『土岐田のここからつなげる英文法ドリル』(Gakken)の著者公式/ オススメの使い方

こんにちは!Gakkenから『土岐田のここからつなげる英文法ドリル』が7月に発売されました。『土岐田のここからはじめる英文法』との違いを含めて、説明していきます。

※以下略して『つなげる』と『はじめる』と呼びます。


1. レベル感の確認:文法の識別を中心に応用力をつける!

『はじめる』では中学英語と高校英語の接続をなめらかに行いました。

『つなげる』では、それを応用力に変えていきたい読者にオススメです。
その応用力とは複数の単元が同時に問われても、きちんと理解する力であり、瞬時に識別できる力と言えます。近年の入試では早慶の問題はもちろん、上智や明青立法中などでも1つの知識だけではなく、複数の知識を横断することが増えています。これらに対応するためには、知識のネットワーク化とアウトプットの練習が欠かせません。

『土岐田のここからつなげる英文法ドリル』のデザイン

僕が普段予備校や学校の現場で生徒を見ていると、文型や品詞がどのように活用できるのか理解している生徒は成長が早いです。『はじめる』ではかなり基礎的なところ(中学英語)からスタートしていたのですが、『つなげる』ではより実践的なレベルまで引き上げていきます。文型の識別も思考力を試す良問を扱っていますので、文型が実践でどのように役立つのかがクリアになるはずです。

さらに、『つなげる』バージョンの「土岐田流英文法ガイド」では英文解釈につなげる話、単元同士のコラボ、思考力を試す問題を解く意義などを伝えています。p. 10-16のカラーページで解説しているので、『つなげる』の位置づけをしっかり理解した上でスタートしてみてください。なお、今回「応用力」を明確に定義しているので、ぜひ書店でチェックしてみてください。

2. 推奨ペース、構成とオススメの使い方

『つなげる』も『はじめる』と合わせてわかりやすく50講にしました。

前半Chapter 1-4が文型、品詞分解と句と節の活用というメニューです。

一方で、Chapter 5-8が時制、助動詞、仮定法や比較などの分野は後半でまとめて学習していきます。ラストがChapter 9です。読解入門にあたる接続詞の活用です。これは読解につなげて欲しいという願いもあり、きめ細やかに問題選定もしました。

丁寧に学習するとしたら、『はじめる』と同様に1か月でモノにするのが現実的に良いプランだと思います。できれば1日2講で25日~30日で完成が著者の正式なオススメペースです。

また、土岐田の講座の受講生(予備校や学校などで授業を通期で受講している)はおそらく10日もあれば終わるはずです。その場合、1日5講ペースということになります。取り組む時期としては文法の知識を実践力に高める時期になるので、高3ならば夏、高1や高2ならば秋から冬などに計画的に取り組むのがオススメです。

✎Step 1
左の講義ページで内容を理解します。特に『つなげる』は解き方のプロセスの解説を重視しています。それを例題の演習と解説の熟読を通して深めて行く流れです。

✎Step 2
右のドリルページで厳選された4択問題、和訳問題、整序英作文、英作文問題を解きます。4択問題や和訳でインプットした英文が次第にアウトプットレベルになっていくのを体感してください。

✎Step 3 
自分の理解のあやふやな部分の自己分析と解き直し
このステップもかなり重要です。予備校で生徒を見ていると、間違えた問題だけ復習する人が多いのですが、解いた時点で理解があやふやな問題についてもしっかりと復習すべきです。文構造の解説も解釈の問題集並みに詳しく書いているので、複雑な英文は構文解析もチェックしながら理解を深めてください。

✎Step 4 
まず優先すべきはドリルページを進めて行くことなので、これは総復習として取り組んでみてください。

学習単元の例文のリピーティングをする!

音声に続いてリピートしてください。ダウンロードした音源は電車の移動時間、自宅での独学、教室での音読練習にも最適です。

✎Step 5
最後に修了判定模試(付録)の問題で定着を確認しましょう。解説ページでは単元のリンクがありますので、どの講を詳しく復習すべきかをチェックしてください。しっかり身についていればこの本は卒業、まだ復習すべき分野があれば2周目は弱点分野を中心に仕上げて行ってください。特に本書では読解や作文でも使えるレベルになっているか、試す問題を出題しています。


『土岐田のここからつなげる英文法ドリル』の模試

3.文構造を詳しく解説しているので、解釈入門にもオススメ

解釈入門としてもオススメの本です。基本設計が「文法」を英文を読むことや書くことにも応用して行こうというスタンスなので、簡単そうに見えてやりがいはあると思います。

ドリルには文の構造(SVOC/ 句と節のカタマリ)を書き込みながら進め、それを解説ページで熟読するのも実力アップにつながります。

『はじめる』同様に、p. 118-135に音読用の例文をつけました。普通のStepをこなすだけでも相当力はつきますが、英作文の力や英語のカタマリ把握力を鍛えたい読者のための例文集です。

例文集での復習は読解や英作文につなげるのにオススメです。編集担当者とも意見が一致し「ぜひつけましょう!」という流れになりました。

『ここからつなげるシリーズ』のラインナップ紹介 

『はじめる』からスタートし、『つなげる』で実践的な入試対策にもつなげられるという構成をとるシリーズなので、ぜひ取り組んでいきましょう。

解釈や英作文も同じ分野で定着をはかるために扱うので、総合的な英語の力が鍛えられます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?