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温風至


夏へ憧れうだる夕刻

白南風(しらはえ)の吹くこの頃は


天の川から手を振る彼女を

思い出さずにいられない


それは静かに平等に

誰のもとにもやってくる


問題なのはただ一つ

番狂わせが起こること


まるで導かれるように

それは突然やってくる


強制参加の行列で

今日も誰かが繰り上がる


いつか自分の番が来る

今日も見て見ぬふりをする


だけどこんな暑い日は

温風至(あつかぜいたる)この頃は


思い出さずにいられない



天の川から手を振る彼女を


思い出さずにいられない


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