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【連載】シーソーシークワサー

2021年 《 note限定新連載 》 沖縄でトップのホストだった男は全てを捨てて旅に出る……その先に見たものとは……
毎週水曜日 夜明け前更新です。 1st シーズン 1〜46話目 2ndシーズン 47〜
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記事一覧

おーい、おばさん!②

 「すくすく」って言葉があるけど、あれは正しくその通り。それを教えてくれたのは甥っ子ちゃ…

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おーい、おばさん!①

 甥っ子ちゃんは1歳と少し。おばさんは41歳と少し(だったと思うが、もう歳を数えたくはない…

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止まっていた時間を動かす一歩

 先日、放置していた部屋の片隅を掃除しました。少し前から、部屋のあちらこちらで時間が止ま…

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うまる!ぬかにクギヅケ!

 コナンだったか、2時間のサスペンスドラマだったか……。ちょうど一人分が入る深い穴、側に…

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【雨ときどき落雷】 

 朝方から、安心して聞いていた遠雷が、いよいよ迫ってきて、ピカッと光ってズドンと落ちる音…

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【冬眠明けの恥じらい】 

 春、桜が咲きだすと日本中がどことなくうきうきしてくる。足下にはたんぽぽ。菜の花は田で群…

【ちょっとでいいのだ】 

 ちょっとでいいのだ。  冷蔵庫の奥に追いやられてやがてはゴミ箱に行く末路の変わったタレも、3連パックの方が安くて選んでいる納豆も、目が痒いなと思って買ってきたアイボンも。ワガママだと思うけれど、本当は、ちょっとがいい。  実家のお歳暮でいただいた特量の万能タレ。使い切るまでに一年以上かかった。やれやれ、賞味期限が少し過ぎたあたりで、どうにか料理に忍ばせて使い切った矢先、よく似た新しいものが巡ってくる。同様にして、徳用ジャムも冷蔵庫の奥に眠っている。食材はとてもありがたいけ

【ビビりでもピンとくりゃあ】 

 SNS上がにわかに騒がしくなって、「村神様」「大谷」が飛び交うと、いくら感の鈍くなった私…

【観賞の波、感覚の春】 

 周期的に何かを聞きたくなったり、観たくなったり、読みたくなったりする私の春の脳内は、決…

【短篇】 なんとかなんちゃらの素

新章【はじまりました!】 長らくの間、連載『シーソーシークワサー』をお読みいただき、あり…

シーソーシークワーサー Ⅱ【93 ひとりで読む手紙 】

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シーソーシークワーサー Ⅱ【92 いたむ靴 】

【シーソーシークワサーⅠのあらすじ】 母を亡くし、その孤独感から、全てを捨てて沖縄から出…

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シーソーシークワーサー Ⅱ【91 こぼれる 】

【シーソーシークワサーⅠのあらすじ】 母を亡くし、その孤独感から、全てを捨てて沖縄から出…

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シーソーシークワーサー Ⅱ【90 手につかない午後のひとさじ 】

【シーソーシークワサーⅠのあらすじ】 母を亡くし、その孤独感から、全てを捨てて沖縄から出た凡人(ボンド)こと、元のホストの春未(はるみ)。  一番に連絡をとったのは、東京の出版社に勤める絢だった。  絢に会うまでの道のり、人々との出会いで得たことは何だったのだろう。島に帰った凡人は、母亡き後の、半年間時が止まっていた空間に佇みながら、生い立ちを振り返っていた。 【シーソーシークワサーⅡ 今までのあらすじ】  生前の凡人の母、那月(なづき)は凡人を守って生き抜くために、