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『the postman of NAGASAKI』

静岡時代 竹活動(放任竹林の整備や富士山プラットフォームの活動をされている)で出会った田中さんから情報を貰った『長崎の郵便配達』映画化のお話し。

わたしが奈良への移住を決行し、そしてcovit-19が大騒動になった2020年、既にフライヤーは出来上がっていて、監督は田中さんを通じわたしの元にも送って下さった。あれから約2年。公開予定が随分伸びた裏には様々な困難や出来事があり、それらを経ての8/5だと想像できた。わたしも何かとても待ち遠しい2年だった。最初のフライヤーは友人たちに配りつつ手元に3枚残した。川瀬監督直筆の一筆箋は残した3枚と共に今も大切に保管してある。

公開日を知った時、当日に観に行こうと決めたのだけど…出張料理人の仕事やその他予定が入り行けなくなった。その後もスケジュールが落ち着かず、結局今日『8/9長崎原爆投下の日』に劇場へ向かうことになった。予期しないこのスケジュール変更だったけれど不思議な神の計らいに深く感謝している。今日でよかった。今日がよかった.。

幕開けの時刻から暫くして、携帯電話には岸田総理のあいさつが始まったという速報が入った。
目の前にイザベラさんやスミテルさん、ピータータウンゼント氏の生々しい声や姿を拝見し息遣いを感じながらその速報を受け取った時、これまでにない強い憤りや哀しみ、込み上げるものがあった。わたしはいつも感情がフラットな方なのだけど…自分自身が驚くほどに、涙は溢れ胸の内から沸き上がるものを感じた。

映画をこれからご覧になる方には、それぞれの感性で味わっていただきたいからわたしはこれ以上書かない。
でもひとつだけ伝えておきたいことがある。

この世に起こる事象に意味のないことなど一つもない、とは思う。
でも…自己保全のために起こした思考や行動により、直接に被害を受けた人、そしてその被害を受けた人と縁のある数えきれないほど多くの人の人生や運命や愛、未来、それらが想像を絶する程の苦悩に満ちたものになる又は変わるということ。これを忘れないで欲しい。また、そうと理解しているのにも関わらず何らかの事情で自身の誠実さに蓋をして過ちの行動を起こしてしまうこと。
これらを一切やめて欲しい。
誰もが愛に準い、愛に従い生きて欲しい。
わたしもそうしようと生きてきたしこれからもそう生きていく。悔いることもたくさんある。しかしその悔悟にもきちんと向き合おうと思う。

広島も長崎も、原爆投下の真実はなんだったのかと様々な考察や意見が交わされている。わたしも非常に疑問を覚える部分が多いのは否めない。なにしろその現場をリアルタイムで見て確かめることができないのだから。
しかし何がどうであっても、被害を被り命を落とした人 心にも身体にも深傷を負った人がたくさん存在することには変わりない。
このnoteを目に留めてくださったあなたにはぜひ、公開中に観に行ってもらいたいと思う。
深い学びを促されたこの映画に出逢えて本当によかった。田中さん、川瀬監督とのご縁を繋いでくださってありがとうございました。
谷口さん、ピータータウンゼントさんはじめ多くの犠牲者の皆さまに安らかな眠りをと祈りを捧げつつ、父への愛を抱きしめ、ご自身のお役を果たそうとされているイザベラさんに敬意を表したい、そんな氣持ちになった。

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