友だちから時間をかけて好きになり、ついには恋人同士に。または、幼馴染で小さい頃からずっと一緒だったが、ふとした時に相手を異性として認識する。などなど、関係を育んだゴールが男女関係であるという例は、フィクション・現実社会とともに身の回りに溢れている。

私は昔から、この「友だちから男女関係に昇格する」ことが一切なかった。だいた出会って5分（もかからない）で判断する。この人と寝れるか否かを。そして相手の内面のひとすくいを知る前に「無理」というレッテルを貼った人と、その後一切、甘い関係になることはない。友だちとして何軒もはしご酒をするようになったとしても。酔っ払って理性が飛んだとしても、相手のおでこから「この人ではない」との御札がとれることはない。

この話をすると、友だちからはトテツモない面食い、あるいは条件でスポスポ判断していく機械的恋愛人間と思われることがある。しかしこれは間違いだ。もちろん一目惚れをするのだから、自分が好きな外見であることに間違いがない。でも好きになる人は世間で言うイケメンとか男前とかそんなのには程遠い。こともある。そして職業やご身分もバラバラである。

私はこの5分間、何を見ているんだろう？

匂いも大事だ。嗅覚は脳内の感情をつかさどる部分にダイレクトにコンタクトするらしい。

声も大事だ。どんなにステキでも声が高すぎたり、低すぎるとダメ。ずっと聞いていたいと思える声、うっとりするようなステキな声。

見つけているもののセンス。何も流行的なものでも高価なものでなくてもいい。でも、例えば生デニムを大事に色落ちさせて育てるように履く人に私は弱い。私のこともそうして大事に履きこなしてくれるのかなと期待できるからだ。女もジーパンも同じ、突っ込まれる側。だからね。

他にも話し方のスピード、ゆっくりのほうが好き。無精髭が少しくらい生えている方が好き。何気に選んだのにセンスがいいというようなシャツ。髪は、気にしないなサラサラでもふわふわしていても好き。

私は蟹座のB型の女だ。どうやら物事を直感的でしか考えられないらしい。三年半ぶりに野に放たれてから、自分の感情に赴くままに生きなければいけなくなった今、自分のこの男を好きになるアンテナの感度が鈍っていないことを祈るまでだけど…。

結婚できた人はこのアンテナのスイッチを切ってしまうのかしら？それとも旦那様にずっと恋しているの？まさか。

好意を抱くと、まず裏切りません。好きな人とはとことん仲良し、嫌いな人とはなるべく距離を置く。それが蟹座B型です。だから、穏やかにも見えるのです。 一つ困ることがあるとしたら、彼らの好き嫌いの基準がどうも分かり難いことでしょうか。どうも彼らは好悪を非常に短い時間で判断しているようです。ポケーとしている間に友達になれそうかどうかを判断されます。

私と同じ蟹座のB型の全ての女性におくる。