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至高のコッペパン

先日、地元のベーカリーで「コッペパン」を買う機会がありました。

正直に白状すると、昔は、コッペパンに対してあまりいいイメージはなかったのです。
学校の給食で時折出されていましたが、ボソボソして味も良くない。80年代までは、給食でそのようなコッペパンが出されるのは、珍しくありませんでした。

ですがその概念を覆したのが、3.11とその後に続く「飢え」の日々の中で出会った、地元のベーカリーの「コッペパン」です。

言うまでもなく、被災状況もさる事ながら、被災地の「食糧不足」は半端ではありませんでした。
どれくらいの期間だったのかは、覚えていません。農家ではない我が家に米の備蓄はありませんでしたし、物が入ってこなくなること自体が、想定外。
スーパーが開いているのも数時間という日々が、半月程続いていたでしょうか。

そんな中、残っていた材料で、「何とか地元の皆様に元気になってもらおう」と考えられたのでしょう。
母親が、パン工房「ふるかわ」の「コッペパン」を買ってきたのです。

電気は割と早くに復旧していたので、軽く温め、熱々のコッペパンにバターを付けて頬張りました。
その時の美味しさと言ったら!
「空腹は最高のスパイス」なんて言いますが、私の中で、あの時のコッペパンにかなうコッペパンは、この先登場しないでしょうね。

「ベーカリーカフェ アンジュール」さま

とは言え、須賀川市内にはいくつも気になるお店が。
その一つが、「アンジュール」さんです。

お店のオープンは、2015年。震災後にオープンした、須賀川では比較的新しいベーカリーです。

アンジュールさんの特徴は、とにかくパンの種類が多いこと。
私が訪問したのは平日のオープン直後でしたが、その時点で色々と迷ってしまうほど。

ですが、地元の番組で「コッペパンに色々挟んで楽しめるらしい」というのを知り、それを試してみたかったのです(笑)。
コッペパン自体のお値段は、80円。
そして、「コッペパン」に色々挟めるというと、あの名店を思い出すのですよ。

知る人ぞ知る、盛岡の名ベーカリーの「福田パン」です。
私も青春18きっぷでの旅行の際、乗り換え時間を利用して購入したことがありますが、この楽しみを地元で味わえる!
もう、頭の中はそればかりが占めていました。

この日、私が頂いたのは「オムそば」と「メンチカツ」。トップ画像のコッペパンのサンドがそれです。
オムそばは、ソース味の焼きそばパンに、たまごサラダをサンド。ソースの甘さを、たまごサラダがうまい具合に中和しています。

また、驚いたのが「メンチカツ」の美味しさ。
程よく甘みを残す程度に炒めた角切りの玉ねぎと、恐らく粗挽きの挽き肉のメンチカツが絶妙!
結構食べごたえがあり、メンチカツはご飯のおかずにも合いそうです。

他にも、気になった商品はいくつもありました。
その一つが、クリームボックス。
郡山名物ですが、須賀川のベーカリーでも扱っているお店があります。
クリームは、ミルククリームを使うのは共通していますが、あっさりタイプや生クリームの入ったコクのあるタイプなど、店によってさまざま。
アンジュールさんは、どんなタイプでしょうね。

※余談ですが、猫ちゃんの笑顔に、心を射抜かれました(笑)。

そして、お店の入り口はこんな感じです。

店内はイートインスペースもあり、コーヒーなども提供しています。
実際に、奥様方がおしゃべりを楽しんでいるのも見たことがありますから、すっかり地元の「名店」として定着しているのでしょうね。

また、アンジュールのすぐご近所には、「風流のはじめ館」があり、街歩きにもぴったりのスポットです。
明日にはRojimaも開かれるので、ついでに覗いてみるのも楽しいかもしれません。


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