見出し画像

わたしが読んだ『計画と無計画のあいだ』という本



好きな人のことをもっと知りたい
と思うのは、当たり前の気持ちですよね、多分。

先日、小さな出版社「ミシマ社」に恋をしました(これについてはまた別で書くかも)。
そして当然の流れで、この本を借りました。
大学の図書館で。

ミシマ社代表・三島邦弘の初の単著です。河出書房新社より文庫になっています。 たった一人で「ミシマ社」を起業した話から、5年目の「発見」までをつづっています。原点回帰の出版社の「原点」が書いてある熱い本です。

ミシマ社の本屋さんショップ HP


以下、感想文です!
目が疲れない程度に、お付き合いいただけると幸いです。(目が疲れたらすぐに閉じてください!!!)


せっかちな方に捧ぐ三行感想文

思ったより泥臭い人のやっている熱い会社だと思いました。
ミシマ社はもっと、やり手のキラキラパラパラベンチャー企業だと思っていました。
彼らが携わった本をもっと読んでみたいと思いました。


付箋に引っ越した言葉たち

わたしがこの本を読んで付箋にお引っ越しさせた言葉は、ふたつです。紹介します。

※しっかりと言葉の意味を受け取りたい方は、直接、本を読んでいただけますと幸いです。どうしても、文脈の中の言葉の重みを伝えることが私にはできないーーーいーー


①「身をさらして生きている人であれば、」

 身をさらして発言したことが受け入れられないときはもう身を引くしかない。なぜなら、身をさらして生きている人であれば、どんな組織にいようが、必ず言葉をもって生きているものだから。

 ぼくがグズだったのは、「通じない」とわかっているのに、それを他者のせいにしていたことだ。通じないとわかっているなら、自分が動けばいいだけのことだ。一度リスクを取ったくらいで十分なリスクを取った気になっていた時点で、ぼく自身が批判している人たちと同じだった。つまり、保身の人間に他ならなかった。
 保身から発する言葉が、人を動かすことはけっしてない。

『計画と無計画のあいだ』三島邦弘 p44

たかが言葉、されど言葉だと思うのです。わたしは流暢に喋れる言語こそひとつですが、わたしにとってはそれが全てです。それが世界との接点です。
だからこそ、満足に自分の言葉を受け入れてもらえないとき、相手が思うように動いてくれないとき、相手に文句を言いたくなることがあります。「わたしは一生懸命話しているのに、なぜあなたは分かってくれないの。」

彼に言わせればそれは保身だった。
はっとしました。

言葉で伝わらないのなら、自分が実践してみせればいい。
「ほら、こういうことがやりたかったんだよ。素晴らしいでしょ。」
それは ”会社をつくる” の規模でなくても、日々の生活でいくらでもその機会は訪れます。

古風でかっこいい父親は、いつでも背中で語るものですよね、、!わたしも背中で語っちゃおうかな、、!!


②「強さは幻想でしかなく、弱さだけが本物だ。」

 知らず知らずのうちに「経験」でカバーする癖がつき、知らず知らずのうちに未経験への挑戦に対し、臆病になり。

 強さは幻想でしかなく、弱さだけが本物だ。

 ともあれ、世間で強さといわれるものを何ひとつ持たなかった当時のぼくは、せめて日々を笑顔で過ごそうと思った。

『計画と無計画のあいだ』三島邦弘 p65

寝返りを打つことさえも「初めて」だったわたしたちは、いつから「初めて」が怖くなってしまったのでしょうか(もちろん全く怖くないゼ!という人もいるのかもしれないけれど、それはきっと少数派)。
色々な経験を積むことは、もちろん大事!それ自体が尊重されて然るべき!ですが、そのせいで新しい挑戦に臆病になるのは、なんとなく寂しい気がします。

だから、上の言葉は、経験を積みまくった、強さ(?)で武装した将来のわたしに覚えていてほしい言葉として、ここに残しておきます。

それと、先の言葉に加えて更にさらに大事なのは最後の部分。
「せめて日々を笑顔で過ごそうと思った。」
なんて素敵なことを言うのだろう、この人は!

強さで武装したわたしには弱さを、
依然弱いわたしには笑顔を与えてくれる、

この一連の文章が、わたしはどうしようもなく好きです。


おまけ:この本ではじめて知った言葉(漢字)たち

気になるものがあったら調べて見てください〜

・行き斃れる(たおれる)
・路銀
・笠に着る


さいごに

大人になってから書く読書感想文は楽しいなぁと思いました。きっと、小学生のわたしが嫌いだったこと、今もう一度やってみれば楽しくできるのかも知れません。

プール、跳び箱、委員会活動、トマトを育てること、あさがおの観察日記、桂剥きなどなど。

機会があればトライしてみます!


読んでくださりありがとうございました。
おめめ、お疲れ様でございます。


ではまた!

🌷

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?