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【倒産を防ぐ経営学】#5 右から調達、左に資産(後半)~貸借対照表に表示されない大事なもの~

貸借対照表(B/S)を見よう


前半と同じく貸借対照表を見よう!
という話なのですが・・・

前半でお話しした通り

ポイント① 
負債は他人から調達したもので、純資産は自分で調達したものである

ポイント② 
あくまでも資産に記載されているものは将来的にキャッシュフローを生み出すものでなれればならない

このようなポイントがありました。

このように貸借対照表を数値で見ようというお話でしたが

今回は貸借対照表は不完全であるというお話

見えない資産の存在


財務ばっかり勉強していると見えづらくなり、見えない資産に気づかない経営者の方が多いように思います。

見えない資産の例として

例えば・・・

  • 秀逸な人材

  • ノウハウ

  • 商品力

  • 会社の取り組み(SDG’sやガバナンス強化)

  • 会社の歴史(ブランド力)   etc…


上記の見えない資産を強化したい場合は

  • 秀逸な人材を獲得する、もしくは育成する

  • ノウハウを属人的にせず、マニュアル化する

  • 商品開発

  • 企業統治と持続可能な開発目標の社内と社外への浸透

  • 企業の継続、永年化

などにお金と時間を使うことになります

蓄積されない資産


前述した使った時間とお金などは貸借対照表には記載されるわけではなく

損益計算書の経費として記載され
貸借対照表に蓄積されるものではありません

大事な企業競争力や企業価値は決して数値で現れるものではなく、数値だけで判断していると痛い目を見ます

前回では数値に注目して、会社の分析を行う視点でした

調達したお金をいかにして増やすか?

が命題なわけですから

調達したお金を最も効果的なキャッシュを生み出す源泉に投じるか?

将来キャッシュを生み出す源泉に、お金を使っているか?

これが一番大事です!

試算表や財務諸表を読む力を付けたとしても見えない資産が見えていないようでは、本来の企業価値が見えてきません

数値はあくまで数値

利用価値は十二分にありますが、それだけに頼っていてはいけません

経営者の美学や人柄、ユーモアなどが企業や組織風土をつくります

心を磨くことをいつでも忘れずにいたいものです


KRN株式会社 代表取締役
経営コンサルタント 齋藤健太郎
コワーキングスペースBOX-VASE オーナー


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