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「よくわからない」

最近自分が好きなものだけの情報を拾うようになっている気がします。情報過多の時代なので取捨選択をして。

昔は野球やサッカーに対して、そんなに興味がなかったけれど、多少情報を拾って知っていました。多分人並みには。

今は、昨年のサッカーワールドカップがスタートしたことも、日本が勝利をしたことも知りませんでした。
たまたま話が出て知ったくらいで。

一方、格闘技は好きだからペイパービューにお金を払って見ますし、積極的に情報も拾う。趣味ですね。
ところが、普段会う身近な人間関係では誰も話が合う人はいません。趣味なので、同好の士と語り合いたい、共感しあいたい時もあるのですが。

ただSNSを見ていると、好きな人は沢山いて、なんのかんの言っているのが気軽に見られるし、気が向けば参加も出来るので、それでわりと満足できています。良い時代。

これは自分だけの話でなく、わりと世の中全般そのような傾向になってきている気がします。SNSで簡単にコミュニケーションがとれる時代。好きなこと中心のコミュニティですごせる。

メリットもあるでしょうが、デメリットはネガティブな無関心が増えたり、ハイブリッドな強さや面白さ、深さを具えた人、モノが少なくなっていくことかと考えています。

なぜこんなことを書いているかというと、アーティストトークへ来て頂きたいからです。

AIR展で、出展アーティストの方々と、登壇してトークをします。

各々推薦されて集った方々なので、私はどなたとも面識がありません。

搬入で初めて直接ご挨拶し、作品も作業合間に拝見しました。

合間にササッと表面的にしか観賞していませんが「きれい」「面白い」「素敵」と様々感想は湧いてきました。
ただ「よくわからない」とも思いました。正直「よくわからない」が自分の今の感想第1位です。

普段自分が接する世界観と違いすぎて「よくわからない」

だからとても楽しみにしています。

きれいとか素敵という表面的なことよりも、「よくわからない」という中へ飛び込めることが、今の自分にはとてもありがたい機会です。

最近はわりと陶芸のお仕事を頂けて、日々目の前の制作、自分の世界観と向き合っています。
そんな中淡々と進歩出来ている感覚の時もありますが、ふとした時に弱さ、脆さを感じ、壁を感じることがあります。

そして、今がそのふとした時なのです。継続中です。ふとしっぱなしです。

成長して壁を超える方法として、環境を変えること、自分の範疇以外のことと関わることだと考えました。ハイブリッドな強さを具えたたいと。

そんなこともあり、昨夏鬼石のAIRにも参加しましたし、今回のアーティストトークも楽しみにしているのです。「よくわからない」中で揉まれてこようと。

「よくわからない」とか、失礼だと捉る方もいらっしゃるかもしれませんが、このような世界だと「わかりやすさ」がネガティブになることもあると考えています。

「よくわからない」と向き合うことで、自分の中に新しい気づきを得ることもあると思いますし「わかりやすさ」の中で得た気づきより深みがあるかもしれません。

というわけで、アーティストトーク是非お越しください。

長文お読み頂きありがとうございました。

※難解な作品が並んでいるというわけではありません。
自分のいる世界観や興味と違う「よくわからない」ということです。

◇画像: 『石と水』

☆展示情報☆

【群馬AIRアートプロジェクト2022成果発表展「アーティストからみた群馬の魅力】

【期間】 2023年02月21日 ~2023年02月26日

【時間】 9:30~17:00(最終入場は30分前まで)会場群馬県立近代美術館入場料無料内容

【アーティスト・トーク】 2月23日 14:30〜16:00

【美術館にいる予定日、時間】
23日(木)13:30〜17:00
26日(日)11:00〜17:00
(※休憩でいない時もあります)

◇2022年から始動した「AIRアートプロジェクト※」により、5人の若手アーティストが群馬県内のアーティスト・イン・レジデンス(AIR)に滞在しながら、地域でリサーチ活動や作品制作、エデュケーションプログラムなどを行った成果を展示する。

アーティスト:江上越(現代美術)、山本千愛(現代美術)、小野澤弘一(陶芸)、頭山ゆう紀(写真)、佐藤令奈(絵画)

 

※AIRアートプロジェクトとは、アートの力で地域を元気にする「アーティスティックGUNMA」の実現のため、アーティスト支援、地域振興、アート教育・体験の好循環を目指した事業です。

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