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ブロンディールに通うか、パリへ飛ぶか。

パリへ行きたい。

憧れのパリ。

行きたいパリ。

行きたいと言ったら行きたい。

行きたい行きたい。

あー行きたい。

もー行きたい。

どうしようもなく行きたい。

どうにかなりそうなくらい行きたい。

どうにかならないかと模索する日々。

遠くパリへ。

そのハードルは並大抵ではない。

飛行機で直行便だと片道12時間ちょっと。

乗り継ぎ便だと15時間から28時間なんてのも出てきたり。

行くだけで1日が終わってしまう。

日付変更線を跨ぐので、帰りにプラス1日加算される。

これはつまり現地で2泊と仮定すると、プラスして行きの機内で1泊、帰りの機内で1泊、日付変更線で1泊なので、2泊4日ではなく実質の2泊5日になるという。

例えば丸2日は滞在したいと計算すると、どうしても5連休は必要で、この5連休がなかなかハードルが高い。

5連休の壁、世間一般的にはそうなの?と思うかもしれない。

GW10連休などというのは夢まぼろしのように感じる。

むしろパリへ行くのに5連休では少ないと言う意見が大多数だろう。

その連休が適用出来なかったとき、フランスへ行きたい人はどうなるだろうか?


軽く絶望に襲われる。

行きたくても行けないという、

パリへ行くことは叶わないのか、、という絶望感。

嗚呼パリよ。

行くことは叶わないのか。

このまま諦めるのか?

行きたい願望欲望パリ欲フランス欲はそんなものなのか?


諦めてはいけない。

行ける。

行けるはず。

行けるか行けないかは、行きたいか行きたくないのかが決める。

厳密にはかなりのリスクを背負えば、行ける。

行くなら覚悟を。

覚悟があれば行ける。

つまり、パリには1泊で飛行機と日付変更線で3泊分。

「飛行機時間 >パリ滞在時間」という覚悟さえあれば、望みは叶う。

考えると恐ろしく、実行するのはもっと恐ろしい。

弾丸ツアー中の弾丸ツアー。

鬼弾丸ツアー。

まさしく鬼気迫る旅程になるだろう。

鬼弾丸ツアーの向こう側に、果たしてパリの姿は見えるのか。


・・などと考えながら、

デジャヴを求めて、今日もブロンディールに通う。

ブロンディールへの行程は、片道およそ1時間、直行便はなく電車かバスで乗り継ぎあり。パリ換算では、往路だけでもブロンディール往復しても12、3回は行ける計算で、復路まで入れると20回以上は行ける。

その上ゆっくり滞在できる。

ゆっくり滞在して、藤原シェフのエスプリが効いたフランス菓子と濃密な時間を堪能できるのだ。

こういうストーリーを妄想すると、アクセスが、、などと言われがちなブロンディールは、実はとても近場なのだという説明が出来るだろう。

日本で味わえる珠玉のフランス菓子たち。

現地とは空気も水も気候も環境も食材もすべてが同じというわけではない。

その中であっても本物を、理想を追い求め、此処だけでしか味わえないおいしさを築き上げ、提供し続けるパティスリーの存在。

藤原シェフの美学のあるお菓子を求めて。


今日もいつものようにブロンディールに通いつつ、いつかフランスParisへと降り立つ、そんな夢を見ている。

旅へといざなうように心地よい風が頬を撫でていた。


fin.


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