装釘がすばらしい書物04「桜の樹の下には」

5/28(日)「書物と装釘」 #書物とアート07 於:マツモトアートセンター
が開催されます。当日もっていく本をご紹介しています。

「桜の樹の下には」
梶井基次郎 大雅洞刊
関野準一郎版画4葉
本文フランス装、用紙は手漉き和紙。背革装コフル、総手漉和紙の函

和紙貼の函

本文は活版印刷だと思われます。

扉二色刷り


本文もノンブルが金赤で二色刷り。活版での印刷ですと、1色しか刷れないと思うのですが、この場合、2度通して刷っているのでしょうか?

糸かがり

8p折で糸かがりで製本されています。本のサイズは約235✖️290で片面4pですので結構大きい紙に刷っています。活版印刷ですと手キンで名刺しか実際に見たことないので、たとえハイデルのプラテンなんてのだとこれぐらいのサイズ刷れるものなのでしょうか?

挿画ページのノド


挿絵のページは一枚ずつ貼り付けてあり。手のかかる製本になっています。

背革装の仮表紙


フランス装本文


説明文のところにコルフとありますが、仮表紙のことを言うのだと思うのですが、不勉強でよく分かりません。


.大雅洞とは
佐藤俊雄がウィリアム・モリスの「理想の書物」を基準にして本づくりをした、限定本の出版社です。
もともとは戦前古本屋をしていた佐藤は「いい本をつくりたい」という思いから、昭和53年没まで50冊の本をつくった。
大雅洞という名称を使用するのは昭和26年から。
表面の豪華な外装よりも内実を重視し、本文用紙と活字の印刷効果を最大限にする本づくりを実践した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?