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SEO絶対主義の弊害

Twitterで、フォロワー様の投稿で知ったこちらの記事。
GREEのきな臭い噂は私も耳にしたことがありました。

私が必ずしも「SEO」を信用していないのは、検索上位にくるための厄介な要素として、「会社のドメイン名の強さ」も関係しているからなんです。
あ、そう言えば今までSEOについて説明したことありませんでしたね。

SEOとは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の略称で、ものすごくざっくり言うと、

1.Googleの検索ウィンドウに、検索したいキーワードを打ち込む
2.その場合、検索上位に表示された記事が、Googleが「優良コンテンツ」と判断したもの
3.だから、自分のサイトを見てもらうには、上位に表示されるコンテンツ作り(サイト設計や文章、UIの工夫など様々な視点があります)が必要

という考え方です。
多くの人が今はGoogleを使ってネットで調べ物をしていますから、SEO対策は、Webメディアに関わる上での常識なんですよ。

私がSEOを絶対視しなくなったキッカケ

ワタシが通報することになった、件の元クライアント。

実は、「資格」のところでは結構上位表示されることが多いです。
それはなぜか。
ここからはワタシの推定になりますが、「信頼度No.1」がサイトに出ているので、その影響も多少はあるのでは?というのが私の考えです。
SEO対策の一環で出てくる「権威性」を、上手く利用しているんですね。

ただ、私も多少内部にいたから知っていますが。
本当に、正確なリサーチができているかどうか、結構アヤシイ部分もあったのも事実。
だってレギュレーションを提示された段階で、ライター側から何度も誤りを指摘されるって、どうよ?
詳しくは、こちら。

ただ、明らかにリサーチ不足……というのだけは、さすがにやめてほしいな~というのがライター側の意見です。
それから読者を置いてきぼりにしている、「個人のブログ」的な構成もそうですね。
市井の意見を拾い集めている身としては「個人ブログ」と「商用メディア」で評価が全く異なるので、やはり気になります。
構成が出来ているパターンは、ライティングに慣れていない人が挑戦しやすいメリットもあるので、多少単価が安くなるのは私も腹を括っています。ですが、そのメリットが殺されてライターの負担が増えたら、さすがに文字単価を抑えている意味がないのでは?と思う次第。

<引用元>

ここからは、さらに生臭い話になりますが、どうかご容赦を😅

この「信頼度No.1」を掲げているリサーチ元として頻繁に上がってくるのが、こちらの会社です。

「信頼度No.1」も、Googleのクローラー(ネット上を周遊して情報収集するAIロボットですね)が「No.1」の部分のみ情報収集をし、結果として上位に表示されているのでは……と、私は踏んでます。
もちろん、Googleの企業秘密でしょうけれど。

多分ゼネラルリサーチ社のやっている事自体は合法ですし、それを広告等にすること自体も合法なんです。
ただ、以下の5点のような問題もあるのでは?と私はずっと感じていました。

1.短期間のリサーチで取得した結果が、ずっと「信頼度No.1」の広告塔として使われている
2.リサーチの手法自体は非公開
3.このリサーチ結果がGoogleのAIアルゴリズムに組み込まれていて、サイトの内容まで精査していないのではないか?
4.結果として、上位に来る記事全てが正しい情報とは限らない
5.基本的には公式サイト・大手企業のドメインが強いが、情報が常に更新されているとは限らない

上記のGREEの事件は、この「5」の制度を逆手に取ったのだと私は感じました。
つまり、「GREEの方がドメインが強い」というのは、SEO初心者の私でも想像できます。それを利用して、GREEは誠実な態度を見せないのでは?というのが、私の推測です。

SEOへの誤解

SEOについては、やはりWEBライダー運営責任者である、松尾氏の記事が詳しいです。

ただ、松尾氏も何度も苦言を呈していらっしゃるにも関わらず、「Googleトップ10」の呪縛が、Webライティング界隈に既に常識として浸透してしまった。
「Googleトップ10」の部分だけが、独り歩きしてしまっている…とも言えるかもしれません。

それが、「大量の類似コンテンツ・コピペコンテンツ」を生み出している、根本的な原因ではないでしょうか。

ライターができること

もっとも、ライター側の「受注する側」の苦しい立場は、私も同じ立場なのでよく分かります。
ただ、最先端のSEOの知識を常にアップデートしているクライアントは、こうした傾向も掴んでいると思うんですよ。
なので、ライターにできることは「レギュレーションに沿いつつ、Google上位記事をクリティカル・シンキングの目で見ること」ではないでしょうか。

クリティカルシンキングとは論理的・構造的に思考するパターンのことを指し、自分が普段無意識にとっている行動や考え方を意識化し、客観的かつ分析的に振り返るという意味で用いられます。
<引用元:リクルート マネジメント ソリューションズ

まあ、もっと端的に言うならば「上位記事でも、読み込む場合には盲信せずに、ちゃんと自分で裏付けを確認しようぜ」ということですね。

少なくても、それがライター側・コンテンツ運営側の良心だと思うのです。
AIが台頭しているとは言っても、AIを運用しているのはやはり人間。
目の前の利益のみに囚われ、メディアとしての本質を忘れては本末転倒ではないでしょうか。



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