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『メディア』を重要視する米大統領選挙

本選を2ヶ月後の11月3日に控え、より激しさを増すアメリカ大統領選挙。
民主党のバイデン氏と共和党の現職トランプ氏による事実上の一騎打ちとみられる今回の選挙だが、本日たまたまSNSを通してとあるニュースを目にした。

あつ森!?

バイデン氏は御歳78。
第二次世界大戦を知る世代にして、どうでもいいことだがうちの祖母と同い年。
そんな人があつ森を選挙に使うとは……ばあちゃんなんか未だにガラケーのらくらくフォン使ってんのに……

もちろんアメリカ大統領選挙は候補陣営による総力戦なので、バイデン氏の陣営にヴァーチャル空間の持つ影響力を重要視した人がいたのだろう。

思えばアメリカの大統領選は昔からメディアを通じて先進的な試みが多くなされているので、詳しい方々からすると驚きはないのかもしれない。

日本国憲法の前文にも取り入れられたとされる『人民の、人民による、人民のための政治』というフレーズがあまりにも有名なリンカーンは、「人々に怖い印象を与えてしまうから髭を生やしなさい」という11歳の少女の助言に従い、大統領選の前に髭を生やしたとされる。
写真により第一印象が決まる当時、髭が与えた影響は小さなものではないだろう。

冷戦時代にアメリカを率いたジョン・F・ケネディは、史上初のテレビによる討論の場を重要視し、自身がテレビを通してどのように見えるかを徹底的に研究した。
対抗馬であったニクソンが見栄えより議論の内容を重視し、照明の暑さから汗を拭う姿が国民からは頼りなく見えてしまったことから、このテレビ討論が契機になりケネディが大統領選に勝利したとも言われる。

政治への関心が強いアメリカにおいて、メディアを通して直接国民に政策を訴える場がいかに重視されているか。そしてあつ森の持つプラットフォームがどれだけ大きなものか。

わずか3段落の短いニュースに、私は大変大きな衝撃を受けたのだった。


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