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「現在の都市」を俯瞰できる3雑誌

コロナによって社会全体や日常生活が変化し始めて、もうすぐ2年が経過しようとしている。

その間、結構早い時期から、まちづくり業界の内外で、今後の都市のあり方が変化していくという議論があちこちで沸き起こってきた。

通勤しなくて良い(してはいけない)という社会全体の変化に伴い、アカデミック分野や政策分野の人たちの中では、首都圏レベルでの都市の形(中心に機能が集中して、郊外が住居中心)って今ままでの前提で良いのか、といった議論などがあちこちされていた。

また、それとほぼ同じ問題意識で、ビジネス分野でも、都心のオフィス系不動産のあり方、住む場所の多様化に伴う郊外、地方の住む場、働く場としての可能性などが議論されるようになってきた。

コロナ1年目の一昨年2020年にそうした議論がSNS界隈でも結構盛り上がっていたが、昨年2021年には少し沈静化したように思う。

いずれコロナも収まってまた元の生活に戻るだろう(期待も込めて)という思いや、都市をハード面だけ捉えたら、そもそも簡単に都市の形なんぞ変わらないよね、というのもあるのかもしれない。

2020年がスマートシティなどと絡めたやや一時的な都市論ブームとして「SNSやネットイベント」中心に議論の盛り上がりだった一方で、昨年2021年には、骨太な都市論を議論する「紙の雑誌」が複数販売された。

以下は、現代の都市論について考えることができるオススメしたい3雑誌。

それぞれアプローチが異なるが、編集者の都市への強い思いを感じる内容だし、都市とは本来多角的に語られるべきモノだと思うので、できれば都市ついて知りたいと方には3冊に目を通して頂きたい。

MEZZANINE

主に、都市と経済活動や社会活動の関係に着目して、情報技術などによって都市はどう変わるのか、変わらないのか、物理的な都市の可能性について、たくさんの多様な学識や有識者の小論を集めている。


モノノメ

都市をテーマにした創刊号だが、今までの都市論とは一線を画し、人間、物理的な空間、自然、動物というモノ同士の関係を捉え直すような複数の対談。一言で表現するのは難しい雑誌だが、私には、新しい都市への目線、都市論を獲得するチャレンジをされた一冊のように感じられた。


WIRED vol41/vol42

言わずとしれた名雑誌だが、最近の特集は都市やこれから社会をテーマとしたものが多い。もともとテクノロジーという側面の強い雑誌だが、人間社会(都市社会)のそもそものシステムのあり方、テクノロジーがどう寄与するかといった内容となっている。


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