見出し画像

「ぜんぶ、すてれば/中野善壽著」ビブリオエッセー

《やれたらどれだけ爽快なんだろう》

どう見ても多すぎる。
私のゴミが多すぎる。
もちろん、相方のゴミもかなりだが、私の総量に比べたらないに等しい。
これじゃ、必要なものさえ探せない。
あれ、探せないと言うことは、ないのと同じかもしれない。

この本、タイトルが生かされているではないか。
なんと「目次」がない。
もしや、自費出版の類か、と隅々までみたけれど、ちゃんとした商業出版に間違いない。
この体のもので目次がないものを初めて見た。これはタイトルにかけた戦略なのか。

「本は捨てる。また、新鮮な気持ちで読みたいから。」

手放そう。
取っておいても読み返す事は稀で、あるのにまた買っていることすらある。
ここで、埃をかぶっているぐらいなら、誰かの役に立ってくれた方がいい。

旅に出かける時に、相方に「忘れ物はない?」と確認される。
「うん!大丈夫、携帯とお財布は持ってるから、忘れ物があっても買えばいい。」
と答える。
それなんです。
なんでも買える。
今は、田舎だってコンビニはあるし、2日待てば大概のものは手に入る。

いらないんだ。
大概のものはなくても困らない。

そうは言ってもなかなか踏ん切りが効かない。
が、自分と相方の実家の家じまいをしてきたから、その大変さはわかる。

たくさんの無駄を重ねて、さもさもたいそうな事をやってる風に見せているものがたくさんあるんだろうな。
その、無駄を捨ててしまえば、もっともっと楽になり、ついでに物も捨ててしまえば、もっともっと気楽に羽ばたけるに違いない。

「すてる」は忍びないから「手放す」物を増やすとしよう。

この記事が参加している募集

スキしてみて

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?