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【読書メモ】魚で始まる世界史

皆さんこんにちは。今日紹介するのは、歴史の教科書ではあまり触れられない、魚が西洋史に果たした役割にスポットを当てた越智敏之の著書『魚で始まる世界史』です。この本は、ニシンやタラなどの魚がヨーロッパの経済や文化の発展にどのように寄与したかを詳述しています。これらの魚がいかにして大航海時代の推進力となり、新大陸への影響を与えたかが興味深く語られています。

この本では、魚が単なる食料以上のものとして位置づけられている点が特徴的です。キリスト教をはじめとした宗教との密接な関わりや、ニシンの回遊コースの変化がハンザ同盟の繁栄と衰退、さらにはバイキングの移動にどのように影響を与えたかの分析は目からウロコの情報です。(ここはうまいこと言ったポイントです)

また、本書の第7章では、古い時代の魚料理レシピが紹介されており、それには「魔女の宅急便」にも登場するニシンのパイなど、歴史的な料理が現代のカルチャーとどのように結びついているかが示されています。これらのレシピを通じて、読者は過去の食文化を実際に体験することができるため、やる気があればただの歴史学習を超えた体験が可能になります。

食の歴史に興味がある方はもちろん、ヨーロッパの文化や経済史に興味のある方にもお勧めの一冊です。

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