真田三代記(土橋治重・著)

そもそも、『真田三代記』は江戸中期~後期に成立した作者不詳の物語だと。初代家康公から15代将軍慶喜まで約300年続いた江戸幕府。戦国最強の武将と名高い真田幸村(信繁)をはじめとした真田一族のヒーロー談話です。真田一族と家康の戦績は真田の3勝1敗です。

戦国時代の武将たちの駆け引きが多く書かれています。ビジネスマンである自分は、武将たちが直感で動いた史実や、ある程度時間をかけて準備を整えて大きな敵に臨む姿を、ビジネスの世界と照らし合わせて考えながら読書しました。私が理解し学んだ点は、自分の過去の経験に囚われたり、過去の常識が不変であると考えたり、人徳に反する行動を行った人間は最後まで残れない事実でした。戦術と戦法の違いでしょうが、人を欺く事は良い結果に結びつかず、誠意のある人間は敵味方関係なく大切にされると理解しました。また、賢い、並外れている、もしくは忠誠ある武将はこれも敵味方関係なく大将たちが惚れ込み、どんな手を使ってでも引き留めようとするんですね。真田一族が武田家や豊臣家から重宝されたのみならず、真田一族を結成する際に昌幸や幸村(信繁)が武将を口説いた事実から、スタートアップ企業立上の際の人の集まり方を想像しました。私も2012年に起業した際は、事業の設計や事業開発に関わる実務も重要でしたが、それよりも多くの時間やエネルギーを使ったのは人集めでした。何をやるかよりも誰とやるか、これは人として社会の為に生業を興すとの視点でみれば、当たり前だけど一緒なんですね。

しかし、真田一族の生きざまはカッコよい。

歴史に”たら・れば”は無いんでしょうが、武田晴信(信玄)と真田幸隆の出会いが5~10年早かったら、真田昌幸・信繁(幸村)が豊臣でなく徳川と組んでいたら、歴史がどのように変わって天下統一は誰が成しえたんだろう?気が遠くなるし、どうでも良い話ですが、想像するだけで時間も忘れて陶酔してしまいそうです。私の大好きな色、もしくは勝負色は”赤”なので是非真田家の鎧のミニチュアを書斎に飾りたいなぁ~と思いました。六文銭に纏わる話をいつでも思い出させるためにも。。。



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