超え、アメリカを除けば世界で最も参加者の多い国です。その状況下で何を目的に渡航するか、何を持ち帰るかを各自が向き合いながら参加することで、個人も企業も、ひいては日本全体もが少しでも前に進むキッカケに繋がるのではないかなぁと思います。

今後も同じようなセッションが行われる可能性もあるので、その際は改めて。

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望月 重太朗

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