「生」浴びる二日間。ディズニーでは埋められない穴を変化連は満たすのかもしれない。
以下に変化連をやると決めてから自分が感じてきたこと、終わってからこれが変化連の価値だったのかもしれないと考えたことをまとめた。
(変化聯は今日から変化連になる。悪しからず。)
イーロンマスクはtwitterの社名を自分の好きな「X」に変え、宮崎駿は映画「君たちはどう生きるか」を通し、エゴ振り翳しまくりの己の「こう生きる!」を宣言した、言い換えれば盛大なオナニーを見せつけた、わけであるが、私は今回のnoteを通して読者に盛大な「俺はこう生きる!(原液)」をぶっかけたいと思う。
カオスの集客には東洋哲学を。集客以外はアリストテレスに感謝を。
🌟変化連は立ちっぱで生活するために生まれた
変化連は元々社会課題解決に燃える希少な若者のバーンアウトを防ぐために「もっと俺ら横同士でリソースの共有とかした方がいんじゃね。その方がスムーズにビジョン達成できるんじゃね」として組織同士の共同体"ユースコンソーシアム"形成を目指して生まれた。
社会課題解決のためには立っていなくてはならない。これは短期的に莫大な資産を稼いで1人でEXITする一般的な利益目的のビジネスとは違い、社会課題の解決が目的であるがゆえである。
本当に立ってるだけでいいのか?
本当に立ってるだけでいい。
そもそも社会課題は構造上短期的な解決を見込めない。貧困は1家庭で子供が自立するサイクルを生まないとなくならないし、気候変動になるとエネルギー問題・経済問題の話になり、人々の単発の"ちょっとした心掛け"で解決する問題ではなくなってくる。例えばCO2排出削減のためのカーボンニュートラル施策を進めるなら脱炭素に舵切るだけの新たな技術が必要になる。
アダム=スミスの国富論に市場における「(神の)見えざる手」があるが、社会課題解決に行政が介入せざるを得ない時点でその手から外れる。神によって市場最適解が自動的に調整されるこの世において、人間の手で変えていかなければならない社会課題は神への冒涜である。だからこそ、技術だけでなく、SDGsやWell-beingなど人工神の理想を啓示しながらバンバン規制もしていくし、インパクト投資で後押しもする。
いやちょっと待てよ。
こんなに色々しないといけないなら全然立ってるだけじゃダメじゃん!
そう思うのも無理はない。
1人がちょっとやったぐらいでは焼け石に水。暖簾に腕押し。石の上に落ちる一滴の水である。
しかし、雨垂れ石を穿つ。何年にも続く何十億もの水ならどうであろうか。技術を作るのも人間であれば使うのも人間。規制をするのも資本を与えるのも人間である。社会課題は「ドラえもん」を作るなんかよりもっと簡単に解決に向かうだろう。
社会課題で難しいのは立つことではない。
難しいのはみんなが立ったまま暮らし続けることである。
そのために変化連は生まれた。
これまでに確立されてきたコミュニティーを横で繋ぎ、みんなが立っていられるよう次世代コミュニティーとしての機能を持たせたい。
さぁ!融合しよう!
🌟ウソと圧倒的カオスによるわからせ。
そんな変化連であるがここまでの意味を理解した上で参加している人は少ない(言ってないし)。運営サイドとしてもこんな固っくるしい話をわかってほしいがために参加者を遠路はるばる呼んだわけではない。そもそも話してわかることではない。ではどのように伝えるのか。
日本人が大好きな「方便」&「無分別智」を用いる。
東洋哲学は話してもわからないものを伝える手法の宝庫だ。
要はウソをついて徳島に来させて、非言語かつ理論ぶっぱのアハ体験で"わからせ"る(R-18)のである。
無分別智とは悟りのための智慧であり、言葉を用いない理解の仕方を指す。
悟りといえば近年、多くの経営者が真理のためにこぞって行う禅がある。かのスティーブ・ジョブズのルーティーンでもあったそうだが今回は真理とは関係ない。言語化して「みんなで手を繋ごう」なんていってもわけわからんだろうなと思ったから単純に体験させるしかないと結論づけた。今回に限り正解だと思う。
行うのはユースコンソーシアムの説明ではなく、
「阿波おどりあるよ。100万人集まるお祭りだよ。すごいよ。」「車も出すよ。徳島のいろんなところ連れてくよ」とあの手この手で全国の若者を呼び出し(方便)、「Big Issueが解決された先に生じる歪みは何か」という答えのない問いを議論させ(禅問答もどき)、非言語、双方向性かつ多様性のある阿波おどりで融合をわからせる体験会である。
一度わからせてしまえばあとは簡単だ。阿波おどりという単語一つで通じてしまう。逆に体験していない者に"あの感覚”は説明不可である。
参加者の1人、ノマド女子大生のゆずさんでも「現地に行け」としかいえなくなっている。
理解しようとしているのに、何もわからないまま阿波おどりを踊っている様を見て笑ってしまった。以下彼女のnoteからスクショ抜粋。
そうはいっても彼女の優秀たる所以はなんだかんだ感じ取ってくれるとこである。
この融合の感覚を感じ取ってくれただけで今回のイベントを開いた甲斐あるなぁとしみじみ思う。
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関係ないが今回協賛して下さったスカイランドベンチャーズ(株)の木下社長が口癖のように言う「起業しろ」。
あれは般若心境と同じ悟りの効果があるぞとnoteを書きながら思った。
馴染みがない方も多いかもしれないが般若心境の最後は「ボウジ ソワカ」で締められる。実はソワカは意味を持たない。幸あれとかその辺の言葉である。悟りにあたっては意味ある言語的な区分は悪なのでソワカとかそんな言葉になったらしい。
起業をするにあたっては、論理的にこの方が人生が成功するとか、友達もみんなやってるとか、理知的な理由を並べるよりむしろ「起業しろ」。
この口癖の方が悟り=起業に飛び込む若者の後押しにつながるのだろう。
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🌟一旦まとめ
前半は変化連の背景おさらいや阿波おどりによる融合についての話。
後半ではその融合に価値はあったのか、WSについての振り返りを行う。
終わってからわかった変化連の価値とこれから
🌟人間が持つ「生」エネルギーは代替可能なのか。
変化連が終わって数日後。このようなDMが届いた。参加者の1人からだ。
正直そのような素振りは全く見えなかったし、話題にも上がらなかったので驚いた。何はともあれその人にとって今回のイベントはまさに人生が変わるほど大きな転機であったのだ。自分たちが作り上げたものに価値を感じてくれることは純粋にめちゃくちゃ嬉しい。
私は産後うつの解決にと泣き声理解促進アプリ「あわベビ」を開発してリリースしているが、その時には「どん底から引き上げる」ようなエネルギーを感じることがなかった。アプリを使って産後ストレスの軽減をするという方向性は予防医療的な意味でも評価されていたし、泣き声というネガティブな情報をポジティブに変換するというコンセプトは成功すれば意識改革にもつながるという、素晴らしいアイデアであると今でも思う。
しかし、最適化を追い求め、利益のために少数の声を無視する中で自分から発する感情が希薄になっていくのを感じていた(歳のせいもあるか…?)。
テクノロジーの力で世の中はどんどん便利になっていく、それは間違いない。だが、「便利」はあくまで効率化にすぎない。どれだけ物が早く届くようになっても、どれだけ情報が手に入りやすくなっても、声をかけようとしてくれる友人がいなければ、パッションをぶつけ合う狂った「生」の祭りがなければ、そこに価値はない。0に何をかけても0なのだ。
もちろん便利になることで物理的に救われる人数が増えていることはわかっている。大抵の人は0ではなくどこかに1を持って生きている。365日私は物理的に苦しむ人のために時間を"効率的に"使い、より多くの人を救おうともがくだろう。もちろんテクノロジーもフルに駆使する。だが、効率や、マニュアルでは届かないいわゆる「心」の部分には、プログラムされていない馬鹿のアドリブで泥臭いパッションが何より届きやすい。そして言語化されないものは代替され得ない。
私はプロ阿波おどり集団『寳船』の1人、たかしさんの感情が昂って自然に口をついてしまうシャウトが好きだ。そのうちの1つにこんなのがあるので紹介させていただく。
飯を食って働いて寝て起きて生きる。何かを入れて何かを出す。
生命は死ぬまで膨大なエゴを撒き散らしている。
DXに埋もれがちではあるが、人間はそつなく情報伝達を遂行するだけのロボットではない(また遺伝子を運ぶだけの乗り物でもない)。その一挙手一頭足はその個の選択であり表現である。そして、常にそうであれとは言わないが、0を1にする論理を超えたギリギリのところでは私たちは馬鹿であらねばならないと思う。
人の持つ「生」のエネルギーがクソほど強いことを久しぶりに再認識したDMであった。
🌟変化連を来年以降も行うべきか
そんなDMを受けて考察もくそも必要ない。「行う」一択である。
来年もよろしくお願いします!
一応結論までの過程を載せますが大したこと書いてません。
このパートは飛ばしてもらっても大丈夫です。
🌟ラグとロスの少ない会話の応酬。常温常圧超伝導はここに存在した。
WSは今回、「あまりにも時間がなかった」「問いをうまく消化しきれなかった」「渋滞で参加者が半数遅刻してしまった」の三重苦で割と渋い内容だったらしい。
正直、もっと距離感バグってる人が来ると思っていたので良識のある方が多くて意外だった。全然知らない土地なのだからもっと暴れてくれても良いのに(冗談である)。次は参加者の渋滞による遅刻も考慮し、全てのグループに運営が混ざり議論を誘導するよう取り計らおうと思う。
それにしても私はこのWSが楽しくてしょうがなかった。エネルギーロスを減らすために日夜研究が行われているように、会話におけるラグとロスも少ない方がいい。発信受信間で会話の意図は多少なりずれるし、ラリーにおいてもnow loadingは当たり前に発生する。今回はそのストレスが限りなく少なかった。おかげで夢のような時間を過ごすことができた。
世間がLK-99で盛り上がっている中、私たちのグループは常温常圧で超伝導状態に入り、ストレスフリーで議論を進められたのだ。もしかしたらあの時間は幻だったのかもしれない。
名刺交換や型に嵌め込みテンプレ化した事業紹介なんてものは脇に置き、築いてきた思想・己のフィルタを通してなされる純度100%「お前」との会話。建前や事前準備なしに問いへのアンサーが積まれていく。贅沢の味を知った人間は元には戻れないと聞くが、それも納得の多幸感である。
来年はさらに磨きをかけ、よりハイレベルな議論ができる場を設けたい。
🌟変化連WS②問いの解説(必要であれば)
今回WSでは「今あなたが向き合っている Big Issueが解決されたとして、その次点で想定される歪み(next issue)」について考えた。
*Big Issueとは、貧困や格差、気候変動などの社会的に大きな問題のこと*
もしかしたらnext issueは遠すぎる未来かもしれない。だが、社会課題に燃える人たちはこのことを想定しなくてはいけない。ビジョンなき挑戦に道はない。
例えば貧困問題。
これを解決しようとするとその過程で新たな歪みが生じる。
・富の再分配の限界
・場所を問わないインフラ整備の限界
・一人ひとりに合わせた教育、医療サービスの限界
この歪みへの気付きは他者視点の獲得であり、終わりのない旅路への一歩である。
「君は一生他人のために生きていくのか?」
社会課題解決は特に他人の生活の支援に関するものが多い。それもまた是である。君たちはどう生きるか、エゴで彩られるグラデーションの幅は自分で決めるのだ。
🌟まとめ2
前半は変化連の背景おさらいや阿波おどりによる融合についての話。
後半ではその融合に価値はあったのか、WSについての振り返りを行った。
最後に
事実は小説より奇なりという言葉がある。
このnoteを書いている間にも滅びたはずのペストが中国とモンゴルで発生したというニュースが流れてきた。ペストを媒介するマーモットというネズミを食べたことが原因らしい。アホすぎるw。
このアホを含め、世界では全く予想だにしないことが次々に起きている。
もはや予定調和のファンタジーでは超えられないリアル。
そのリアルを前にして大抵の人間はディズニーやUSJなど誰かの作った虚構世界に夢を見るらしい。実際ディズニーはバケモンコンテンツである。だが、予測不可能なノンフィクションにおける、思考のブレイキングダウンからしか摂取できない栄養がある。
おそらく変化連はその栄養/感動を味わえる数少ないサンクチュアリだ。
今後も続けていくし、守っていく。
ついでに徳島の若手が成長できる機会にする。
味わいたい人、一緒に作っていきたい人、なんでも大歓迎だ。1/365日ぐらい、腹に一物抱えたままでもいい、踊ろう。
狂って踊って一つになって、そうやって生まれた共創社会でBig Issueは組み解かれていくんだろうな(小並感)。お前らの参戦待ってるぜ!
…とかなんとかいってたら7000文字を超えてしまった。
福本和生の原液で7000文字。多分理解できない人の方が多い気がする。
でも安心してほしい。私が映画「君たちはどう生きるか」を見た時の感想はそれとほぼ同じだ。
だから安心して教えてほしい。
次に、あなたはどう生きていくのか。
(noteおすすめです。)
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