八ヶ岳美術館 1979 村野藤吾
最初に目に入るのは、天井全面をカバーするカーテンのような布だと思いますが、この美術館の本質は、カーテンの形状の複雑さや線の多さにあるのではなく、もっと深いところに求められるべきだと思います。
それは、外観のこじんまりとした印象と、内部に足を踏み入れたときに感じる空間の広がりとのギャップです。
この感覚の背後には、開口部を意図的に制限することで、自然光で建物の奥を明るくして、視線を奥深くまで誘い込み、訪れる人々を自然と内部へと導くよう設計思想があるきがします。
特筆すべき